購入ブドウから完璧なワインをつくるシュレーダー セラーズ (Schrader Cellars)
新しいワイナリーでありながら、アメリカで100点 (RPWA) を3番目に多く獲得しているのがSchrader Cellars シュレーダー セラーズです。
おそらく、短期間にもっとも多く完璧なワインをつくったワイナリーと言えるでしょう。そして、パーカーがもっとも多く満点をつけたアメリカワインでもあります。
シュレーダーとは、まさに前回のColgin コルギンの記事でご紹介した、アン コルギンの元夫フレッド シュレーダーのこと。離婚後、1998年にシュレーダー セラーズを設立し、2000年にはワインメーカーにヘレン ターリーの下で修業したThomas Rivers Brown トーマス リヴァース ブラウンを迎えました。妻のCarol キャロルとワインをつくっています。
シュレーダーは自社畑をもっていません。
現在単一畑からの10つものラインナップ (カベルネ ソーヴィニョン: CS) を有しているようですが、7つはBeckstoffer To Kalon ベクストファー ト カロン畑 (ナパのオークヴィル) のものです。20つの満点のうち実に19つが占めています。
また、クローンで分けているところも特徴のひとつです。
満点の75%を占める2本は、Old SparkyとCCS。Old Sparky (フレッドのニックネームとか) はマグナムでラベルも他とは一線を画す(ドラゴン)。CCS (Cellars CS) はシュレーダーの典型的なラベルで、シンプルな中に力強さや美しさを感じます
2017年には、衝撃的なニュースが流れました。Mondaviを所有するアメリカの大手ワイン会社のConstellation Brands コンステレーション ブランズがシュレーダーを買収したのです ($60M: 65-70億円)。どういった戦略か、興味深いです。
何が完璧なワインづくりに影響しているのでしょうか。
畑を自社で持つことは必須ではなさそうです。では、ベクストファー ト カロンが良いのでしょうか。確かに他のワイナリーでも️この畑のブドウを使ったワインは評価が高いと思います。ただそれだけではなく、醸造などの関与も融合してトップブランドがつくられているのだと想像します。
今後もコルギン (満点21つで2位) との競い合いには目が離せません。
4つ目のS、Schraderは、アメリカNo.1のS、Sine Qua Non (満点25つ) に迫っていきます。
アメリカのS、すごいです。
HPはこちら。
(Photo by Daniel Salgado on Unsplash)