「傷口は開いたまま」…IS侵攻から5年、ヤジーディの終わらない苦しみ
ISが、イラク北東部シンジャール地区に侵攻を始めたのは2014年8月3日の未明のことだった。シンジャール地方に暮らす宗教的少数派のヤジード教徒(ヤジーディ)たちが標的になった。ISはヤジーディを、イスラム教が批判する多神教で偶像崇拝者であると決めつけて敵視していた。
シンジャール侵攻でISは、イスラム教への改宗を拒んだヤジーディなど数千人を殺害。約6000人を拉致して隣国シリアなどに連れ去り、性奴隷にしたり少年兵士にするなどした。ISは今年2月に実効支配地をすべて失ったが、