島根→神奈川~JRの運休・遅れの場合の対処法・実例~
はじめに
2024年7月15日、梅雨の終わりの大雨の影響で、広範囲でJR線の運転に影響が出ました。そのため帰宅に大きな影響が出ています。
この時、かなり複雑なルート変更、きっぷの変更・払い戻しなどが発生しています。皆さんも遭遇するかもしれない出来事ですので、この記事で実録を残します。
なお、本人も必死で帰宅することを考えて、記事化などは検討していなかったため、写真はほとんど撮れておりません。ご了承ください。
前置き
7月13日~15日が、海の日の3連休でした。この3連休を使い、小田原から島根県へ旅行に行きました。
小田原から松江までの往復はJR(新幹線・特急やくも)を利用し、島根県内の移動はレンタカーを借りて行きました。
後半2日間の島根県内は雨が降ったり止んだりの天候で、何かに影響しそうな強い雨が降ることはなく、予定通りにレンタカー返却まで行くところでしたが、そこで事件が発生したのです。
15:30 伯備線運転見合わせに気づく
レンタカーの返却は16時ちょうどで、15時30分ごろに松江駅近くのガソリンスタンドで返却前の給油を行いました。そのタイミングでJR西日本・JRおでかけネットで軽い気持ちで運行状況を確認しました。
この日、始発から山陰線に遅れが出ているのは知っていて、その影響を調べるためだったのですが、そこで、
「伯備線・豪渓~備中高梁 14時50分より運転見合わせ」
「特急やくも24号岡山行き 全区間で運休」
やくも24号は、乗車予定のやくも26号の1本前を走るもので、松江駅発が16時06分の特急でした。今後の天気の状況によってはやくも24号で帰る可能性も考えていました。
この段階では、やくも26号は平常通り運転という案内です。しかしながら伯備線は動いていない状態です。
中国地方の山間部の路線は、近年大雨による線路寸断、そこから長期運休となるケースが増えており、2024年7月現在も美祢線と山口県内の山陰線の一部は1年以上運休が続いています。伯備線の雨の状況が分からない中で、最悪の場合そのようなことが発生することも考えると、伯備線の経路を取るのは危ないかと思い、そこでルート変更の検討を始めました。
この日は連休の最終日で、平日となる7月16日から会社に出社します。このため、優先事項として以下のことを考えました。
当日中に最低でも関東に帰る
翌朝着になっても、始業時間に間に合うように帰る
所持していたきっぷについて
ネット時代となっている現代。今回のきっぷもネットで予約しています。
私はJR西日本の予約サイト「e5489」で手配をしています。
購入したきっぷは以下の通りです。いずれもクレジットカードで購入しています(クレジットで購入しているということは後々影響が出てきます)。
当然のことながら往復乗車券の(ゆき)は使用済みで、(かえり)券が手元にある状態です。やくも号はチケットレスで乗車できるため、券を手元に用意する必要はありません。一方e5489では山陽・東海道新幹線をチケットレスで乗車することはできず、松江で発券する予定で検討していました。
15:55 松江駅着
レンタカーを返却し、松江駅に到着しようとしていました。その時、北口のバスターミナルに、広島電鉄の高速バスが入ってきました。
この広島行きの高速バスについて急いで調べますが、松江駅を16時ちょうどに出発し、広島駅に19時23分に到着します。
乗車予定ののぞみ60号は広島19時21分発のため、小田原駅にたどり着くことはできませんが、後続の新幹線で新横浜に戻ってくることは可能というダイヤです。しかしながら急遽バスそのものを見てから調べ始めたため、関東に行きつくまでの検討を16時までに終えられず、広島行きバスへの乗車は見送ることにしました。
これを見て、山陰脱出に高速バスを使う検討を行いました。
ただまず、山陰から東京への高速バスは、松江駅19時30分に出るWILLERのバス1路線以外全てなくなっています。そのバスは新宿に翌朝7時30分着で、これでは翌朝の出社が間に合わないためNGとなります。
その他松江からは、広島の他に岡山行き、大阪行きの高速バス便があります。
https://www.ryobi-holdings.jp/bus/kousoku/r13yonago/#timetable
岡山行きの場合、17時25分松江発、岡山に20時36分着。しかしながら岡山発東京行きの新幹線の最終が20時37分のため、これでは新幹線乗り場に移動できずNGです。
大阪行きは松江駅17時50分、新大阪に23時17分、大阪梅田に23時27分着。これも思った以上に時間がかかって、これも検討外です。
