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"それ"が扉を叩く時(レビュー:『"それ"がいる森』)

オススメ度:★★★★☆

田舎町でひとり農家を営む田中淳一(相葉雅紀)は、元妻・爽子(江口のりこ)と東京で暮らす小学生の息子の一也(上原剣心)が、突然ひとりで訪ねて来たのをきっかけに、しばらく一緒に暮らすことになる。ちょうどその頃から、近くの森では不可解な怪奇現象が立て続けに発生し、淳一が住む町でも、住民の不審死や失踪事件が相次いでいた──。そんな矢先、淳一と一也も偶然得体の知れない“それ”を目撃してしまう。「“それ”の正体とはいったい──!?」淳一は一也の担任教師の絵里(松本穂香)とともに、怪奇現象に巻き込まれていくが、それは未知なる恐怖の始まりにすぎなかった──。

 先週の『禁じられた遊び』に引き続き、今週も中田秀夫監督作品である。

 中田監督は『女優霊』『リング』『仄暗い水の底から』などで知られたJホラー監督だ。……なのだが、最近の監督はどうも様子がおかしい。

 さて、本作であるが、上の予告編を見ても分かる通り、"それ"の正体は徹底して隠されている。"それ"という名称からどうしてもわれわれはITのペニーワイズ的なものを想像してしまう。一方で、「最後までなんだか分からん感じで終わるんちゃうか?」という予想(懸念)もしてしまうだろうが、その点だけはハッキリ否定しておく。ちゃんと"それ"は現れる!

 以下では、ネタバレを含めてレビューしていくので、問題のない方のみ続きを読まれたい。

 本作は

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