調べる・理解する・やってみる、の繰り返し
夏の味、トウモロコシ。
毎年夏にトウモロコシを食べる度、年々増すその甘みに驚きます。
「こんなに甘みがあるなら、トウモロコシもスイーツだよな」
と思っていました。
そんなある日、レシピ本を読んでいると
『トウモロコシのミルフィーユ』
なるものを見つけました。
簡単にいうと、トウモロコシを混ぜ込んだクレーム・パティシエール(カスタードクリーム)をミルフィーユ生地で挟んだもの。
なるほど!と思い作ってみました。
予想した通り、トウモロコシの甘く香ばしい味がクリームとパイ生地と良く合いました。
何年も前に買ったレシピ本に載っていて、ずっと作ってみたかったんだけど、レシピの内容が難しすぎて(笑)なかなか作るのをためらっていた『プラリネ・ノワゼット』というケーキを作ってみました。
『ノワゼット』は『ヘーゼルナッツ』のことで、ヘーゼルナッツをペースト状にしたものを使ってムースを作り、さらにスポンジ生地と一緒にタルトに乗せたものです。
なかなか凝った内容で、レシピ本の内容の再現に一苦労しました。
次に作ってみたのは、『ぶどうのミモザケーキ』
『ミモザケーキ』とは、ジェノワーズ(スポンジ生地)をフードプロセッサーにかけて細かくしたものを上に乗せたものです。
黄色いふわふわがミモザをイメージさせるのでミモザケーキと呼ばれています。(決してミモザが使われているわけではありません)
その『ミモザケーキ』の中身はぶどう。
ヨーグルトを混ぜ合わせたクリームを使いました。
ほんのりとヨーグルトの酸味のあるクリームとぶどうの相性がとても美味しくできました。
いずれのスイーツも、それぞれ、別々のレシピ本に載っているものを参考にして作りました。
つまり、この3種は、1冊の本に全て載っていたわけではなく、3冊の本からそれぞれにアイデアをお借りしたものです。
これは友人とも話すのですが、気になったレシピ本はまずは図書館で借りてみるといい、と思っています。
個人的にはレシピ本に載っている全ての情報の中で『使える技術』は1冊あたり、1〜3個くらいだと思っています。
『その他は全部使えない』ということではなく、新しいアイデアとか、試してみたくなるようなやり方は、ある程度キャリアを重ねるとそうそうあるものではなく、せいぜい1冊の本で1個か2個、新しいアイデアが浮かぶようなヒントが見つかればそれでOKだと思っています。
だからこそ『図書館で借りる』ことに意味があると思っています。
例えば、レシピ本1冊借りてきて、その中に作ってみたい、試してみたい、と思えるアイデアが一つも無いということはざらにあり得ることなんです。
使えるアイデアがあるかどうかは、本を開いて見るまでわからない....
そういうリスクがあるのがレシピ本なので、立ち読みできるとか、借りてこられる、というのは大事なポイントだと思います。
何冊も借りているうちに、文章が多めなものは、「あ、これ手元に置いて置いて何度も繰り返し読みたいな」という本もあります。
そういう時は買うことにしています。
ところで、いわゆる洋菓子は、フランス語由来のものが多いので、製菓のレシピ本は、フランス語由来の専門用語が出てきます。
道具も、技術一つ一つにフランス語由来の用語が付いていたりします。
何度も書いていることですが、私は独学なので、その辺りの用語の意味を調べることから始まり、、でも調べたとてすぐに忘れてしまうのでまた調べ直し、ということを繰り返しながらん勉強しているので、もう、とにかく理解が遅い。
ただ、理解が遅いながらも、『字が読めればなんとか』なりますし、『調べるためのツールが使えたら、なんとか』なります。
逆にいうと、単純な読み書き能力と小学生レベルの算数ができれば、製菓はなんとかなります。
まあ、どの仕事でもそうですが、仕事をしていくためには基本的には、字が読めることと、わからないことを(自発的に)調べることができることと、計算ができることは必須の能力です。
「製菓に必要な能力はなんですか?」
と聞かれれば、
「(本に)書いてあることが理解できる読解力と、小学生レベルの計算能力です」
と答えます。
一つのことができるようになると、次のステップに行きやすくなります。
次のステップで新たなことを学ぶと、次のステップが楽になります。
調べてみて、学んで理解して、試してみる
それで何かが習得すれば、また新しく挑戦するために調べてみる….
の繰り返し。
そうやってだんだんと技術と知識を蓄えていくのだと思います。
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