鬱病、公務員退職から自家焙煎カフェを始めた物語
初めまして。
某田舎にてコーヒーロースタリーカフェを経営しているRyomaと申します。
衝撃的なタイトルから始まったこのnote。
1記事めにはまず正直に私の人となりや経歴、カフェを開業するに至った経緯を書いて、読者の皆様に僕のことを知っていただけたらなと思います。
私は現在30歳も過ぎ、妻と息子と3人で暮らしています。
10年前、こんな生活をしているとは微塵も思ってはいませんでした。
私は国立大学で学び、教員の資格を取得しました。
小学校教諭、中高の英語教員免許を取得していますが、英語はカタコトの日常会話程度しか話せず、何より子どもを叱るということが苦手で、これでは人間育成に携わることは出来ないと考え、教員の道へは進みませんでした。
その後は田舎の長男ということもあり、地元の役所は入庁。
しかしここで精神を病んでしまいます。
所属した場所は公害対応の部署。扱う法律や条例は20を超え、それを新人の私1人で対応していきます。
引き継ぎなどあってないようなもので、前任者は仕事中にずっと席を外しスマホゲーム。
公害対応の他にも住民からのクレーム対応や、犬猫の殺処分に関わることと精神を病む内容盛りだくさん。
土日昼夜関係なく呼び出されて苦情対応にあたり、全く仕事がない日は年に数日のみ。休みの日であっても気が休まらず、電話が鳴らないように祈って過ごしていました。
そんな日々でも、当時は難なく仕事はこなせており、最年少で課長に成り上がった方からも高く評価していただけるくらいには仕事をしていました。
そんな中、7年付き合った彼女と婚約し、同棲を開始。
公務員で早々に結婚というなんとも素敵なレールを歩いていたのですが、まさかの悲劇が。
同棲していた婚約者から別れたいとの申し出が…
理由は後々わかるのですが、他に好きな人がいるとのことでした。
そして私は仕事のストレスと、プライベートのストレスから鬱病に。
仕事に行っても涙が止まらず、トイレで嘔吐を繰り返し、もはやまともに思考することができず、最終的には自死を選択しました。
早退して家に向けて原付を走らせていたのですが、信号待ちの際に「アクセルをひねれば全て終わらせられる」という考えが頭をよぎりました。
涙が溢れ、終わらせようと思うものの、しかし動くことが出来ませんでした。
その時に自分はまだ死にたくないんだと、自身の本当の気持ちに気づいて、そして自身の生き方を模索していくこととなります。
鬱病とパニック障害を抱え、休職を繰り返しながらではありましたが、登山やクライミングなどの趣味を見つけ、立ち直るための歩みを進めます。
そしてそんな中、今の妻と出逢います。
妻との出会いは端折りますが、彼女とあるコーヒーロースタリーにコーヒーを飲みに行ったことがきっかけで、今の私があります。
そこは小さなロースタリーでした。
ですが北欧の雰囲気を感じる、小洒落た店。
初めてスペシャリティコーヒーを飲む僕は、注文の仕方もわからず、ドキドキとしながらカップを待ちます。
出て来たコーヒーは、いつも飲むそれよりも淡い色合いでほんのりと香り高い。
口にするとレモンティーのような優しい酸味と甘みが口内を満たします。
今思い返すとその1口が僕の人生を変えました。
紆余曲折ありましたが、自分の人生をやり直すために、安定した公務員を辞め、初めての飲食店勤めを始めます。
休日はコーヒーの勉強のためにひたすらコーヒーを飲み歩き、海外のコーヒー情報を漁ります。
ノルウェーやスウェーデンに足を伸ばし、本場の味を学びました。この話はまた後日。
薄給激務ではありましたが、雇われ時代には息子を授かります。
そして2022年、大きな借金をして念願のロースタリーカフェをオープンするに至りました。
波瀾万丈な人生は今なお続いています。
本当にポンコツになってしまった僕を支え続けてくれている妻には、感謝しても感謝し切れません。
仕事ばかりであまり遊んであげられない息子にも申し訳なさいっぱいです。
ですが、いつか妻と息子に胸をはれるように今は精一杯仕事をしたいと考えています。
そしてこんな僕でもカフェ経営は出来るということを、伝えたいと思います。
◯開業を目指している人
◯病気で将来に希望が持てない人
◯バリスタとして働きたい人
◯独立志向の人
◯副業でコーヒーをやりたい人
◯趣味で焙煎をしたい人
こんな人たちに、カフェの開業の仕方やコーヒーのあれこれ、焙煎のノウハウなどを発信できればと思っていますので、ぜひ読んでいただければと思います。
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