こうなると鉄路での検討になります。伯備線を使わなかった場合で考えると、山陰線で鳥取まで行き、そこから姫路・大阪・京都へ行ける特急スーパーはくと16号に乗車するルートです。
この経路では、小田原に当日に戻ることは出来なくても、関東には帰って来れるので何とかなります。
のぞみ64号が東京行きの新幹線の最終。こののぞみ64号は姫路通過のため、新大阪でスーパーはくとからの乗り換えになります。
しかしながら、松江駅の発車電光掲示板に、スーパーおき4号が表示されていません。そこで聞こえてきた駅の放送で、次のようにアナウンスされていました。
「スーパーおき4号は山口線内での大雨の影響で30分遅れ。ですが米子駅からは別の車両を仕立て、定刻通りに米子~鳥取間を運転。また、松江駅16:21発の普通米子行きに乗車すれば米子からのスーパーおき4号に接続し、普通列車が遅れてもスーパーおきへの接続は保証する」。
ということで、なんとかこのルートは繋がりそうです。
ただし、持っている乗車券は伯備線経由のため、スーパーはくとの経路である智頭急行線経由へと変更が必要になります。窓口に並び、変更することとしました。
松江駅のみどりの窓口は、窓口1つしかありません。それどころか、島根県全体でみどりの窓口はこの1カ所です。
通常の切符購入でしたら、みどりの券売機が2台あるのでそれでできますが、変更は窓口でないと難しいですよね。
ただ、やくも24号運休で困っている方が多いと思ったのですが、窓口がそこまで溢れるようにはなっておらず、5人~7人くらいだったと思います。
列車が運転できない場合の乗車券変更
さて、このきっぷの変更ですが、今回は通常時ではなく、この時点で伯備線が運転見合わせ中であるため、通常時と取り扱いが変わってきます。
通常時の変更の場合、乗車区間の変更前後の経路を比較し、その運賃に超過がある場合は超過分を払うという規則になっています。
また、往復乗車券の復路のみを払い戻す場合、今回の小田原~松江の往復乗車券は往復割引が効いているのですが、割引の効いた往復運賃に、往路分の通常運賃を差し引き、さらに220円の手数料がかかることになります。
しかし、伯備線が止まっている状態です。この場合、「列車が運転できない場合」の取り扱いが適用されます。
「旅行の途中でとりやめる場合は、お乗りにならない区間の運賃はお返しします。」との記載があり、この時は手数料220円は免除されます。
こういう複雑な条件があるのですが、JRの方はさらっと取り扱いしてもらえました。
松江→小田原の往復乗車券復路分は、往復割引の発売額20380円の半額、10190円を払い戻し
松江→智頭急行線経由で小田原まで乗車券11990円を購入
この時、この経路では小田原駅には当日中に帰れないということも言われましたが、普通列車の発車時刻16:21のもう寸前です。後ろに並んでいる方もいるので、調べずにでも出して欲しかったです。
この段階での所持きっぷはこうなります。
16:28 松江駅発
結局普通列車は7分遅れ、16時28分に松江駅を発車、米子に向かいます。
44分間の乗車時間の間で、残りのきっぷについての作戦を考えます。
まずはやくも26号の特急券を、スーパーおき4号に変更します。ここでは、e5489内のチケットレス特急券の変更となりますが、この場合は「何度でも変更可能」となっています。
やくも号は全車指定席なので持っている特急券も指定席ですが、スーパーおき号は自由席もあります。e5489では自由席への変更も可能なのですが、自由席はチケットレスで乗車できず、米子でわざわざ発券必要で面倒かなと思って指定席を取りました。
特急券に差額1000円が生まれ、1000円分返金という形になります。
一方、新幹線特急券は、e5489上で変更できるのは利用日のみで区間変更ができないことが判明。ちょっとどうすればいいのか、この段階では思いつきませんでした。
ただ小田原までの乗車券では届きません。これ、松江駅で乗車券を変えた時に新横浜までの乗車券にしてればベストだったのですが、発車時間も迫っていてそのような時間的余地がありませんでした。
17:05 米子駅
途中駅での待ち合わせが無くなったため、普通列車は遅れが解消し定刻に米子に到着しました。スーパーおき4号の発車は17:13なので、8分あります。
米子駅に着いた際に、米子駅のみどりの券売機で小田原~新横浜間の乗車券990円を現金で購入することにしました。東海道新幹線の駅相互間の乗車券のため、遠く離れた鳥取県の券売機でも乗車券のみで購入できます(逆に言うと新幹線駅相互以外は遠くで買うのは最近厳しくなった)。
