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【書評】 BS朝日「ウチ、“断捨離”しました!」公式 マンガで納得 身につく断捨離

BS朝日「ウチ、“断捨離”しました!」公式 マンガで納得 身につく断捨離

片づけだけじゃない!マンガで学ぶ"心の断捨離"で人生が変わる


本書は、2024年12月に発売された、人生の転換点となりうる画期的な一冊です。

本書の特筆すべき点は、2019年から放送されているBS朝日の人気ドキュメンタリー番組の精髄を、マンガという親しみやすい形式で再構築していることです。

断捨離の提唱者であるやましたひでこさんの監修のもと、「断捨離」という言葉に込められた深い意味を、ストーリー性のある展開で丁寧に解説しています。

「断捨離」は単なる造語ではなく、人生を豊かにする三つの重要な要素を含んでいます。

「断」は不要なものを受け入れない決意、「捨」は物理的な整理、そして「離」は執着からの解放を意味します。

本書は以下の8つの具体的なケースを通じて、断捨離の本質に迫ります:

第1章では、断捨離の初心者向け入門編として、基本的な考え方と実践方法を紹介しています。

特に注目すべきは、「モノ軸」から「自分軸」への転換を促す考え方です。

「もったいない」という従来の価値観から、「今の自分に必要かどうか」という新しい判断基準への移行を、具体的な事例を通じて示しています。

第2章では、多くの人が悩む洋服の整理に焦点を当てています。

クローゼットに溢れる服を、単に「着る・着ない」で判断するのではなく、「自分らしさ」という視点から見直すアプローチを提案しています。

第3章は、家族との共同作業としての断捨離を扱います。

個人の問題として片づけを捉えるのではなく、家族全員で取り組むプロジェクトとして位置づけ、その過程でのコミュニケーションの重要性を強調しています。

第4章では、実家の片づけという現代社会の切実な問題に取り組みます。

高齢化社会において増加している空き家問題や、親の家の整理について、実践的なアドバイスを提供しています。

第5章は、「人生を変えるクローゼット」と題して、収納空間の再構築が日常生活にもたらすポジティブな影響について探求しています。

単なる収納方法の提案ではなく、生活習慣の改善にまで踏み込んだ内容となっています。

第6章では、趣味の道具の整理という、多くの人が直面する難しい課題に挑戦します。

思い入れの強いアイテムとの向き合い方や、「趣味」と「執着」の境界線について、深い洞察を提供しています。

第7章は、子ども部屋の整理整頓を通じて、次世代への断捨離の伝え方を考察します。

子どもの自主性を尊重しながら、整理整頓の習慣をどのように身につけさせるか、具体的な方法論を展開しています。

第8章では、遺品の整理という繊細なテーマに取り組みます。

故人との思い出や感情を大切にしながら、どのように整理を進めていくべきか、心理的なサポートも含めて詳しく解説しています。

特に注目すべきは、本書が提示する「自分軸」という考え方です。

従来の片づけ本が陥りがちな「もったいない」という考え方(モノ軸)や「人からもらったから」という意識(他人軸)から脱却し、自分にとって本当に必要なものかどうかを判断する新しい基準を示しています。

マンガによる表現は、複雑な概念を視覚的に理解しやすくします。

例えば、片づけ前後の心境の変化や、家族間のコミュニケーションの様子が、セリフやコマ割りを通じて効果的に描かれています。

登場人物の表情の変化や、空間の変化が視覚的に表現されることで、読者は自然と断捨離の本質を理解できるようになっています。

また、本書は単なる「How to本」ではありません。

各章で取り上げられる事例には、現代社会が抱える様々な問題が反映されています。

核家族化、共働き、高齢化、デジタル化など、現代特有の課題に対して、断捨離という手法を通じてどのようにアプローチできるのかを示しています。

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本書を読んだ感想として

本書を読んで最も印象的だったのは、断捨離が単なる物理的な片づけではなく、心の整理整頓でもあるという点です。

特に印象的だったのは、やましたさんが「主役はモノでなく自分」と強調している部分です。

この言葉は、現代社会における物質主義への鋭い問題提起としても読み取れます。

私たちは往々にして物を捨てることに罪悪感を覚えがちです。

「まだ使えるかもしれない」「もったいない」という思考が、不要なものを手放す際の心理的障壁となっています。

本書はその考え方自体を優しく問い直してくれます。

マンガという形式を採用したことで、重たくなりがちなテーマも軽やかに受け止めることができます。

特に印象深かったのは、断捨離の過程で起こる家族関係の変化です。

物を整理することで、家族間のコミュニケーションが活性化され、互いの価値観を理解し合える機会が生まれる様子が、説得力を持って描かれています。

また、各章で取り上げられる具体的な事例は、読者の共感を誘います。

「あぁ、うちもこんな感じ」「この悩み、わかる!」という場面が随所にあり、読み進めるうちに自然と片づけへの意欲が湧いてきます。

特に、Before/Afterの描写は説得力があり、変化の可能性を強く感じさせます。

さらに、本書の素晴らしい点は、断捨離を通じた「気づき」の描写です。

物を手放すことで得られる心の余裕、新しい可能性への気づき、家族との関係性の変化など、物質的な変化にとどまらない精神的な成長のプロセスが丁寧に描かれています。

マンガという表現方法を選んだことで、複雑な感情の機微や、断捨離に伴う心理的な変化が、言葉以上に効果的に伝わってきます。

登場人物の表情の変化や、空間の変化が視覚的に表現されることで、読者は自然と共感し、自身の生活を見直すきっかけを得ることができます。


本書を特におススメしたい人

  • 片づけに苦手意識がある方

  • 家族との関係に悩みを抱えている方

  • 物への執着が強く、なかなか手放せない方

  • 心機一転、新しい生活を始めたい方

  • マンガで楽しく学びたい方

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本書のまとめ

本書は単なる片づけマニュアルではなく、人生の質を向上させるための指南書といえます。

マンガという親しみやすい形式を通じて、物の整理だけでなく、心の整理までをも導いてくれます。

やましたひでこさんの温かな指導のもと、読者は自然と自分に向き合い、新しい生活への第一歩を踏み出すことができるでしょう。

特に、年末年始という節目の時期に読むことで、新しい自分との出会いのきっかけとなることでしょう。

最後までお読みいただき、ありがとうござい ました。よろしければ、フォローと「スキ」(❤)をお願いします!


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callege motib
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