「きのう、何読んだ?」2024/7/21(日)〜2024/7/24(水)
推し二人のイベントに参加して元気チャージした週末。よし頑張るぞと思った矢先に東海道新幹線がストップし、つんのめるようにはじまった一週間。酷暑の中あっちこっち移動して大変だったけどなんとかやり切った…。五苓散を切らしているせいか暴飲暴食のせいかむくみがひどい。
『ゴールドマン・サックスに洗脳された私』2024/7/21(日)に読んだ本
「きのう、何読んだ?」
日曜日、冷房の効きすぎたマクドナルドで震えながら読み切った一冊。途中で止まれなかった…。
『ゴールドマン・サックスに洗脳された私』(ジェイミー・フィオーレ・ヒギンズ著、多賀谷正子訳/光文社)
ウォール街の雄・ゴールドマン・サックスで上位数%の社員しかなれないマネージング・ディレクターをつとめた女性が書いた本。いわゆる暴露本のたぐいですね。
表紙には「金と差別のウォール街」というサブタイトルとともに扇情的な言葉が並びますが、読んでいて息苦しくなる…。露骨で恥知らずな女性蔑視、人を人とも思わないような社内政治の舞台裏、「ゴールドマン・サックス」という大看板の特権意識。誰かが語るノンフィクションは必ずフィクションになるのでこれをそのまま事実として受け入れるかどうかは読者に委ねられていますが、まぁレベルはどうあれ「ありそうネタ」ばかりではある。
「女が出世するのはクオータ制のおかげか、権力者と寝てるから」
「ボーナスや昇進で喜ばせた後、「お前自身にその価値があるわけじゃない」と人格否定でぶん殴る」
このあたり、寒々とした気持ちで読んでしまいました。とほほ。
まあでも、「最後には自分の意志で辞める」というゴールが分かって読むからか、なんだか闘争心を燃やしながら読めるという面白い一冊です。資本主義がいかに人を洗脳するか、愚かで野蛮な動物にするかの見本帳として、こういう高学歴高収入ウォール街エリートの本って読まれればいいなと思います。
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『創作する遺伝子』2024/7/22(月)読んだ本
「きのう、何読んだ?」
月曜日からまさかの東海道新幹線運休…。予定が大幅に狂ったスタートでしたが、今日は無事に復旧されてよかったです。インフラのお仕事されている方たちが日々負っているプレッシャーは想像を超えますね。
一方、「生き延びるための仕事」ではなく「生きるための仕事」に従事されている人に強烈な憧れがあります。(「生き延びる〜」と「生きる〜」という言葉の元ネタは、歌人の穂村弘さん)
世界的ゲームクリエイター、小島秀夫さんの読書コラム集『創作する遺伝子 僕が愛したMEMEたち』を読みました。
三宅さんが出演された出版区のYouTube番組【本ツイ!ー本屋ついてって1万円あげたら何買うの?ー】で、「(同シリーズの)小島監督回が神回だと思ってます!」という三宅さんのコメントを聞いてすぐ視聴し、コメント欄で触れられていたこの本をすぐポチしたのでした。しりとり読書、絶好調です。
三宅さんの動画と小島さんの動画はとりあえず観てほしい!!めちゃくちゃ面白かった!!その上で、この本もめっちゃ面白かったです。(疲労で語彙が死んでるな
小島さんのクリエイティブの礎になってきた、数々の本たちがエッセイとともに紹介されています。SFとミステリが中心で、私の読書傾向とは少しずれてるのがまた新鮮で。端から順番に読みたくなり、すでに数冊ポチしました。今週末読むのが楽しみです。
「もっと本が読みたいって正々堂々主張したい!」
そんな願いが日々強まっている今日この頃。
読書がどう血肉になっているかについて熱意と説得力たっぷりに語られている本書に励まされます。私はゲーム全然やらないのですが、本好きだという一点のみで、勝手に世界の小島さんと肩を組んだような気持ちに。この私の図々しさを、たぶんだけど小島監督は許してくれるような気がします。いやほんとに小島監督の作品何一つ知らないのに烏滸がましいにも程があるのですが…!申し訳ございません…!
今日はとりあえず寝よう。
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『職場で傷つく』2024/7/24(水)読んだ本
「きのう、何読んだ?」
テッシー本続いております。こちら最新作『職場で傷つく』(勅使河原真衣/大和書房)
『働くということ 「能力主義」を超えて』が出たばかりでは?まさかの2ヶ月連続刊行です。勅使河原さんの問題意識が前に前に走っている感じが伝わってくる…。
いやそれにしても、なんて職場で読みにくい本なんでしょう。もちろん仕事中に読むわけじゃありませんが、通勤時間やランチタイムに読もうとしてカバンに入れてるのもなんだかソワソワしちゃうタイトル。『働くということ』を最初に読んだ時にも感じた「罪悪感」をまた味わってしまった一冊でした。
「私は職場で傷ついている」
そんなこと、口が裂けても言えない…いや私は恥知らずなのでたまに言ってる…いやいや「恥知らず」ってなに?!ぎゃー!!(混乱)
個人の能力を企業や上司の論理で断定して評価を下して蹴っ飛ばす。それが「当たり前」で、個人は評価に怯えながらビクビクと過ごすしかない。…いやまぁ、それはそうかもしれないけど、なんでそんなに被害者意識強いの?会社で働いて給料もらって生きてんでしょ?別に誰もあんたにここで働いてって頼んでないけど。会社の求める基準を満たさないなら評価されないの当たり前でしょ。傷ついたとか騒ぐくらいなら辞めたら?別の生き方考えたら?
そんな自問自答がぐるぐるしながら、目が文字を若干拒否するのを耐えながら(フォントも大きめで読みやすいフランクな文章にも関わらず)なんとか読みました。あぁ、まだまだ私は能力主義者だ。でもちゃんと読みたい、考えたいとまだ無様に足掻いています。
「傷つき」を持て余している人、一緒にテッシー本に向き合ってみませんか?
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『フーテンのマハ』2024/7/26(金)読んだ本
「きのう、何読んだ?」
久しぶりに仙台帰省中。夏休みという概念はないけれど、夏の休みだから夏休み気分。仙台は東京よりは涼しいです。
新幹線で読んでいたのは原田マハさんの旅エッセイ。積読読もうと思ってたけど、まだ疲れを引きずっていてあさイチでは元気の出る梅干しおかかチーズおにぎりみたいなものを食べたかったのよ…😂
この本は、ESSENTIAL TRAVELでブックレビュー連載を始めるときに最初に取り上げた本。人にすすめるとき、ついつい笑顔になっちゃう、声がルンルンしちゃう一冊なんですよ。
「移動大好き」なマハさんが元気いっぱい西へ東へ。
大学時代からの親友と、編集者と。旅の目的はご地元グルメだったり工芸だったり小説の取材だったり…。食いしん坊で好奇心キラキラなマハさんの旅の様子は、家に引きこもりがちな私の両手を引っ張ってくれるよう。マハさんの圧倒的な陽のオーラは、小説からもエッセイからもビンビンに感じるなぁ。こんな友達がいたらいいよなぁ😚
この本を読むたびに浮かぶイメージは、「フーテンのマハ」という芸名をめくり台に貼り付け、高座に座って扇子なのか拍子木なのかをパンパン叩きながら、高らかに旅の思い出を語りまくるエンターテイナーなマハさんの姿。落語家のイメージなのか講談師のイメージなのか…笑