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【中間報告書】[指定]リタリタインストール&[自主]リコリコで行こう。

本記事は、ランサーズ新しい働き方LABの「研究員制度」に参加する過程で、私個人が行う「働き方実験」についてまとめたnoteです。「研究員制度」にご興味のある方はURLからチェックしてみてください。https://hosting.lancers.jp/lp/lab_researcher/

本記事は6月〜8月までの活動記録も兼ねています。

指定企画 リタリタインストール

検証したいこと

「ASD(自閉スペクトラム症)に利他の概念は理解できるのか?」を検証する。指定企画の真逆で、利他って結局何?を再認識する。

活動の概要

  • 基本的には指定企画に従う。

  • 個人的な活動としては書籍や人の話を聞く。

アウトプット・成果

結論から言えば、利他の概念を説いた書籍「はじめての利他学」があり、ほぼ理解してしまった。しかも、この話だったら多分ASDがある方は理解できると私は考える。そのため指定企画は続くけれども、私の中では研究が終了してしまった。

書籍から得られたことは、現代日本社会の利己・利他は西洋思想のエゴイズム(利己主義)・愛他主義の影響を受けている。その上で、エゴイズムが歪んで利他に置き換わっている、と私は考えている。そのため、ASDでは理解できない状況となっていた。詳細を次にまとめる。

現代日本の利己利他の概念

現代は「利己の対義語が利他」という使われ方が一般的となっている。

  • 他人にいいことをするから利他

  • 自己中心的だから利己

これは西洋思想、エゴイズム(利己主義)と愛他主義が大きく関わっている。幸福論の著者である哲学者アランがこれらを次のように定義した。

エゴイズム(利己主義)

身体の境目と結びついた思考であり、快楽を選び量るように、苦しみや病気を予見し遠ざけることに専心した思考である。 もしエゴイズムが魂から、恥ずべき情感、卑怯さ、過ち、悪徳を遠ざけるために魂を監視するならば、エゴイズムは一種の徳となるのだろう。しかし、エゴイズムはその用法上、意味の拡大を禁じている。(『定義集』神谷幹夫訳 岩波文庫)

愛他主義

これは他の人たち(autrui=「他者」)のことを思う性格、彼らが何を思っているか、何を感じているか、何を希望しているか、何を欲しているか、何を欲するはずであるか、何を我慢することができないか、などを考える性格である。これは他人の位置に自分を置くことである。したがって、彼らが表明する、あるいは彼らが表明すると想定される讃嘆や非難によって強く影響される。 (『定義集』神谷幹夫訳 岩波文庫)

書籍によれば、アランは愛他主義を単に他者を「思う」のではなく、他者の立場に立ち、判断し、行動すること、つまり剣「道」や柔「道」と同じく、「道」に通じ「実践」ありきと説いている。私がアランの愛他主義に驚いた点は「行動」を重視している点だ。

定型発達がついつい使いがちな、次の言葉はどちらかと言えば、相手に行動を促す言葉である。

  • 他人の気持ちに立って考えよう

  • 私の気持ちを考えて

しかし、これらを話す方々はアランの愛他を実践しているのだろうか?
私の観測範囲では妻以外に見たことがない。多くの場合、言うだけ言って終わる。「具体的に何をどうして欲しいのか」を聞いた試しがないし、共に行動したこともない。

自らの不快を解消するありきで、他者をコントロールしようとするのが透けて見える。自分の欲望、快楽のための言葉に他者への愛はない。それゆえ現代日本の利己利他は、西洋思想を汲んでいると感じるが、その本質が歪んでしまっていると私は考える。

東洋思想における利己利他の概念

東洋思想はどうなのか紹介したい。

東洋思想において、利他の概念は東洋において2種類ある。1つは最澄が説いた「忘己利他」。意味は「己を忘れて他人に尽くす。それが慈悲の極みである」というもの。もう1つは空海が説いた「自利利他」で「自分を深く愛する。そうすれば他人を自ずと愛せる。自利と利他は一つ」。

最澄が説いた「忘己利他」はアランの愛他主義にも通じるように思う。

  • 他者を「思う」のではなく、他者の立場に立ち、判断し、行動する。

  • 他者の悲しみを自分の悲しみのように感じる。

一方、空海が説く「自利利他」は、「自己を深めることと他者の救済は一つである」。空海は自利と利他は一体であると説いているのだ。

多くのASDは自己中心、生来的にメタ認知(客観)の機能が備わっていない(と言われている)。そのため、アランが説く利己主義と愛他主義(と現代日本の用法)、最澄が説く「忘己利他」は本質的に理解は難しい。なぜなら、これらの概念は他人の思考を推測しなければならないからだ。しかし、空海が説く「自利利他」は話が別である。自己を深めると利他が一体なら、ASDの利他とは自身の好きなことを徹底的に深めること、そうすれば利他につながる、となりうる。

紹介した本はより深く利己利他や利とは何かに書かれているが、これだけでも十分である。

以上から、指定企画は一旦の区切りとしたい。空海が説く「自利利他」がASDにとっての利他なのだ。


自主企画 リコリコで行こう!!

検証したいこと

「利他は利己を自分都合で評価したものであること」を証明する。

要は「利他は自利の先にある概念であり、定型発達がよく使う言葉の利他は、結局のところ身勝手で自分都合のものを美化した言葉に過ぎないことを示したい」だった。そして、指定企画にて、すでに空海が「自利利他」を説き、世に広めていた。自分を深めることが利他につながる、と。

そのため、自主企画の後半は指定企画と統合を図る。「自分を深める」テーマへ改め計画を練り直す。現状、私が深めたいと思う分野は次の3つだ。

  • AWS(をはじめとするクラウド)

  • データ分析

  • 生成AI

それゆえ自主企画のタイトルを次に変えたい。
旧:リコリコで行こう!
新:自分を深めたら、「実務経験なし」でも仕事になるのか?

活動の概要

自分が深めたい分野の着手状況を記載する。

データ分析

2024/09/06時点で、経産省が主催するマナビDXクエストに参加している。
現状の予定では、11月から地域企業協業プログラムに参加して、実務?っぽいことはする予定。

生成AI

  • あたらぼ内で週刊AIニュースのLT枠を実施中。

  • 業務委託(?)でAIニュースネタの呟きを隔日で納品中。

これに加えて、AITuberを使って動画制作などでポートフォリオ作って企業に営業したら案件が取れるのか?検証したい。

AWS(クラウド)

現状の予定では、10月からクローズドスクールに1年参加予定。その1年以内に業務委託案件が取れるか?検証したい。

実験の測定方法

案件獲得数と収入報告

直近の課題として、9月に案件取ってこいと妻から指示されているため、それに従う。

アウトプット・成果

案件獲得数と収入報告をZennかNoteで。


最後に

残り3ヶ月〜1年スパンで次をテーマに活動する。

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