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アンミカさん出演『どん兵衛』CMへのバッシングについて ※アンミカさんは吉岡里帆さんの後任ではない
ここ数日、X(旧Twitter)のトレンド欄に「アンミカ」「どん兵衛」といったワードがトレンド入りし、さらには「不買運動」というトレンドワードも見られるようになった。12月7日、8日には筆者の観察用TLにも流れるようになり、さらにはYahoo!ニュースでも見かけるようになってきたため、気になった筆者はこの状況に関する経緯を見てみることにした。
12月6日 11:00 アンミカさん出演CMが公開される
このトレンドは、日清の即席麺『どん兵衛』の新CMに対する反応から生まれたものだ。2023年12月6日、アンミカさんが出演する新CMが公開された(前日の5日にはそれを予想させるような投稿が行われていた)。
最強どん兵衛を200食たべたアンミカさんの感想です。#アンミカーニバル pic.twitter.com/sJChJULIoS
— どん兵衛 公式 (@donbei_jp) December 6, 2023
12月6日 午後 早くも「不法入国」「密入国」に言及するリプライが登場
アンミカさんに対してのバッシングが発生するのは早かった。0時54分には早くも不法入国や密入国に言及する投稿が発生し、どん兵衛に対する非難の感情を露わにしていた。
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これは「アンミカさんは密入国者である」という信憑性に欠ける(さらにはThreadsの公式アカウントで否定もされている)情報に基づいた攻撃が以前から行われており、その延長にあるものだ(後述するが、今のところほぼバラエティー番組の再現VTRのみを証拠として言われており、また万一密入国だったとしても幼少期の密入国についての責を問う合理性はないだろう)。
12月7日 午後 保守系のアカウントによる投稿が伸び始める
その後も攻撃的な反応は続き、翌7日午後には多数のRPを稼ぐ投稿が発生し始めた。これらの投稿は、プロフィールと普段の投稿から考えて保守系と思われるアカウントによって発信されたもので、1万人以上のフォロワーを抱える大型アカウントも加わっていた。
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12月7日 18:24 不買運動ハッシュタグが発生
そして18時24分、明確な不買運動を展開するためのハッシュタグが発生した。このタグを発案したのは『「ネット保守連合」事務局』という、保守系のツイートをRPしているアカウントであり、不買運動タグを作成した投稿は7,600RP、9,302いいね、267.7万表示を記録している。このアカウントはその後もアンミカさんを攻撃する投稿を繰り返している。
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12月8日 午前 まとめサイトが記事にし始める
こうしてどん兵衛CM(というよりアンミカさん)への攻撃は7日に本格的な拡大を見せ、翌日にはそれを察知したまとめサイトが記事を掲載していた。
「吉岡里帆を返せ!」 日清がどん兵衛CMにアンミカを採用した結果、X民が不買運動wwwwww - はちま起稿
どん兵衛、アンミカさんをCMに起用→なぜか叩かれてしまう・・・ - オレ的ゲーム速報@JIN
ここでこのバッシングはSNSでの騒動として外部サイトに記録されることとなった。
12月8日 午後 ウェブメディアが記事を配信
この状況にはウェブメディアも目を付けていたようで、サイゾーで記事が掲載されていた他、早くも日清に取材した記事がSmatFlashで掲載され、Yahoo!ニュースに配信されていた。
12月9日 港区議の投稿を問題視する記事をスポーツ紙が配信
アンミカさん密入国説については港区議の新藤加菜氏もXで投稿していたことから問題視され、これを中日スポーツが取り上げた記事が12月9日に配信されていた。
