【書評】 わたしの中の黒い感情
誰もが抱える“黒い感情”を癒す、やさしく頼れる導き手
現代社会を生きる私たちにとって、ストレスやプレッシャーは避けられないものです。
そんな中で、心の奥底に潜む“黒い感情”に苦しんでいる人は少なくありません。
しかし、その正体を知らず、一人で抱え込んでしまうと、心身ともに疲弊してしまうばかりです。
本書『わたしの中の黒い感情』は、そんな“黒い感情”と向き合い、癒すための羅針盤となる一冊です。
著者のソルレダさんは、自身の経験と専門知識に基づいて、誰もが抱える普遍的なネガティブな感情を丁寧かつ分かりやすく解説しています。
「不安」という名の敵に立ち向かう
本書では、1st PATH「自分でも気づけなかった わたしの中の黒い感情」のなかから、「不安」という感情に焦点を当て、具体的な対処法を紹介しています。
3つの仕事と心のバランス
まず、著者は私たちの「仕事」を3つに分類します。
やりたい仕事
やるべき仕事
できる仕事
この3つの仕事をバランス良くこなすことは、心身の健康を維持するために重要です。
しかし、現実にはやりたい仕事を諦めたり、やるべき仕事を先延ばしにしたりすることもあるでしょう。
「どうしても」「絶対」「必ず」のプレッシャー
さらに、著者はこの3つの仕事にそれぞれ「どうしても」「絶対」「必ず」という言葉を付け加えます。
すると、どれも軽率に始められるものではなくなり、プレッシャーや不安を感じやすくなります。
計画と規則は柔軟に
不安は、先が見えないときに生じる感情です。
その不安を和らげるために、私たちは未来を予測しようとします。
しかし、未来を完璧に予測することは不可能です。
だからこそ、著者は計画と規則は状況に合わせて柔軟に作ることを勧めています。
計画や規則にとらわれすぎると、「計画を守るための計画」や「規則を守るための規則」に縛られてしまい、新たなストレスを生み出すからです。
不安のレベルを下げる
大切なのは、不安を完全に消すことではなく、耐えられるレベルに和らげることです。
著者は、不安を感じたときはまずやるべき仕事を終わらせることを提案しています。
そして、仕事が終わったらリラックスできる方法で心身を休めることが重要です。
著者の場合は、自宅でビールを飲みながら映画やドラマを見るのが定番だそうです。
また、外出先で不安を感じたときは、深呼吸をすることで気持ちを落ち着かせることができます。
心の中のモヤモヤを晴らす
本書は、「不安」以外にも、「怒り」「悲しみ」「罪悪感」「孤独」など、さまざまな“黒い感情”について解説しています。
それぞれの感情の特徴や原因、対処法を丁寧に説明しているので、自分の心に潜む“黒い感情”と向き合うヒントがきっと見つかるでしょう。
文章は簡潔でわかりやすく、共感しやすい内容なので、読書初心者でも気軽に読み進めることができます。
Audible会員なら
12万以上の対象作品が聴き放題
本書を読んだ感想として
本書を読んで、心の奥底に潜む“黒い感情”と向き合うことの大切さを改めて実感しました。
これまで、ネガティブな感情は悪いものだと考え、避けて通ってきました。
しかし、本書を通して、これらの感情は誰にでも起こり得る自然な感情であり、上手に付き合うことができれば、自分自身をより深く理解し、成長できるきっかけになると気づきました。
特に印象に残ったのは、「不安」という感情に関する章です。
私も常に向上心と不安の狭間で葛藤しており、著者の提案する対処法を実践してみようと思いました。
本書を特におススメしたい人
日々の生活の中で不安やストレスを感じている人
自分の心の奥底にある感情と向き合いたい人
ネガティブな感情を克服したい人
自分自身をより深く理解したい人
本書とあわせて読みたいおススメの書籍
本書のまとめ
この本は、私たちの内面にある様々な「黒い感情」について深く掘り下げ、受け止め方や対処法を提供しています。
著者は、日常生活で感じる不安やストレスなどの感情を「黒い感情」と表現し、その扱い方を探求しています。
彼らの考え方では、不安や他の「黒い感情」を完全になくすことは不可能だとし、代わりにそれらを受け入れ、耐えられるレベルに和らげることを重視しています。
そのために、やるべき仕事を早めに終わらせる、深呼吸をするなどの方法を提案しています。
また、本書では「やりたい仕事」「やるべき仕事」「できる仕事」という3つの仕事の考え方を提示し、それぞれに「どうしても」「絶対」「必ず」という言葉を加え、プレッシャーを感じる要素を強調しています。
しかし、そのプレッシャーに負けないよう、計画や規則を柔軟に調整することの重要性も強調しています。
この本は、読みやすく、具体的な対処法を提供しているため、心のモヤモヤを解消する手助けとなるでしょう。
Amazonのオーディオブック
Audible会員なら
12万以上の対象作品が聴き放題
最後までお読みいただき、ありがとうございました。よろしければ、フォローと「スキ」(❤)を お願いします!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?