Eagle's Eye ~vs東京Z~
第1戦の位置付け
FE名古屋の大きな武器の一つであるはずのソウ・シェリフをなかなか出場させないばかりか、鹿野、高村、坂本までベンチから出てこないことで一部のFEブースターをざわつかせた第1戦。
結論から言うと、以下のような理由でした。
この発言から察するに、今季のFE名古屋が目指すバスケを、ある者にはコート上で身をもって体感させ、ある者にはベンチからじっくり観察させたかったという意図だったのだと思います。
その「目指すバスケ」は、理想とする試合展開であったり、ハーフコートオフェンスの攻め方であったり、ディフェンスのローテーションであったりするのでしょうが、この第1戦はそれを1つ1つ確認していくための試合と位置付けたのでしょう。
発言の最後には「明日は、オフェンス、ディフェンスとももう一度今年のイーグルスが目指しているものを見せたい。」とあるので、第2戦でどう変わるのかに注目したいと思います。
FE名古屋がやりたかった事と東京Zの思惑
他に気になったのは、「やりたい事をやらせてもらえなかった」という部分です。
これについては、東京Z側の東頭HCも「絞りたいところは絞れている。数字にも表れている。」と試合後に語っています。
では、「FE名古屋のやりたかった事」「東京Zが絞りたかったところ」とはなんでしょうか。
東頭HCの言葉を手掛かりに、第1戦のスコアと、同じく両者が対戦したアーリーカップのスコアを比較して推測してみましょう。
個人的に気になった変化は、「ファストブレイクポイント(速攻による得点)の減少」と、「ペイント内の得点比率の減少」です。
ファストブレイクポイントについては、アーリーカップ時の14点から9点に減少しています。FE名古屋の合計得点がアーリーカップ時の59点に対してこの試合では85点まで増えているので、全体の得点に対する比率ではかなり大きな減少と言えそうです。
アーリーカップで三河と競った試合でも、FE名古屋は要所で早い展開から得点していたことを考えると、これは本来「FE名古屋のやりたかった事」であり「東京Zが絞りたかったところ」であったのだと思います。
また、ペイント内の得点については、アーリーカップ時の22点に対してこの試合では26点となっています。単純な点数で考えると増えていますが、上述した通り合計得点が59点から85点まで増えていることを考えると、比率としては大きな減少となります。
また、ペイント内の得点源でもあるベンジャミン・ローソンがアーリーカップ時は17分しか出場していないのに対してこの試合では37分も出場したにもかかわらずこの比率だということも考慮すると、この点も「FE名古屋のやりたかった事」であり「東京Zが絞りたかったところ」であったのだと思います。
第2戦に向けて
両者の発言にある通り、第1戦は、FE名古屋としてはやりたい事をやらせてもらえず、東京Zとしては絞りたいところは絞れた、という試合だったのでしょう。
しかし、試合の結果はご存知の通り20点差でFE名古屋の勝利でした。この差はどこから生まれたのでしょうか。
こちらもスコアから推測するに、FE名古屋の3P成功数14本(成功率50%)と、東京Zの3P成功数6本(成功率24%)という部分の差だと思います。
この試合で東京Zは、FE名古屋の速攻を防ぎ、さらにセットオフェンスにおけるペイント内の得点も抑えることができました。しかしその代わりに、ペイント内の得点を抑えるために収縮したディフェンスを逆手にとられて多くの3Pを高確率で決められてしまい、このような結果になったのだと思います。
もちろん東京Zが勝利するためにはこのままでいいはずがなく、この結果を受けて第2戦は更なる策を練ってくるはずです。それを乗り越えて、FE名古屋は川辺HCが言うように「今年のイーグルスが目指しているもの」を見せることができるのでしょうか。第2戦も楽しみです。
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