ここで運行状況を確認。伯備線は依然として止まっています。
ですが、やくも26号は定刻通り始発の出雲市を発車しているんです。進路が開通していないのに、この見切り発車はちょっと意外でした。
17:20 米子駅発
スーパーおき4号は、米子で「乗り換えのお客様を待つため」7分遅れで鳥取へと発車しました。先ほどの普通列車以外に乗り換えの対象はないと思っていたのですが。
この時点で、当初所定のスーパーおき4号も島根県内を走行しており、同時にスーパーおき4号という列車が2本あるという珍事が起きています。
また、所定のスーパーおき4号は指定席2両、自由席1両の3両編成でしたが、米子始発の突発のスーパーおき4号は指定席1両、自由席1両の2両編成。1号車は指定席のままですが2号車が自由席としての運転です。このため、所定のスーパーおきの2号車の指定券を持っている客は、1号車の空いている席を利用することになりました。ただ、実際このスーパーおきの利用者はすごく少なかったです。
この乗車中に、鳥取から新大阪までのスーパーはくと16号の特急券をe5489でチケットレス購入しました。スーパーはくと号もスーパーやくも号同様、全車指定席です。
この道中の17時42分、やくも26号は米子7分遅れながら、伯備線へと入っていきました。
この間、気になる情報がありました。16時45分、スーパーはくと号も走行する因美線も大雨で一時運転見合わせになったのです。
ただしスーパーおき乗車中の17時40分には運転を再開しています。
18:22 鳥取駅
米子の時点で7分あった遅れが5分に縮まり、鳥取駅に着きました。
この車内で考えたところ、所定で新大阪の乗り継ぎ時間が12分、少しでも遅れるとギリギリになるため、きっぷを受け取る時間を新大阪で取るのは危ないと判断します。
さらに乗車予定である新大阪→新横浜の新幹線特急券もそもそも持っていない中で、こうすることにしました。
岡山→小田原の新幹線特急券を鳥取駅のみどりの券売機で発券
それを鳥取駅の窓口で新大阪→新横浜に区間変更
e5489で予約しても、東海道新幹線(東京~新大阪)を含む特急券は、発券の有無に関わらず無手数料での変更は1度しか変更できません。
有効日もここで決めなければならず、大阪から動けなくなった場合でも変更すると再変更できないのですが、まあ手数料も220円ですしそのくらいは仕方ないと判断しました。
この特急券の変更ですが、窓口での操作上は変更前の特急券を無手数料払い戻しした上で、新たに変更後の特急券を買う形になります。
変更前の特急券はクレジットカードで購入しているので、クレジットカード上に払い戻しが入る形になります。そのクレジットカードを挿したまま変更後の特急券を購入したので、変更後新大阪→新横浜の特急券もクレジットカードで購入したことになります。
スーパーはくと16号の発車時刻は18時40分。直前になっても、遅れが発生するというアナウンスはありませんでした。それでホームに上がったのですが、スーパーはくとの車両は所定であり電光掲示板にも表示されている1番のりばではなく、2番のりばに停車していました。
先ほどのスーパーおき号が米子駅仕立てだったということもあり、スーパーはくと16号が鳥取駅仕立てで運転されるのか、それとも下りの車両が来ないと出せないのか分からなかったのですが、どうも下りスーパーはくと9号の折り返しのようです。
このスーパーはくと9号は、智頭急行線から因美線に入る智頭駅が所定16時59分なので、因美線内運転見合わせにぶつかり、鳥取着所定の17時33分の1時間遅れで到着。まさにその車両でした。
https://twitter.com/Midosuji21614/status/1812869377752195123
鳥取駅ですぐ折り返せるわけではなく、車両整備が必要で、2番のりばからいったん引き上げ線へと行き、18時47分に1番のりばに入線してきました。すでにこの段階で遅れています。
さらに、乗車後にこの列車の発車が19時10分になるというアナウンスがありました。この段階で30分遅れです。
新大阪では所定で最終の東京行き新幹線への乗り継ぎ時間が12分だったのですが、この遅れでもう当日中の関東帰着は難しいと感じました。
したがって、当初のミッションの当日中に関東に着くことから、翌朝の出社時間に間に合う交通手段を検討する、ということにシフトします。
19:10 鳥取駅発
アナウンスの通り、所定30分遅れの19時10分に鳥取駅を出発しました。するとすぐ車内放送がありました。
