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【開催報告】生きてる図書館@らんたん亭〜読書はつづくよどこまでも〜
はじめに
2/8(土) 「もしらんたん亭で生きてる図書館をやったら」を開催しました。
生きてる図書館は生きた人間が『本』となり、『読者』に貸し出すデンマーク発祥のイベントです。
当日は3冊の『本』をご用意。18名が入館しました。
会場は足立区にあるらんたん亭という素敵な場所です。
第1章:当日の流れはこんな感じ
14:00〜14:15 受付
14:15〜14:45 1回目の読書
14:45〜15:15 休憩(読書を続けてもOK)
15:15〜15:45 2回目の読書
15:45〜16:15 休憩(読書を続けてもOK)
16:15〜16:45 3回目の読書
16:45〜17:00 感想カード記入・交流
17:00〜懇親会(らんたん亭居酒屋)
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第2章:ネームプレートは『本』の表紙
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入館。来てくれた読者にも『本』になってもらいます。(いきなり)
「【呼ばれたい名前】と【昔好きだった食べ物】と【今好きな食べ物】」
【】内に言葉を入れてその場で表紙づくり。
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次に、来た時の「今の気持ち」に一番近い写真を選びます。こちらも表紙と一緒にネームホルダーの中へ。
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第3章:読書のじかん
2つのスペースに分かれて読書が始まります。
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第1節:「うちが里親家庭になった日」 中学生 さち
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家族留学で出会い、前回の生きてる図書館の時に読者として来てくれたさちちゃん。
「私も本をやりたい。里親やってるからそのことについて話をしたい」と自ら伝えてくれました。
そしてバディ(※1)のカヨコさんが司書。二人で当日までに何度も練習したみたいです。(練習、ってこれまであまりなかったから新鮮!)
※1 バディとは:さちちゃんとカヨコさんは「子どもと保護者ではない大人がバディを組んで一緒に過ごす」というプログラム(一般社団法人We are Buddies)でバディを組んでいます。
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目次
#学校でもらった里親募集のチラシ
#里親の研修
#里子と初対面の日
#事件①
#事件②
#家出×3回
#他の里親家庭との交流
#里子がいて変わったこと
#里親、やりませんか?
歳の離れた友人 カヨコさん推薦!!
14歳のさちちゃんは3人姉妹の長女。エネルギッシュな妹たちに日々翻弄される、おっとりした女の子。5年前のある日、妹たちよりさらに小さな女の子が里子としてやって来た。そして全く思いがけないことが起こるようになり...。中学生の視点で里親家庭になるとはどういうことなのか、目から鱗のストーリー。
『読者』の声
「里親家庭の実子の声が聴かれる機会はあまりないので、本音を聴ける貴重な機会でした。」
「里親がいる暮らしをはじめて聞いたので新鮮でした。」
「最後の『里親、やりませんか』という呼びかけにうるっときました。」
第2節:「夢のスタート地点に立つまで」 ゆめか
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ゆめかさんとは10月に開催した「生きてる図書館夕方読むか、夜読むか@代々木公園」で出会いました。れもんハウスの共通の知人に聞いて来てくれたようで、買い出しを手伝ってくれて歩きながらお互いの話をたくさんしたのを覚えています。同じ世代で、すごく共感だったり重なる部分も多くて。らんたん亭でボランティアもしていたみたいで、今回らんたん亭のみきさんの推薦で本になってもらいました。
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#アーティストマインド
#ニート時代
#自己分析のノート
#常識を疑う
#ベンチャー企業
#豊かさを思い出す
#学習性無力感
#自己分析のノート
#アンドロイド
#食品学科
#夢のスタート地点に立つまで
『読者』の声
「心を回復させていく過程や、アートの価値など共感できるものが多かったです。」
「この本が、同じような葛藤を抱える若者にも読まれると良いなあと思いました。」
「ゆめかさんの今後がとっても楽しみ。続編も読みたいです。」
第3節:「59年後の孤独死 -結婚にすがる『生物的劣等感』の行方- 」 うっちー
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石川県の校内コワーキングで出会ったうっちー。内省力すごくて、本をたくさん読んでるうっちーが生きてる本を読んだらどうなるだろう?と(私の勝手な)好奇心でお誘いし、前回は『読者』としてそして今回は『本』として来てくれました。
いや〜難しかった、ブックデザイン。いつもは打ち合わせでタイトルまで決めるけど、うっちーとは話しこみすぎてその場では何も決めず。でも翌日すぐに自分で決めたタイトルと章まで送ってくれたました。これに続いて私もデザインパパッとやってしまおう!と意気込んだものの、、いや、難しいな。と。一晩A4用紙にひたすら単語を書きなぐってChatGPTとおしゃべりしながらデザインコンセプト考えて、、できたのがこの表紙。第1章から第3章は私もどんな話なのかわかっていなかったので気になったまま当日を迎えました。
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第1章:星人がやってきた
第2章:君以外誰がいるんだ
第3章:ちょっと無理かな
第4章:所詮は他人事
第5章:共に生きたい
『読者』の声
「これからの出会いの中でどんな新たな価値観に出会っていけるのか楽しみです。」
「自分の弱さをあんなに人前で語れるのは強いです。」
「幸せになって欲しい。」
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おしまいに:読書はつづくよどこまでも
私たちは常に「生きてる図書館」にいる。
目的の本をめがけて、「生きてる図書館」の中をすごいスピードで走っている。
目的の本に辿り着いて手に取ることはあっても、パラパラと読んで終わり、借りない。
そして、興味もない棚の前は通ることもない。
だから私は「生きてる図書館」をいろんな場所でやることで、棚を出現させる。たった3冊くらいしか入らない本棚を出現させる。
ある人は借りて読む。
昨日まではパラパラと読んで終わりにしていた本を。
ある人はとどまる。
昨日までは興味のなかった棚の前に。
ただ、それだけ。
そのまますぐに生きてる図書館を離れて二度と来ないかもしれないし、また来るかもしれない。今度は借りるかもしれない。
あの時、生きてる図書館で借りた生きた本の「声」が
読書の「経験」が
いつか呼び起こされて
「ああ、自分は大丈夫」
「なんとかなる。なんとかできる。」
そう思えるから。
一度でも出会って、「生きてる本」を借りた経験さえあれば。
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また別の『本』がいる。ずっと続いていく「生きてる図書館」
「借りなくてもいいんです。ただここにいてください。」
今回、ずっとゲームをやりながらその場にいてなんとなく『本』と『読者』の声を聴いててくれる方がいて、
「ああ、いいなあ」と。
借りずに、その場にいる。それがいい。
ありがとうございます。
ぜひまたゲームをしに来てください。読書してる人がいるばしょへ。
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らんたん亭のロフトで絵を描くさちちゃん
今後のお知らせ
・2025年4月5日(土)11:00-18:00
「We are Buddies 文化祭 in 市原」にて生きてる図書館を開催します。
・2025年4月18日(金)18:00-19:30(時間は変更になる可能性があります)
原宿AIA高等学院(高校生主催のこども食堂とコラボ)
詳細は決まり次第以下のInstagramでお知らせします。https://www.instagram.com/ikiteru_book
また、お会いしましょう。