精鋭揃いコルギン セラーズ (Colgin Cellars)
アメリカで2番目に多く満点 (RPWA) を獲得しているのがColgin (コルギン) だ。
Ann Colgin アン コルギンはアートを学んだ後、サザビーズでオークショニストとして働いていました。
その後、夫Fred Schrader フレッド シュレーダーとともにワイナリー Colgin-Schrader Cellarsを設立します。
ワインメーカーは、先日Bryant Estateの記事でも取り上げたワインの女神、Helen Turley ヘレン ターリーでした。
ブドウは、Howell Mountain ハウエル マウンテンにある畑 Herb Lamb ハーブ ラムからカベルネ ソーヴィニョン (CS) を購入し生産を開始しました。ファーストヴィンテージは1992年になります。
理由はわかりませんが、ファーストヴィンテージのリリース後にアン コルギンとフレッド シュレーダーは離婚したそうです。そして、アン コルギンは、ワイナリーをColgin Cellarsに変更して続けました。
その後90年代後半には、ハーブ ラムに加えて、3つのラインナップを増やします。
満点ワインの8割を占めることになった2つの自社畑、セントヘレナのTychson Hills Vineyard ティクソン ヒルとプリチャード ヒルのIX Estate ナンバーナイン エステート、そしてDavid Abreu デヴィッド エイブリューが展開する自社ブランドAbreu Vineyardsが管理する3つのブドウ畑 (Madrona Ranch、Thorevilos、Howell Mountain) からブレンドされたCariad カリアドです。 ティクソンはCS、ナンバーナインとカリアドはCSを主体として、Cabernet Franc、MerlotとPetit Verdot。また、ナンバーナイン エステートには、シラーも植えられています。
畑の管理者としては、デヴィッド エイブリューを、ワインメーカーにはヘレン ターリーの後任としてMark Aubert マーク オーバートを迎え入れていくことになります (現在はAllison Tauziet アリソン トージア)。コンサルタントには、Ardurat Raynaud アラン レイノー。フランスで数々の実績を残してきた人物です。
アン コルギンは、2000年“9月9日”に、新しく名付けた“ナンバーナイン” エステートで、投資銀行家であるJoe Wender ジョー ウェンダーとの再婚も果たします。
現在のワイナリーは2002年にナンバーナイン エステートにつくられました。先日ご紹介したBryant Estateと同様、ヘネシー湖を臨めるすばらしい景観のようです (HPで雰囲気がわかります)。
社長はマスター ソムリエのPaul Roberts ポール ロバーツ。フレンチ ランドリー (ミシュラン三つ星) でのソムリエやボンドの支配人を経験した人物です。
2017年には、LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON ルイ ヴィトンが買収 (株式の60%) するに至っています。
ラベルはシンプルで美しいものです。一文字だけ色を変えているところも好きです。
すごいワインは人がつくるものとしみじみ思います。
(Photo by Zetong Li on Unsplash)