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2024年最新!上海日式カフェ紹介 (Part 1)

こんにちは!
唐突ですが、今回と次回で上海の日式カフェをご紹介したいと思います。(2024年も9月になっているというのに『最新』というのも何ですが、ご容赦ください。)
Part 1では中国や上海のカフェ事情に触れさせていただき、Part 2では実際のお店のご紹介をしたいと思います!
ちなみにタイトルにもある『日式』とは、中国語で日本式の意味で、カフェ以外にも日式居酒屋や日式焼肉とかの使われ方をします。

1.はじめに

・上海におけるコーヒーのトレンド
上海に関わらず中国と聞くと『お茶文化』というイメージを持つ方も多いと思います。もちろん、そのイメージは間違ってません!老若男女問わず多くの人がタンブラーにお茶を入れて持ち歩いてますし、生活に最も密着している飲み物がお茶と言えます。さて、そんな中でコーヒーはどうなのでしょう?  
少し私の偏見も入ってしまうのですが、比較的若い世代はコーヒーが好きな方もたくさんいます。世代が上がってくるとコーヒーよりもお茶という方が多くなってくる印象があります。まあ日本も似たような感じかもしれませんね。
しかし、日本と大きく違うところがあり、ストレートでコーヒーを飲む人はまだまだ少ないです。エスプレッソをベースに、ミルクを入れてラテにしたり、甘いアレンジコーヒーにして楽しむのが中国スタイルと言えます。
3年ほど前にはブルーボトルコーヒーが上海に進出してきており、スペシャリティコーヒーブームが間もなく始まるか?とも噂されています。
ちなみに中国では、1990年代の最後にスターバックスが入ってきてからコーヒー市場が急激に伸びたのですが、海外企業に負けないくらい成長をしている中国系コーヒーチェーンがいくつもあり、その中でもラッキンコーヒー(瑞幸咖啡)MANNER COFFEE、最近日本にも進出してきているCOTTI COFFEE(庫迪咖啡)などが有名です。

左:ラッキンコーヒー、右:MANNER COFFEE
写真は共に@上海/南京西路

日本には以前から独特な喫茶文化があり、そこにセカンドウェーブ(スタバに代表されるシアトル系)やサードウェーブ(スペシャリティの台頭)といった新しいコーヒーの流れがやってきた訳ですが、それとうまく調和しながら、今の日本のコーヒー文化が形成されたと私は思っています。
一方で、中国に関しては、強いお茶文化であったところに、世界のリーディングカンパニーであるスタバが入ってきて、国内企業と競争しながら一気にコーヒー文化を形成するという、日本とは違った成長の仕方をしています。
セカンドウェーブやサードウェーブという段階を経て少しずつ・・・ということではなく、一気に世界標準に到達した感じでしょうか。

中国国内のカフェチェーンの急激な成長には目を見張るものがあり、中国大陸における巨大チェーンの店舗数は現在では以下のような状況です。
(1)ラッキンコーヒー 20,000店舗超(2024年7月末)・・・中国系
(2)COTTI COFFEE    7,500店舗超(2024年8月末)・・・中国系
(3)スターバックス        7,306店舗(2024年7月末)

@南京西路 STARBUCKS ROASTERY
巨大な円盤型の建築物でひと際目を引きます。

ちなみに日本におけるスターバックスは1,948店舗(2024年6月末)のようです。人口比率を考えると日本の方が多いとも言えますが、上海のような大都市に多くの店舗が集中している事を考慮すると、7,300店舗というのは凄い数だと思います。それに加えて、上記以外にも中国系のカフェチェーンがたくさんあるので、本当に群雄割拠ですよね。
尚、ラッキンコーヒーやCOTTIは所謂スタンド型のカフェであり、スタバとは業態が異なりますので、横並びで数比較するのはちょっと違うのですが、ご参考まで。
さて、ようやく本題です。

2.日式カフェのトレンド

激戦が繰り広げられている上海カフェ業界で、日式カフェの立ち位置とはどんなものなのでしょうか?

・日式カフェの概念と定義
決まった概念や定義は無い(と思います)のですが、上海の日式を名乗るカフェを15店舗以上回ってきた私が勝手に共通点を挙げると、以下になります。
 ①ハンドドリップでコーヒーを抽出している。
 ②日本人オーナーもしくは日本人オーナーから指導を受けた店主が経営。
 ③自家焙煎もしくは日本で焙煎された豆を使っている。
 ④比較的深煎りの豆を好む傾向がある。

このうち、ちょっと面白いのが上記の①です。ハンドドリップ自体が日本の特徴ある抽出方法とも言われているので、日式であることの証明の一つではあるのですが、、、
実は上海ではペーパードリップではなく、『ネルドリップ』を使うお店が意外と多い事が特徴です。この辺りは、日本の純喫茶文化があるなーと感じるところです。

ネルドリップでの抽出の様子

一方で、日本では既に定番化している『浅煎りスペシャリティ』を提供するお店は比較的少ないです。これは何故なのか、幾つか理由は考えられますが、そのお話はまたの機会に譲りたいと思います。

・日式カフェのターゲット層
さて、そんな日式カフェですが、実際に来店されるのは日本人ばかりなのでしょうか?上海には駐在員やそのご家族で37,000人くらいの日本人が住んでいると言われてますが、実際どうなのでしょう?

店員の方にも伺ったことがありますが、もちろん日本人のお客さんも来ますが、『職人的なハンドドリップで抽出された美味しいストレートコーヒーを飲みたい。』というちょっとこだわりのある中国人の方が多いとの事。
後は、店内の雰囲気がおしゃれ(純喫茶風)だったり、写真映えするお店も多いので、そういう若い世代の需要も今はあるようですね。
一方で、仕方ないのですが、日式カフェのハンドドリップコーヒーは日本と比べても値段が高いです。海外なので理解できますが、大体日本の1.5~2倍くらいの価格(日本が安過ぎるだけか・・・)ですし、日本より価格が高い中国のスタバと比べても高いので、普段使いというよりも、ちょっと特別感のあるカフェが日式カフェと言えるかもしれません。

Part 1の上海のカフェ事情のご紹介はこのくらいとさせていただき、次回Part 2で実際のお店のご紹介をさせていただきます!
では、また!






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