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#215 ほどよい距離感の接客が居心地いいカフェ / 言いにくいなをがまんしない練習
用事に出た日、
用事の場所からさらに10分くらいのカフェへ
ランチを食べに行った。
家からだと時間がかかるカフェなので
わざわざはなかなか行けない。
ふだん行かない場所のお店を
こういう機会に訪れるのはいいな。
着いたのは、海が見えるカフェだった。
店に入ると、
海が見えるスペシャル窓際席にはもうお客さんがいて
1人の私はその並びのカウンター席に案内された。
スペシャル窓際席もカウンターだが目の前がガラス張りで
ロケーションが最高。
私の席は目の前が白い壁。
やや残念に思いながら座る。
でも右側斜め方向に目をやればうっすら景色は見えるので
気を取り直し、メニューを選ぶ。
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チキンカツのデミグラスソースセットを注文する。
パンとごはんが選べ、パンをお願いすると
「パンの方にはミニごはんもおつけできますが。」と
店のご主人。
小さいパンが一つだったので
「じゃあ、すこーしごはん下さい。」
「かしこまりました。」
と笑顔で対応してくれる。
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とてもヘルシーなお料理。
チキンカツより野菜サラダがメインみたいなセット。
レタスにポテトサラダ、
ほうれん草のおひたし、
大根と油揚げ、にんじんの煮物、
白菜の漬物にちくわとピーマンが一口づつ。
漬物と煮物が入っているのが私にはポイント高く、
食べながら和食ってホッとするなあと思う。
ピーマンは生のように思うのだが
何か手を加えてあるのかな?
歯ごたえあるのをシャクシャクと食べる。
ピーマンの味が感じられておいしかった。
それにあったかい味噌汁に
ゆかりをかけた白いごはん。
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チキンカツもやわらかくておいしい。
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ごはんを頼んだものの、
全部食べられるかなと思ったが
おいしく食べ終えた。
50代くらいのご夫婦に見える2人で切り盛りしている
こじんまりしたお店で、
奥さんとお客さんとの朗らかなやりとりが
よく聞こえる。
グラスに水を注いでまわりながら
後ろの席では
「デミグラスソースに○○が入ってるんで、その味がすると思います。」
(残念ながら○○のところが聞き取れなかった)
「そうなんですか!」
隣の席では
「カレーどうですか?今日のは辛めにしてあるんですけど」
「おいしいです」
「ああよかった。」
私には
「野菜が多すぎてなかなか食べれませんよね笑」
「いや、うれしいです。」
「野菜をたくさん食べてもらおうと思って多めにしてるんです」
どのテーブルのお客さんとも和やかで明るい雰囲気だ。
ワンちゃん連れのお客さんが外のテーブルで食べていたが
そこでもワンちゃんに声かけたり
お客さんと少し談笑してるのが見える。
料理がおいしいのはもちろんだが、
奥さんの程よい距離感のあたたかい雰囲気
(ご主人も穏やかでなごやかな雰囲気)
がこのお店の良さをアップしている。
平日なのに次々お客さんが入ってきて、
一時は満席だった。
それもうなづける。
さて、私の横のスペシャル窓際席に座っていたお客さん。
私の料理が来た頃に食べ終えて
コーヒーを注文している。
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この角度からすりガラスの向こうの景色に目をやりながら食べていた私は
密かにこのお客さんが帰ったら席を代わりたいと思っていて
その方がお会計を済ませて出ていった時、
店主さんご夫婦に声をかけてみた。
「あのー、席、隣に代わってもいいですか?」
一瞬、ん?という間の後
「ああ、海の方ですね。いいですよ。今ご用意しますね。」
「すみません」
つい口をついて「すみません」が出たが、
何も悪いことをしたわけではない。
「ありがとうございます」でよかったなと思う。
なんだか席を途中で変わるのは
申し訳ない、言いにくいというのがうっすら私の中にある。
代わらなくてもいいじゃないと思われるかも、とか思う。
周りのお客さんの目も少し意識したり。
席なんてどこでも気にならない人もいると思うが
私は海が見える席で食べたくて
あの席いいなあと子どものように思っていた。
自分の気持ちを大事にしたいと思った。
せっかく空いてるのだから、
聞いてみればいい。
その結果、すごく幸福感がアップして
楽しい時間を過ごすことができた。
食後に抹茶ケーキとコーヒーを追加注文した。
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目の前には穏やかな海と小さな島が見えて
それを眺めながらふうーと一息リラックス。
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ほんのり抹茶味のパウンドケーキに丸いバニラアイスがのっている。
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大好きなコーヒーは申し分なくおいしい。
そういえば奥さんが別のお客さんに
「ハンドドリップで淹れてます」と言ってるのが聞こえた。
景色を眺めながらコーヒーを飲み、ケーキを食べる。
最高だな。
次に奥さんが水を注ぎにきてくれた時、
「急に開放的になりましたね。」と声をかけてくれた。
「はい♪ いい眺めですね。」
「私も時々ここでのんびりします。」
「ああ、最高ですね〜」
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ささいなことだけど、
自分がこうしたいなと思うことや浮かぶことを
叶えてあげたい。
本当はこうしたいのに
周りにどう思われるかなとか我慢を重ねていると
知らず知らず自分の気持ちを抑え込んでしまうように思う。
今日の私の席のように
我慢とも思ってないようなこと。
🌱お読みいただきありがとうございました(^ω^)