本こそ、完璧なメディア「失われたいくつかの物の目録」
文学ラジオ第39回の紹介本
「失われたいくつかの物の目録」
ユーディット・シャランスキー 著
細井直子 訳
河出書房新社
今回は第7回 #日本翻訳大賞 の最終候補5作を紹介していく第三弾。
「もっとも美しいドイツの本」に選ばれた本書。装丁も作家でありブックデザイナーでもある著者によるもの。ラジオでは、前半パートは「緒言」を含めた本書の魅力を話し、後半パートは、「喪失」をめぐる12章から「カスピトラ」「フォン・ベーア家の城」「キナウの月面図」を紹介しています。
まずは「はじめに」と「緒言」だけでも読んでもらえたら。本こそ完璧なメディアという筆者の考察が、本に備わる可能性を大きく膨らませてくれると思います。見た目も文章も美しく、本好きには魅力的な一冊だと思いますが、何より筆者が描き出すイメージに触れるのは豊かな体験になると思います。
本書のあらすじ
海に沈んだツアナキ島、絶滅種カスピトラ、不死身の一角獣、年老いたグレタ・ガルボ、サッフォーの恋愛歌、マニ教の7つの聖典、キナウの月面図…。自然、歴史、文学の魅力を詰めこんだ、「喪失」をめぐる12の物語。「もっとも美しいドイツの本」に選ばれた「驚異の部屋」ヴンダーカンマー!!!ヴィルヘルム・ラーベ賞受賞。
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