コロナと飲食店とカネ
コロナと○○というシリーズで何回か書いていきたいと思っておりますが、今回は私の本業でもあるコロナと飲食店。
この記事がnoteデビュー作。よろしくお願いします。
【1度目の緊急事態宣言】
さて、昨年の4月7日に1度目の(この時は初めてなので1度目とは誰も言わなかった)緊急事態宣言が発出されました。
記憶にあるのは、1度目で規制が厳しかったのはパチンコ店、風俗店、カラオケ店、スポーツジム。確かこの辺りが特に厳しくほとんどのお店は一時休業していたと思います。
一方、深夜を除く飲食店(ランチどきに賑わう系の)特に規制というものはありませんでしたが私が知る限りでは自分のお店を含め結構厳しい状況だった記憶があります。
しかしそこで持続化給付金が出てきます。
前年同月比50%以下に売上が減少した月が1つでもあれば個人事業主100万円、法人200万円もらえる、というもの。
その持続化給付金にて支払いや粗利益を賄いながら約1か月の緊急事態宣言を乗り越え、なんとか経営を立て直す事になります。
ちなみにですが、私のお店も3週間ほど休みましたがこれは決してその場凌ぎではなく計画的休業です。
【緊急事態宣言明けから今冬まで】
(1度目の)緊急事態宣言が明け、徐々に売上が回復してくる店舗も多数ありました。
先程記述の持続化給付金にて経営をつなぐ事ができ、なんとか踏ん張ってる店舗もたくさんありました。
一方でお店を畳んだ経営者も少なくありません。計画的なのかそれとも気付いたらお金が無くなってたのか、それはそこの経営者にしかわかりません。
その後政府主導のGoToキャンペーンが賑わいます。特に恩恵を受けたのが観光業と夜営業中心の(居酒屋など)飲食店。観光業では一気に満室になったり、鳥貴族で錬金術が発生したり、無限くら寿司、なんていうのもありましたよね。
良くも悪くも私たちの知らないところで政府高官が練りに練ったピンポイントの政策GoToキャンペーンはお見事大当たりと言ってもいいんじゃないでしょうか(反対意見もありそうですが)
それと同時に感染者数も少ないわけではないですが、なんとなく落ち着いたのかな?くらいに思ってた経営者も多かったと思います。
先程記述の持続化給付金後、雇用調整助成金や家賃支援給付金などで売上減少分をカバーする経営者もいてそれなりにキャッシュフローも落ち着いてたのかな?というイメージです。しかしそれと同時に気持ちに緩みが出てきたのも、また事実です。
【2回目の緊急事態宣言とカネ】
これはコロナ関係なしに人間の心理としてよくある事なのですが、一度要求が通ると次回以降は前の要求以下になると不平不満が出るというもの。
2回目の緊急事態宣言が発出される、という事実を知った時に真っ先に頭をよぎったのは「また10万円くれと言う人が出てくるんじゃないか」ということ。
しかも今回は10万円というのは最低限で、もっとくれという意見が出てもおかしくないと感じました。
結果、やはりそういう意見が出てきて現在野党が10万円出せ出せと言っています。
一方飲食店においては、お酒の提供を19時まで、営業時間は20時まで。この短縮要請に応じた対象店舗に1日6万円、宣言中全ての日に応じたら約180万円くらいもらえます。
ここで経営者の選択肢は「お店や今後の支払いはどうしよう」ではなく「この協力金をもらって休んだ方が儲かるかも」に変わるわけです。
例えば2月7日で当初予定通り緊急事態宣言が解除されたとします。その間に貰った協力金約180万円でつなぎ、経営を維持します。しかし感染者数は増加の一途を辿り、再度緊急事態宣言が出るとします。そうなると「ああ、また協力金もらえるからいいか」となります。
ちょっと待ってください。協力金貰うためにお店やってるんですか?と。
確かに休んだらそれだけ感染リスクは減るかもしれません。無駄な食材ロスや人件費が削られて良いのかもしれません。
最新の情報だと関連業者にも補償金が出るらしいのですが…なんか方向性がズレていってるような気がしてなりません。
【まとめ】
協力金や補償金もらえる立場にあるなら大チャンスですよ。
今の状況ならお金もらえて営業も出来るんだから、休業なんて選択肢は皆無。
今まで18-24の営業していたお店がランチ3時間やって1円でもプラスになって自分の経験値も増えてさらに黙ってても協力金がもらえる。なんでやらないのか。
もしかしたらランチが大盛況で協力金まるまる残って後のキャッシュフローに大幅な余裕が出来るかもしれません。
その分かれ目は、1回目の持続化給付金の使い道で決着がついていたと思います。
協力金や補償金はあぶく銭。
これを熟知して4月にうまく立ち回った経営者は、例え補償金無しで明日から営業禁止になっても5年後10年後生き残ってると思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。