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風の様な君

風の様な君。

すぅっと風の様に、私の前に現れた君。

優しい笑顔で、君は何を見ているの?

君の心の中には、私はどんな風に映っているのだろう。

風の様な君。

手を繋いで、一緒に歩いた。

何も言わずに、一緒に歩いた。

君は、何を考えてるのだろう。

手の温もりが、私の体温と同じになり同化していく。

君の香りが、優しく髪に触れ私の中に入り、君に包まれる。

風の様な君。

パタンと閉じたドア。

君は、鍵をかけた。開かない。

何を感じたの?何処に行ったの?

どうして。

私の声も届かずに、どんどん離れていく。

暗い部屋に取り残された様に、出口すらない。

光さえもない。

風の様な君

残された、私。

通り抜ける風に、あの時の君を想う。

君の香りが愛おしい。


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