TOEIC L & R 主流の時代は終わる?
英語学習に革命が起こるのが近い気がします。
皆さんが英語を勉強する理由は何ですか?
①英語で会話をしたい
②就職を有利にしたい
③会社で昇給・海外出張の条件を満たしたい
④留学したい
4つのどれかに当てはまるのではないでしょうか?多くの方が目的達成のために通る道がTOEIC Listening & Reading Testではないでしょうか。
しかし、なぜSpeaking & Writing Test を受ける人は少ないのでしょう?学習におけるアウトプットの重要性を認識している人は多い、にもかかわらず。私はこれが近うちに激変すると思います。AIの発展が目覚ましい現代、音声認識技術の向上とともにITが英語学習の世界を変えると思います。
学習者が TOEIC Listening & Reading を受ける理由
TOEICを受ける理由は何ですか?私は1つの仮説を立てています。
「一人で勉強できるから」です。
言い換えると人に迷惑をかけないから。
やりたいだけ努力できるのです。話す技術を身につけるためには話し相手が必要です。つまり他人に自分のために時間を使わせるわけです。たとえ授業料を払っていても、先生を縛り付けるのは気が引けます。今流行りのオンライン英会話も無制限にできるわけではありません。お金がかかります。話す技術を身につける勉強は、どうしても心のどこかでブレーキがかかってしまうのです。目一杯やりたいのに。本当に学習者がやりたいことは会話なのに。
TOEICが会話の成長に繋がると信じて勉強をしている方、少なからずいるのではないでしょうか?
読む・聞く・書く・話すの4技能の関連性
リスニング・リーディング。つまり読む・聞くのインプットを増やすことは書く・話すのアウトプットの技能に繋がるのでしょうか?
残念ながら答えは、Noです。一定レベルまでは確かに関連性があると思います。ですが残念ながら一定レベルを超えると別々に学習しないと伸びません。なぜそう思うかというと、私は実際にカナダで2種類の方々に会いました。読み書きのレベルは高いが、話す技能が低い留学生。会話の技能は高いが読み書きが全く出来ないフランス語圏出身カナダ人。4技能に関連性があればなぜこういう方々がいるのでしょうか?私は次の2つの事実は明らかだと考えています。
・読み書きを勉強しても会話に必要なスキルは身につかない
・会話だけやっても、読み書きに必要なスキルは身につかない
客観的に見れば明らかです。しかし、「全て関連している」という考え方は、ある意味企業の利益と結びついていると私は考えています。英語学習と英語ビジネス、切り離すことはできません。
TOEIC Listening & Reading は誰のため?
私はTOEIC Speaking & Writing Testが出来た頃、誰もListening & Reading Testは受けなくなるだろう。話す・書くの技能に採点可能だなんてすごい時代が来た。英語学習は大きく変わるだろう、と10年以上前に思いました。変わりませんでした。何故だと思いますか?
まず、TOEICに関わるのはどういう人か考えてみてください
・学習者
・企業
もう一つ関わっているグループがあります
・教える側
英語を学びたい人は投資をします。お金が動きます。英語はビジネスです。ですが、Speaking & Writing Test対策できる講師を育てるのは生半可なことではありません。難しいのです。当然教える側が少ないSpeaking & Writing Testよりも力を入れやすいListening & Reading Testの方に力を入れるのは自然なことでしょう。
しかし、企業側が話せる人・書ける人を求めているのであれば時代は変わる・・・はずでした。
企業が TOEIC Speaking & Writing を見ない理由
未だに企業側が求めるのはListening & Reading Testです。その理由は何なのでしょうか?これも仮説を立てています。企業が求めているのは英語ができる人ではない、ということです。では企業は何を求めているのでしょうか?企業が求めているのは
・努力できる人
なのです。企業は英語力を見ているのではありません。TOEICで高得点を得るためにはたくさんの時間を勉強に費やさなくてはいけません。その努力ができる、という指標としてTOEICを使っているだけなのです。反論もあると思います。ですが、TOEICに関わる3者全てに都合がいいのです。
学習者も思い切り勉強できます。
指導者も自信を持って教えられます。
企業は努力できる人という人物像の応募者を集めることが目的です。
学習者はどうして Listening & Reading を選ぶの?
企業は努力できる人物像を求めています。とすると何を選ぶかは学習者です。やはりここで関わってくるのが英語ビジネスです。英語教育に関わる人であればアウトプットの重要性を知らないはずがありません。Listening & Readingと Speaking & Writing のどちらに価値があるか、多くの人の答えは同じだと思います。しかし、多くの人がそう考えてしまうと英語は狭き門になります。教えるのも難しく、学ぶのも難しい。なので4技能は関連していて、会話をするためには読み書きもしなくては上達しない、ということを信じる人が多ければ、学習する側にも教える側にも都合がいいのです。
ただ、皆さんの本当の目的は何なのでしょうか?
最初の質問に戻ります。
英語を学習する目的はなんですか?
①に該当したあなた、本当は会話をしたいのではないですか?
会話をしたいのであれば、Speakingは避けては通れません。
Speakingを練習する最大の障壁
Speakingを練習する上で最大の障壁、それは
・自己肯定感
です。
話す・書く、というのは評価が難しいものです。言語ですから。この記事を読んで、「分かった、話すことに集中しよう!」とたとえ素直に思う方がいたとしても、自己肯定感という本当に大きな障壁が立ちはだかります。人は成長を感じたりすることで自己肯定感を高めます。それがモチベーションになります。幸せを感じます。逆に言うと成長が感じられず、自己肯定感を高められないというのは非常につらいことです。ワーホリで海外をすごした人の多くが、帰国前に自分の成長が感じられないことに悩みます。1年間何をしたのか。日本に帰って友達に会えない。恥ずかしい。レストランでネイティブを相手に接客をしていたとしても、会話力の成長は本当に感じにくいものです。
スピーキングで自分自身の上達を感じるためには何が必要なのでしょうか?
音声認識技術とAIで革命が起こる
私自身英語学習のために最近2分スピーチを試みています。2分間のスピーチを録画しTwitterでシェアしています。公開前は文字起こししテロップを入れています。
Otterというサイトをご存知でしょうか?音声会議の内容など、自動でメモ化、文字起こししてくれるサービスです。時間節約の為に利用してみました。音声認識技術の進歩も目覚ましいですよね。自分の英語を機械とは言え認識してくれるというのは嬉しいものです。
Grammarlyというサービスご存知でしょうか?ネイティブが書いた文章をAIが校正する。すごい時代です。
皆さん気づきましたか?
・英語学習者(私)の音声を、音声認識技術で自動で文字に起こす
・文章を AIが自動で校正する
英語の発音が正しければ、音声認識されます。
発音が正しいか一人で確認できる、ということです。
文章をAIが校正してくれます。
グラマーや表現の誤りも一人で確認できる、ということです。
上記2つは別々のサービスですが既にサービスとして提供されています。
この2つの技術が組み合わさることで、Speakingがスマホ1つで練習できる時代が来たら・・・?
その時あなたは
ListeningとReadingを勉強しますか?
ListeningとSpeakingを勉強しますか?
TOEICに Listening & Speaking というカテゴリーが生まれる日ももしかしたら来るかもしれません。
とも Cafe Fatioの接客英語