仕事の原点 2006年度保育士時代

当時書いていた日記から引用してきました。

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平常心で今日も仕事をしました。

朝の掃き掃除。
園児の迎え。引渡し。
手帳に出席のシールを貼る。
タオル・帽子・コップ・歯ブラシ等…を所定の場所に置く。
園児の体調を伺う。大丈夫そうだ。
ここで、保護者から退職のプレゼントを頂く。
今日はカブトムシを隣のクラスの先生が大量に持ってきたので一躍ヒーローの的になる。
短い角を持つんだよと教える。
ブロックで遊ぶ子どもたちの相手をする。
ままごとの相手をする。
夏祭りで踊る盆踊りの練習をする。
ドラえもん音頭は楽しかったようだ。
花笠節はつまらなかったようだ。
子どもたちの手の体温が温かかった。
手は小さかった。
今日はやたら子どもたちがまつわりついてくる。
スキンシップは嬉しい。
夏祭りで踊る恋のマイアヒを踊る練習をする。
りす組の一人の子どもが見本をしている先生と一緒に前に出て見よう見真似で踊る。
可愛い。
一旦クラスに戻る。
トイレを済ませる。
そして、お誕生会が開かれる。
7月誕生日の子どもが祝われる。
プレゼントをもらう。
巨大絵本の朗読。
じっと聞く子ども、走り回る子ども、もたれかかってくる子ども。さまざまだ。
クラスに戻る。
時間があったので、今度は私が絵本朗読。
さて、お昼だ。
今日はアナゴのひつまぶし。すまし汁。副菜。
ガツガツ食べる。おかわりたくさんする。
箸の持ち方を注意する。熊持はダメ!
あんまり食べられなくてポロポロ泣く子どもに食事の介助。
ボロボロこぼしたのを拾う。捨てる。掃除する。水拭き。
お昼寝の準備。
なかなか寝付かない子どもが約4名。
核になる子どもを寝かすことに集中する。
布団に入らず、ままごとの場所に行っているので迎えに行く。
台に乗っていて、そこから迎えに来た僕にピョンと抱きついてくる。
抱っこ状態からそのまま頬にチューを3回される。
左頬はだ液でいっぱい。
されたときの僕の「うわ!」「ほっぺた、ビチョビチョ」の声が面白かったようだ。悪乗りで更にされる。
何故かそこまで嫌ではないボク。
でも、まだ眠たくない子ども。
ていうか寝る習慣がついていない子ども。
遊び足りないといった感じ。
少しずつ段階を上げていき、約束を破ったので「寝ます!」と強く言ってようやく布団の中へ。
4月から悩んだ末の結果の接し方。
そのまま遊ばしておいて、満足すれば戻ってくるだろうという本来の自分の気持ちと発達段階からお昼寝の必要で少し無理をしてでも寝かした方がいい、クラスの統率のためという葛藤。
軽度発達障害の子どもについてはまだまだ研究が必要だ。
今日で1学期終了なので、子どもたちの着替えやらシューズやら荷作り。
今日のおやつはバニラアイス。
少し早めに起こして、布団を廊下に出す。
トイレ・手洗いをして、がつく子どもたち。
途中勢い誤って、プラスチックのスプーンを曲げてしまう子ども。
また熊持だからまだ硬いところに強引にスプーンをさしたから。
食べ終わって、掃除。拭き掃除。
時間がまだ早めだったので子どもたちに絵本をまたまた読む。
帰る間際、先生は頑張ってくると子どもたちに告げる。
最後の握手。子どもたちはわかっているかな?
さて、いよいよ迎えの時間が来た。
引渡し。たくさんのお母さんに感謝される。
やっぱり申し訳ない気持ちでいっぱい。
丁重に挨拶させてもらったつもり。

さて、トイレ掃除。
いつもより頑張った。
男子便器の下のふたをはずして、ごしごしこすった。

何やら周りでは不穏な動き。
送別会!?
聞いてない。夏祭りで忙しいし、作業もまだ間に合っているとは言いがたい。
だから、サプライズ。
温かく迎えてくれ、その思いに感謝。
園長先生から表彰状まで頂いた。
また戻ってきたくなった。
「また帰ってきてね」の言葉が嬉しかった。
感謝と自分への罪悪感。申し訳なさ。入り混じる。
最後に花までもらった。
自分の心にもやもやが残った。
アーチで送ってくれた。

車の中で思いをめぐらしていた。
久しぶりにネガティブな思考になった。
あの選択は正しかったのか。
いや、正しくない。
でも、今から考えてもナンセンス。
精一杯のことをした。
そして、保育士としての力のなさを再痛感した。
でも、人生は明確になった。
不安は尽きないが、決意に変わった。

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退職した日の仕事を文字に残してありました。

分刻みの仕事が保育士の現場だな・・・と記録を読み返して思います。

的確な判断力と手立てが必要ですね。

頭も、技術も何もない。

現場で教えてもらったことを忠実に取り組んでいました。

私の仕事の原点ですね。
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