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「福田村事件」〜rap

とても醜く、恐ろしいものを見た。
いつも現実はもっと酷いものだったのだろうと思っていたから、この映画を観に行くには勇気が必要だった。

必ず観るべき映画だとも思っていた。
過去に日本人も残酷な行いを国内外で行ってきたこと、それを正しく知りたい気持ちも大きい。

加害を行った人たちも考え方はそれぞれだ。「戦争ごっこ」と苦笑いする母親たち。「行かなければ村八分になる」と、制止を振り切る青年。
だけど、当時高まりつつあった軍国主義の熱量がその場を支配した。
当時は日本中でこの空気が広がっていたのではないだろうか。

中にはそういった過去の行いをなかったと思いたい人たちもいる。
過去には学んで、ある状況になった時に人は理性では止められないこともある、と、胸に刻んでおく必要があるのではないだろうか。
過去、他人に対し辛い思いをさせたことを認めなければ、辛い思いをする人の気持ちを理解せずにまた繰り返してしまうのではないか。

認知症の知人は自分でも認めたくない過去の行いはなかったことにしている。
まわりの者には全てわかっているのに「私はやっていない」と言い切る。自分を守ろうとする心の動きだと思う。

日本は社会的認知症の域に入っているのではないかと少し心配。

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