カフェバグダッドが取り組んでいること、目指すもの④ZINE
今回は、ZINE(同人誌)作りについてです。
初めて作ったのは、2021年6月の「カフェバグダッドアンソロジーvol.1」。コロナ禍のさなかで、イベント開催もままない中、「思いつき」で始めました。同じ月、「文学フリマ岩手」が開催されるというので、そこに出展してデビューを飾ろうと考えたのですが、イベント自体がコロナで中止となり、その年の11月の「文学フリマ東京」が初の販売機会となりました。
11月23日に東京モノレール・流通センター駅近くの「東京流通センター第一展示場」で開催される #文学フリマ東京 に出展します。ブースは、宅急便受付横のナ19〜20です。「カフェバグダッド アンソロジー vol1」を即売します。#文フリ東京 pic.twitter.com/Po7tKfsyB8
— カフェバグダッド／CAFE BAGHDAD (@cafebaghdad) October 24, 2021
以降、文学フリマ東京にはすべて参加していて、先日の「39」まで計7回出展しています。文学フリマ岩手のほうは、翌2002年6月に初参加、こちらも以降すべ出展しています。ほかに、文学フリマ大阪、福岡、京都、札幌にも店を出し、今に至ります。ほんの思いつきで始めたにしては、あっという間に、のめり込んだ感じがしています。
初参加しようとした文学フリマ岩手が中止になったこともあり、オンラインで購入できるウェブストアも開設しました。
一部売り切れてしまったものもありますが、これまでに作ったすべてのZINEはここで販売しています。
なぜ、そこまで熱中したのか。
ZINEを作り始めてから3年半が経って、じゃあ何がよかったかというと、
【思いを伝える手段】
中東で暮らした時の思い出や想いを表現するための手段として、素晴らしいと思います。自分だけのユニークな作品を「本」の形で伝えることができます。実は、「アンソロジー」に収録したエッセイのかなり部分は、以前にnoteに書いたものを編集するなどしたものですが、それでも、ZINEにする意味は大きかったと思っています。
わざわざお金をかけて紙に印刷する意味はあるのか…という疑問を持つ方もいるかも知れませんが、そんなことはないと感じています。
【コミュニティ作り】
文学フリマという、文学や活字好きの人たちが集まるイベントに出展できるのは、ZINEを作っているからです。そこに訪れてきれた人たちと、自分の作品を媒介としたリアルのコミュニケーションを楽しむことができます。同じ興味を持つ人々とつながることができ、コミュニティを形成するきっかけになります。
【比較的低コスト】
印刷経費はかかりますが、簡易な自費出版ともいえるZINE作りは、製作を自分一人で完結させることができます。商業出版と比べて、比較的低コストで作ることができます。自分で販売する手段をしっかり構築できれば、印刷費やイベント出展代が持ち出しになってしまうこともありません。
もちろん、出版社の力で、書店などに配本したり、ネット書店で販売することができる商業出版と比べると、自力で販売経路を構築しなければならず、その点は、なかなか容易ならざるところではあります。ただ、そうした課題を、いろいろ頭を悩ませながら、自分で考えて実践する、というのも、大いなる楽しみなのです。
これまで作ったZINEの一例をあげましょうあ。最新刊である「中東カフェを旅する」は、カフェバグダッド設立20周年を記念して発行したものです。中東のカフェ文化の素晴らしさを紹介する「カフェ図鑑」では、中東各地のバラエティ豊かなカフェをカラー写真とともに紹介。さらに、カフェバグダッドのこれまでのあゆみを、過去のゲストの皆さんから寄稿も交えて振り返っています。
興味があれば、オンラインでも購入可能です。中東のカフェ文化に魅了された20年の歩みを感じられる一冊です。
ほかにも「日本で食べられる中東料理ガイドブック」や比呂啓さん、じょいっこさんとの共著になる中東菓子「バクラヴァ」についてのガイドブックもあります。
これらのZINEは、中東のさまざまな「異文化」について、理解を深めるための一助になると思っています。関心がありましたら、手にとってみてください。年末・年始の出店の予定は以下になります。
https://note.com/cafebaghdad/n/n789b4ecb2d29
それでは、お会いできることを楽しみにしています。
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