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トラウマ彼氏 2

前記事『トラウマ彼氏 1』の続編です。


彼と付き合って1年が経過した。
いつものように彼の家でゲームをしながら
お菓子を食べたり、喋ったりしていた時
彼が『あのさ、』と口を開いた。

俺そろそろ誕生日じゃん、欲しいものあるんだよね

『何が欲しいの?』

私はアルバイトをしていなかったからあまり高いものは買えなかった。

物じゃないんだけど、付き合って1年も経つのに何でキスしてないじゃん。だからキスしたい。

正直、困惑だった。
それの何が問題なのかわからなかった。
でも、思春期だから普通はしたいものなんだよな、と冷静に考えれば分かってはいたけど。

戸惑いしか無かったけど、断ったらきっと
傷つけてしまう、と思って受け入れた。

言うまでもない。違和感しか無かった。(初キスで舌が入ってきたから余計に混乱と困惑と違和感しか無かった)

『キスするとね、頭の中が真っ白になってぇ。何か…とろーんとして身体の力が抜けちゃうっていうか…気持ちいいんだよぉ』

友達がそんなことを惚気けているのを聞いた事がある。

身体はガチガチ、頭の中は別な意味で真っ白だった。

望み通り彼の誕生日プレゼントを渡すことが出来た(?)私は、本気で今後も付き合って行く事に違和感を覚えた。
結果、私から別れを告げた。
1年半という長いような短いような期間。
でも高校生活の半分近くをこのトラウマ彼氏と過ごしたのかと思うとなんとも悲しい高校生活だったなと思う。
別れるまでの時系列は下記のような感じ。

例の初キス(?)からほどなく経ったある日
きっかけは忘れたが口論になり、別れる。

今までの重荷が降り、楽になる。
…と思いきや、翌日寄りを戻したいと懇願され
断りきれず寄りを戻す。

寄りを戻す前より状況は悪化
ある日私は原因不明の高熱と腹痛で倒れる。

精神的にもう限界だとやっと気づいて
やっとの思いで別れた。

…我ながら壮絶。

補足をすると最初に別れたのは秋頃。
初キスしたのは6月くらいで夏休みは
高3だったのもありオープンキャンパスで
各々志望校に通いまくっていたので、私は
それを理由に少し距離を置いた。
専門だったから夏休みに願書出してほとんど
暇だったけど忙しいアピールを極めた。

口論になって別れた時『私が悪いんだ』って

自分を責め続けたけど、実際は

『彼の理想を押し付けられてそれに応えられない自分を責め続けて自己嫌悪していた』

という感じ。

逆に私が『こうしてほしいな』『これは私の考えと違うから応えられない』と伝えると

『お前は俺の頼みは聞いてくれないくせに自分の意見は押し通すんだな』

的な事を言われて、自分の気持ちを殺し続けた。

で、ある日口論になり(メールのやり取りで)
私の態度に腹を立てた彼が別れる、と電話をしてきて、ごめんね、ごめんね、と泣きながら別れた。なのに、次の日に『昨日はあんな風に言ってゴメンな。葵乃が直してほしいって言ったこと俺も治すから。だから寄りを戻したい』なんて手のひらを返して、優しい言葉をかけてくるんだから、精神的なDVみたいなもんだよね。

もちろん治りませんでしたよ。
私も治しませんでした。だって治してくれないんだもん。

でも、優しすぎたのか臆病だったのか最後まで彼に対して嘘をつき続けました。

恐らく今までのことがストレスか何かになったんでしょう。免疫力が落ちて約1ヶ月体調不良でろくに登校出来ませんでした。
登校しても倦怠感がひどく保健室登校状態。
当時仲違いをしていたグループの子には
『病弱アピールかよ。来たくないなら帰ればいいのに保健室登校とか何様』みたいに言われてたけど、どうでもよかったです。

半日なんとか教室で授業に出席して、お昼頃に保健室でお弁当を食べながら保健室の先生とポツポツ話をして、様子を見て午後も授業を受けるか帰宅するか保健室の先生と相談する、という生活をしていた。
早退する、とつたえるとクラスから鞄を持って例の彼が下駄箱まで来てくれて『大丈夫?』なんて心配をしてくれたけど『お前のせいだよ』とは言えず
『寒いから、体調崩しちゃったのかも。早く治すね』と笑うのだった。辛かった。
あの時、お前のせいだよって言えたらどんなに楽だっただろう。
冬休みを目前にしたある日、私は泣きながら電話で『もう限界だから、別れて欲しい』と別れを告げた。
冬休み明けにはお互い、もう他人のように振舞っていた。

これが、私のトラウマ
私は、未だに彼から言われた
言葉が胸に刺さっています。

#トラウマ #恋愛 #高校時代 #女の子
#言葉の傷

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