極東で平和を願うバスケットボール選手達
突然ですが、上の写真の中に戦争難民が2名写っています、といったら皆さんはどう思いますか?
2023年3月4日(土)神奈川県茅ヶ崎市にて開催されたB3リーグ、湘南ユナイテッドBC 対 金沢武士団、金沢に所属する3名の外国籍選手、オレクサンドル・アンティボ(26)、ヤキブ・ティトブ(22)、イホール・ボヤルキム(27)は全員、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、日本に難民としてやってきました。この3人を金沢武士団が選手として迎え入れたのが昨年の8月のこと。
当時の地元メディアの記事を貼っておきます。
そんな彼らのプレーを関東近辺で観る機会を得られた、というわけです。
当然気になるのは、ウクライナのバスケットボール事情です。
FIBAが2023年2月に発表した世界ランクで、ウクライナは28位、日本は36位です。数字の上ではウクライナの方がランキングは上位なんですね。
サッカーではシェフチェンコを輩出した国ですし、この順位も納得です。
日本国内では意図してウクライナ人選手をスカウトしてくるようなチームもないでしょう。どんなバスケをするのでしょうか?
立地的に欧州バスケの流れを汲んでいるようで、ビッグマンでもポップアップスリーが打てたりと、日本の上位カテゴリーでいまだにブイブイ言わせている「横綱系ビッグマン」ではなく、スマートかつ力強い印象でした。
そして、ガードのイホール選手、ピックからのパスの技術が高い印象を受けました。
片手で相手にチェックされないところからリリースする「実用的なパス」を上手に使うなぁと。(彼らにしたら当たり前なのかもしれませんが)
実力はB3の中で見ると、トップクラスに該当すると思います。
その証拠といってはなんですが、怪我人の要因もありますが、アルバルク東京へ1ヶ月間の期限付き移籍も経験しています。
気になるのは彼らの今後です。来季も日本で観れるとしたら、ファンとしては嬉しい半分、それは彼らにとっては家に帰れない状況が続くという事でもあるわけです。
ロシアによる侵略開始から1年以上が経過しました。彼らの今後の人生が明るく、バスケットボール選手として平和に、選手人生を真っ当に過ごせることを願っております。