パリのカルチェラタンで今村昌平を観る
パリジャンがパリからいなくなる時期が今年もやってきた。ニュースはコロナウイルス第二波の話で持ちきりだけれど、それでもみんな南や西や海岸目掛けて出発していく。オフィスでも、「あなたは来週から?」「僕は明日朝の電車で南に行くよ」「じゃあ次に会うのは9月ね」といった会話が飛び交う。7月最後の金曜日の今日、パリにパリジャンの気配がない。
そんな7月の最後の華金に、カルチェラタンで今村昌平監督の『黒い雨』(1989年)を観てきた。パリのオデオンにあるFilmothèque du qu