姫路または新大阪で新幹線に乗り換え予定の方は、車掌にお申し出ください
数分の遅れなら新幹線を待たせることはできても、今の遅れではどうもならないと思いながらも、申し出てみました。
ここで、鳥取駅で新幹線特急券を発券していたので、この申し出はスムーズにいきました。チケットレス未発券では厳しかったです。
最初の停車駅の郡家駅を出た後、列車が一気に減速しました。大雨から運転再開したてのため、極めて遅い速度の速度制限が入ったためです。この21km間、所定19分で走るところをおよそ49分かけたため、遅延は60分に増大しました。
この間、やはり遅延での新幹線の扱いはどうにもならないと車掌から返答がありました。まあ致し方なかったのですけれど、これ、スーパーはくとの所定の姫路着20時09分で、姫路発20時39分のこだま862号に乗り換えると、新神戸でのぞみ64号に乗り換えられるという経路もあったんですね。60分遅延により姫路21時09分では難しくなりました。
智頭急行線内走行中、伯備線の運行状況を確認しましたが、ここで衝撃の事実を知りました。当初の計画だったスーパーやくも26号は、所定より数分の遅れのみで岡山駅に到着したんです。運休していた区間の徐行時間も、結局は因美線よりも小さくて、じたばたしない方が結果は良かったのかもしれません。ただその時点のリスクを考えて動くと、今の選択にもなったということでしょう。
スーパーはくとが智頭急行線を越え、大阪に向かっていきます。智頭急行線内は特に制限もなく、遅延60分で大阪へ。そこで高速バスで東京方面に向かう経路を探しました。
最終的には神奈川県西部に帰らないといけないわけなのですが、高速バスの便はほとんど東京駅か新宿駅まで連れていかれてしまい、神奈川県西部には逆戻りしないといけません。
JRバスの高速バスは、大阪駅から10分間隔で出ていて、あまり待たずに乗車することが可能です。ただ、現在持っているJRきっぷの取り扱いの手続きにどれくらいかかるかが読めず保留しました。
一方で、南海バスが運行する戸塚駅(横浜市内)行きの夜行バスは、大阪駅を22時35分、京都駅を23時45分に出た後、神奈川県内で最初に小田原駅に5時38分に着くため、これが第一候補になりました。この段階で空席があることも分かっています。
このバスを利用する場合では、JRの新快速で大阪京都間を30分で走るところ、バスは70分かけているため、JRで京都まで行くことを考えました。
JRの乗車券は、100kmを超える距離が残っている場合は、途中で打ち切って払い戻すことが可能です。
今回の場合で京都で使用を中止・払い戻しをする場合、
発券額 松江~小田原 11990円
乗車区間 松江~京都 7040円
手数料 220円
払戻額 11990-7040-220=4730円
が乗車券の払戻金額になります。ただし、その使用中止の申し出は、その使用を中止する駅で行わなければならないという規則もあります。
このようなことも頭に入れて検討していたのですが、ふともう一案試したくなる経路を思いつきました。
寝台特急 サンライズ瀬戸・出雲は利用できないか、ということです。
サンライズ瀬戸は高松から、出雲は島根県の出雲市を発車し、岡山駅で両者が連結して東京へ向かう列車です。この列車も、e5489で予約することが可能です。
ただ、ものすごく人気のある列車であり、また島根に行く連休前日・7月12日夜の下り列車もかなり前の段階で満席だったため、3連休最終日の上りは到底無理、しかも大雨のようなときはすぐに運休するため、松江を出る段階で全く検討に入っていませんでした。
ですが、大阪駅を深夜0時33分に発車し、熱海に翌朝5時43分着(小田原は通過)。これでも翌朝の出社に間に合うことができます。
そこで空席検索をしてみたところ、なんと連結されている「ノビノビ座席」(後述)が取れました。
新幹線と在来線が並行している区間の乗車券は、新幹線経由と表示されていても在来線に乗車することができます。したがって、これなら乗車券は払い戻し不要となります。これが一番スムーズなルートであると判断。サンライズのノビノビ座席の確保に成功しました。
22:04 大阪駅
22時04分、60分遅れを保ったまま大阪駅に到着しました。
まずは、サンライズの特急券を受け取ります。
そして、新幹線特急券、及び小田原→新横浜の乗車券を払い戻したいのですが、ここで問題が発生します。
大阪駅のみどりの窓口は、営業時間が22時00分までなのです。スーパーはくと到着の時点で4分オーバーして窓口には行けません。
ただし、有人改札口が開いているので、そこで問い合わせしてみたところ、みどりの券売機で払い戻しできるとのことでした。
