【トルコ南東部を行く】⑰ピスタチオの一種を使ったコーヒーの味
トルコ南東部、ガジアンテップ中心部の両替所で、日本円からトルコリラの両替ができて、ほっと胸をなでおろす。そしたら、とたんにお腹が空いてきた。
日も暮れてきた。ガジアンテップ名物を食べられるところはないかと、中心部をうろうろして、店構えがそこそこ立派な食堂に入る。ネットで調べると、そこそこの有名店。
ひきわり小麦ブルグルを小さなボールにした「ユアラマ」をヨーグルトで煮込んだ酸味のきいたスープを頼む。
さらに、くり抜いた野菜にごはんを詰めたドルマも頼む。ここはトルコ式の食堂、いわゆるロカンタ。カウンターにさまざまなおかずが並べられていて、指差しで注文することができる。
パンは、アナトリア半島でポピュラーな平たいタイプのエキメッキ。もちもちとしていて、かむほどに味わいがある。
食事を終えて、良さげなカフェを探しながら街をぶらつく。10月も半ばを迎えているが、地中海寄りのアンタキヤよりは空気が乾燥して、夜は涼しい感じではあるものの、肌寒い、というほどではない。
この街の名物でもあるバクラヴァを売る店も多い。金属バットに入った、さまざまな形をしたバクラヴァをながめているだけでも楽しい。
そのバクラヴァ店が営むカフェに入る。いや、カフェが作っていたバクラヴァが有名になったということなのかもしれない。観光客か地元の人か分からないが、多くの客でにぎやかだ。
これもガジアンテップの名物、メネンギッチ・コーヒーを頼む。ピスタチオの一種の植物が原料の飲料。マイルドな味わいで、日本で飲めるものに例えると、ラテのような味わいでもある。
メネンギッチの実とは、こんな形をしているようだ。そういえは、この黒い実が入ったミックスナッツが、このカフェでお通しとして出てきて、ボリボリかじった記憶がある。味はもう覚えていないのが残念だが、ぜひ、また食べてみたいものだ。