見出し画像

ローランド・アルフォンソ(スカ、ロックステディの歴史③)

ジャマイカ独立(1962年)の機運とともに盛りあがった音楽、スカ。
その代表的バンド、スカタライツの活動期間は短く、結成から約2年後には解散し、ローランド・アルフォンソ率いるソウル・ブラザーズ(The Soul Brothers)とトミー・マクック率いるスーパーソニックス(The Supersonics)に分かれてしまいます。
これは、メンバー間の仲の問題ではなく、当時、ライバル関係にあったジャマイカの2大レコード・レーベル(Studio OneとTreasure Isle)が、それぞれミュージシャンたちに対し自分たちのレーベルに所属するように働きかけ、その結果、どちらのレーベルに所属したかの問題でした。
Studio Oneに所属したミュージシャンたちが結成したのがソウル・ブラザーズ、Treasure Isleに所属したミュージシャンたちが結成したのがスーパーソニックスでした。

僕は、このローランド・アルフォンソ率いるソウル・ブラザーズが、めっちゃ好きです!
(ちなみにローランド・アルフォンソは、サックス・プレイヤーです。)

1966年の夏、ジャマイカは熱波に襲われていました。
一説には、この熱波の影響で、早いリズムのスカを踊るのが大変だったため、スカをメローにした音楽、ロックステディが生まれたと言われています。

スカ同様、このロックステディが流行ったのも短く、約数年だけで、時代はあっという間にレゲエ(Reggae)に移っていきました。
しかし、非常に濃密な数年間で、この間にキラ星のように輝く曲がたくさん生み出されています。
今回は、ローランド・アルフォンソによる最高にカッコいいロックステディをご紹介したいと思います!

ソウル・ブラザーズ

まずご紹介するのは、ソウル・ブラザーズがバックを演奏し、ロックステディの代表的歌手、アルトン・エリス(Alton Ellis)が歌う「I’m Still In Love With You」です。

本当に綺麗なメロディで、カッコいいですね!
ただ、お聴きになって分かるように、サックスなどブラス隊の影は結構薄くなってしまっています。

スカは、ブラス隊を中心としたインスト曲がメインでしたが、このロックステディの時代になると、ヴォーカル入りの曲がメインになってきます。
でも、ソウル・ブラザーズは、様々な歌手のバックで演奏するとともに、ソウル・ブラザーズ名義でインスト曲もリリースしていました!
これらの曲が本当にカッコよく、ここからはそんなインスト曲をご紹介していきます。

それでは、アルバム「Hot Shot」から「Fiddler On The Roof」です!

次にご紹介するのは、アルバム「Carib Soul」から「Searching For Weapon」!

続いて、同じくアルバム「Carib Soul」から「Hurt So Bad」です!

ソウル・ブラザーズ名義で出たアルバムは、この「Hot Shot」と「Carib Soul」の2枚です。
どちらのアルバムも、ご紹介した曲以外にもカッコいい曲がゴロゴロ入っており、最高です!
ジャケットもカッコいいですしね!!

画像1

「Best Of Roland Alphonso」

また、ローランド・アルフォンソはソロ名義でも、アルバム「Best Of Roland Alphonso」を出しています。
このアルバム内にもカッコいい曲がゴロゴロ入っています!

「The Ark」

「Flats」

「Starnger On The Shore」

10年前にローランド・アルフォンソのことを知ってから、繰り返し聴いては、聴くたびに感動する最高な曲の数々です!

ただ、この後、短いながらも濃密なロックステディの時代が終わり、レゲエの時代となると、いよいよブラス隊の影は薄くなってしまいます。

しかし!!
1970年代後半にイギリスで、スカとパンクがMixされた音楽、2トーン・スカが流行ると、その勢いに乗って、1980年代、なんとスカタライツが再結成されるのです!
この再結成後のスカタライツが、またいいんです。
ロックステディの時代を経て、人生経験もさらに積んで、すごく味わい深いバンドとしてスカタライツが帰ってくるのです!

(今回の記事は、以下の本を参考にしています。)





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?