
80歳夫婦イタリア絵画旅行記 (23)
《イタリア旅行・雑記》
(7)イタリア・トイレ事情
◆ミラノ駅のトイレ
年齢と共に日頃たいへん近しいものになって来たトイレ。旅行中ともなれば絶えず気に留めておくことが必須でした。
ミラノ駅へ着いた朝、まずは駅中の荷物預かりに大きなカバンを預け、次にはトイレを…。
ミラノ駅は何層階かの造りで、列車は確か3階??発着かで、トイレは2階の手前の方に。
行って見ると案の定、有料トイレで3mくらいの巾の通路が仕切られていて、そこでコインをいれるかorカード決済するとかで、仕切りゲートが開いて中へ入れることに。
私達は飛行機でイタリア入りし、バスでミラノ駅に着いたばかりで、関空で両替したユーロ紙幣はあるもののコインはまだ持っていませんでした。1階に降りて売店を探し、コンビニ風の店に入り何か手短かなものをと目にとまった歯ブラシを一本選んでレジへ持って行きました。店主らしい年配の男性が受け取り、やけにニコニコして元の商品棚へ招きました。安価なものを選んだと思ったら、店主がこれは子供(幼児?)用だと説明しているようで、思わず3人で笑ってしまいました。イタリアでの最初の失敗でした。
釣銭でコイン貨幣を手に入れ、2階の有料トイレへ、二人それぞれやっと入ることが出来ました。 ……が、良くみていると現地の大人は、一人がコインを入れてゲートが開くやサッと二人が通り抜けたり、出口から人が出て来る時に、同時にサッと素早く逆に通り抜け、まんまと入って行くなど……現地の日常の様子が垣間見えて ちょっと愉快に思えました。
◆様々なトイレ
カフェや食事の店、美術館や教会などではトイレが有り使用出来るため、機会あるごとにトイレに行くようにしました。
鉄道の駅でも必ずトイレは有るものの、地方の駅のトイレは大概はホームの端の端に有ることが多かったように思います。無人で出入り可能な無料のところもありましたが、係員が入口にいて、1ユーロ?だったかを払わなければ入れないものや、また、無人ながら入口ドアーが閉まっていて開かず、コイン(1ユーロ?)を入れる装置が片隅にあるのに気付き、コインを入れると手で引いて開くのですが…… 一旦閉まったら次は開くかどうかが心配になるほどで、金属製の扉はペンキがハゲて錆ていて、ここがトイレか?どうか?半信半疑でのチャレンジでした。
便器に関しては、ホテルの場合、安ホテルばかりだったからかも知れませんが、洗浄シャワーなどは有りません。たまに便器の奥の方に別口の手動のホース状のものが備わっていることがあり、手動のシャワーかなと……。ましてや便座が暖かいなどは全く有りません。 ある有名な美術館では、便座が取り外されていて使い方は???と。男子用トイレでは日本のような小用専用の便器の列は無く、どこも便座型のトイレで部屋単位の造りだったと思います。
今更ながら【 日本のトイレのありがたさ、つくづく日本のトイレメーカーに心から感謝したい思いです 】日本のトイレ施設は本当に優れて進んでるなぁと思いました。こんな日本のトイレに慣れていると洗浄機能の無いのにはちょっと…。ネットなどで携帯用洗浄器が売られているのも見ましたが、私は百均でツル首のプラスチック容器を買って持って行き、ホテルでは専ら洗浄器替わりとしました。
飛行機内ではトイレの苦労はほぼ有りませんでした。結構機内の仕切り毎、その左右に有り、混み合う感はあまりありませんし、設備としてもさほど違和感め有りませんでした。乗り継ぎの飛行場でしたが、トイレに二人ほど清掃員が常駐している感じで、人が出る度に水ホースやデッキブラシを使い、トイレ内がビショビショな状態で……清掃時だったのでしょうか?
国毎に文化と言うか?感覚と言うか?様々に違うもんだなぁと思いました。
こんな驚きやいろいろ意外な事に出会うのも旅行あっての楽しさで、いっ時いっ時が本当に思い出深い体験になって心に残っています。
*拙い文をお読み頂きありがとうございました