僅かな時間
この歩道橋から見る夕日が好き
背伸びをして 手すりにしがみつき身体を軽く持ち上げる
少し不安定な感じ
でもそうやって見る方が ちゃんと見てるって感じになる
夕日を背にした車は帰る事に忙しい
ぐんぐん車を飛ばして どこに行くのだろう
私は分からない様に片手でバイバイをする
気付くかな
そろそろあの人が来る時間
夕方のシフトの君は いつも私より遅い
笑いながらみんなに挨拶をして そのまま仕事に入る
私はそれを歩道橋から一部始終見る
ストーカーもいいところだ
君の背中に私の熱い視線を送る
きっと 君は気付いているのだろう
私がまた 見ている事も
忙しいふりをして 手が空いた時に 私に気付く
君の作戦
私はそれが分かるから ずっと見てる
君が振り返るまで
だんだんと夕日が消えて無くなる僅かで貴重な時間
また 明日が始まる
君に会う為に1日が始まり 1日が終わる
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