雑記:狂乱の裁判官訴追署名
この騒動に関して、私が改めて書く必要があるのかは分からない。既に多くの人が聞き及んでいるだろうし、この状況にみんな愕然としていることだろう。だが一応、書いておく。
今回の大騒ぎは、こちらの報道が元となっている。
これに対して、「ハメ撮りのおかげで命拾い」「今後はハメ撮りが大切」などといった、半ば揶揄的な(しかし揶揄とばかりは言い切れない)言説が持ち上がった。
これは評価の難しい言説であり判断は保留する(実際に法的に有利・不利どちらに傾くか私には分からない)。
そして、この結果に対して、一部の人達から怒りの署名運動が持ち上がったのである。
これに関して、私は最初はどちらかと言えば共感的だった。今回の件の是非はさておき(詳細がないので判断できない)、司法判断にはしばしば「エッ、ウソだろ!?」となってしまう。われわれの感覚から乖離した結論が出ることはよくある。
例えば、国によるド直球の職業差別が高裁で原告敗訴している。なのでまあ、気持ちは分かる。司法の判断に腹が立つことはあるだろう。文句の一つも言いたいだろうし、署名を募るのも理解できる。そこまでは分かるのだが……
そ・つ・い……?
あまりにも、あまりに、あんまりなアレであり、私は目を白黒させて仰天してしまった。訴追……? 裁判長を……?? 腹が立ったから? 訴追!??
うぉおおぉ……頭痛えぇ……。
ぎぎぎ……ぎょえぇぇ…っっ!!
あまりの愚かさに愕然とし、無力感で胸がいっぱいになり、涙さえ流れそうになる。
・まだ断片的情報しかない
・判決文が公開されていない
・証拠動画を検証できない
・最高裁が残っている
・判決結果で裁判官を訴追すんな
ざっと思い付くだけで、これだけの愚かさが積み重なっている。立ち止まれるポイントは各所にあった。あらゆる局面で理性を投げ捨てているとしか思えない。
この署名の賛同者は104,794人で終了となったようだが、もはや嘆いていてもしょうがないので、
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