このように、メディアの論調は概ね密入国説に基づくバッシングを疑問視するものだが、その一方でYahoo!ニュースのコメント欄には「自身で密入国と言っていた」という投稿が目立ち(その割に確かな証拠を挙げているものはない)、バッシングしている人々との乖離が激しい。バッシングの盛り上がりと同時に、根拠を疑問視する投稿も目立ち始めている。これ以上の情報が出てこなければ、12月10日中には収束へ向かうのではないだろうか。
吉岡里帆さんの後任としてアンミカさんが起用されたわけではない
アンミカさん密入国説の話に入る前に、「吉岡里帆さんが何故かアンミカさんに変わった」と不快感を示す投稿も数多く見られたため、こちらについても書いておきたい。
アンミカさん出演CMを見て、あまりに以前のどんぎつねシリーズと雰囲気が違いすぎるとは感じないだろうか。実は吉岡里帆さんが起用されていたどんぎつねシリーズが終了したのは昨年2月であり、今回のアンミカさんが吉岡さんの代わりとして起用されたわけではない。
どんぎつねCMはその後アニメに変わり、現在も放映されている。普段テレビを視聴している方なら見覚えがあるだろう。
では、アンミカさんのCMは何なのだろうか。実はアンミカさんは、「どんぎつね」ではなく「最強どんぎつね」として起用されている。これは「こだわり抜いた」と謳われた「最強どん兵衛」の広告であり、キャラクターのモチーフも普通の狐ではなく「九尾の狐」となっている。
そして、こちらのCMで起用されてきたのは美輪明宏さんや範馬勇次郎である。アンミカさんと比較するべきなのは美輪明宏さんや範馬勇次郎であり、吉岡里帆さんと比較すべきなのは後継アニメのキャラクターである。
アンミカさん密入国説は信憑性が薄く、公式アカウントでも否定されている
前述した「アンミカさん密入国説」の根拠とされるのは、TBS系列『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』の2017年3月24日放送分でアンミカさんが特集された際の再現VTRである(幼少期の移住についてはテレビ東京系『開運!なんでも鑑定団』の2014年4月15日放送分でも証言が行われていたようだが、こちらは密入国を疑う投稿が1つあったのみで、ほぼ話題になっていなかった)。
正規の手段で見る方法がないため各自検索してもらいたいが、出回っている動画は一家が小型船舶で「移住」している再現VTRであり、密入国とはされていない。ネットには「アンミカさんが自身で密入国の事実を証言していた」という投稿もあるが、今のところそのような証拠は出てきていない。
金スマはバラエティー番組であり、その再現VTRでアンミカさんの移住の様子がどの程度正確に描かれたのかは疑わしい。アンミカさんが移住したのは4歳頃のことであり、記憶はほとんどないと考えられる。当時の状況を聞くとすると家族だが、どの程度正確に当時の状況を伝えてもらっていたのだろうか(ちなみにアンミカさんは30歳頃までに両親を亡くしている)。
また、番組のVTRからはアンミカさんの両親がずっと韓国にいたような印象を受けるが、実は彼女の母親は日本生まれ(神奈川県川崎市)であると複数のインタビューで証言しており、たまに日本に来ていたとも言っている。さらには、日本に移住した後も「父と母は民団の企画かなにかで、2年に1回ぐらい済州島に帰っていました。」と証言している。
幼少期極貧のアンミカをエレガントに導いた、亡き母の「美のレッスン」 - FRaU
アンミカさん特別インタビュー:地球人としていろいろな文化や考え方を尊重しよう - コリアンワールド
また、来日理由については「両親が敬虔なキリスト教信者で、教会の手伝いで来日した」とも言っている。
さらに、筆者がThreadsの公式アカウントを見たところ、密入国説については騒動よりも前に否定されていた。
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これ以上の情報を得ようとすれば本人か周囲への取材が必要と考えられ、詮索を重ねたところで正解は得られないと推察される。仮に密入国だったとしても、幼少期の話に対して責任を問うのも非合理な話であり、それが分かったところでアンミカさんの活動が何か変わるわけでもなさそうだ(これだけ活動している以上、現在の彼女が不法滞在しているなどとは考えられない)。もちろん、CMの取り下げを要求する理由になどならないだろう。
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