そこで払い戻しボタンを押して手続きをしようとしたのですが、通りません。
改めて改札口で聞くと、乗車券は現金購入、特急券はクレジットカード購入で、混在しているからではないか、という回答が来ました。
改めて1枚ずつ入れ、操作をしようとしました。ですが結局、2枚とも払い戻しができません。
乗車券・自由席特急券の払い戻せる期限は、有効最終日までとなっています。
ですが、有効最終日の窓口が閉まる時間とは書いてありません。
みどりの券売機で払い戻せなかったきっぷを三たび改札口に持って行くと、
7月15日22時15分取消済 払戻申し出
というハンコを押されました。このハンコが押されることにより、その後1年間は払い戻しの取り扱いができるようになります。
ですが、ここでまた現金購入とクレジットカード購入の違いが生まれます。
現金購入(乗車券)…全国のJR各社の窓口で払い戻し可能
クレジットカード購入(特急券)…買った会社の窓口のみ対応
クレジットカードで買ったこの特急券は、e5489、すなわちJR西日本で買っているので、JR西日本の駅でないと払い戻しができないのです。
当夜のサンライズで大阪を離れるため、JR西日本エリアですぐに払い戻すことができません。そういうことが起こり得るんですね。
ただ、9月に西日本エリアに行く予定があるため、数か月の持ち越し、その機会に払い戻すことにします。
そういえば…松江できっぷを変更したわけですけど、改札でこのようなスタンプ押してくれるなら、その扱いしてもらって変更後の経路の乗車券をネット予約やみどりの券売機で購入すれば、1窓しかない窓口を使わずに済んだのでは…JRのほうから、このように極力窓口を使わなくてもいいような案内をしてほしかったです。
きっぷの処理も終わりましたが、ここまで急いで移動していたにもかかわらず、大阪駅で2時間以上の余裕時間が出来ました。まずは駅の北側にある駅ビル・ルクアのマクドナルドで、島根からずっととれなかった夕食を取ります。
しかしそれでも1時間半以上の時間があるのですが、この大阪駅のブロックで23時以降開いているカフェなどが、先ほどのマクドナルド以外全く見当たらないんです。
もちろん、数分歩いて阪急梅田駅周辺あたりに行けばあるのかもしれませんが、梅雨末期の高温に小雨も舞っているのでものすごい湿度。外を長く歩きたくないような状態でした。
しかし汗はどんどん噴き出して、体温を冷やす場所を求めて、なんとか中央口通路内にあるセブンイレブンで休憩することができました。
ただずっとセブンイレブンに居座るわけにはいきません。もうここで改札を入り、サンライズの発車ホームの11番のりばに上りますと、そのホーム神戸寄りに20人くらいが座れる冷房付き待合室があり、文字通り、結局そこが待合に最適な場所でした。
しかし、待合室の近くのホーム売店も深夜で閉まっています。さらに0時10分に在来線の最終電車が出てしまい他のホームが閉鎖。改札内で飲み物を買えるところを探すのに一苦労したのですが、中央口と桜橋口を結ぶ改札内コンコースに、0時30分まで開いているセブンイレブンがあり、そこで飲み物調達ができました。
0:40 大阪駅発
サンライズ瀬戸・出雲号は、7分遅れで大阪駅を発車しました。
サンライズ号は、個室寝台が数タイプ、中にはハイグレードなA寝台というのもあるのですが、今回のノビノビ座席は、カーペット敷の、端的に言えばざこ寝のエリアです。一人一人の領域は指定されているのでそこに入ります。
配布されるアメニティは、薄い毛布1枚とプラコップだけなのですが、人が横になるのには十分なスペースがあります。コップあるので歯も磨けますし、なんとか1日の終わり、休息を取れました。
5:00 ???
所定5時43分に熱海に着くことになっていたので、5時過ぎに起きるようにスマホをセットしました。
しかし、どうもサンライズ号、どこかに止まっています。これはなにかあったと思いgoogle mapを開いたところ、浜松駅の2つ前、舞阪駅に停車していました。
ここで車内放送が入ります。
浜松より先、大雨のため東海道線は運転見合わせ中のため、サンライズ号は浜松駅で運転打ち切り
よもやの出来事となりました。これにより、翌朝の出社ができないことが確定したことになります。
5:25 浜松駅
浜松駅に5時25分に到着し、そこで下ろされます。
ここから先は、東海道新幹線へ振り替えとなることになりました。
サンライズ号の本来の停車駅は、大阪を出ると静岡・富士・沼津・熱海・横浜・東京であり、浜松は停車しませんので、乗客もみな静岡より先に行く客となります。このため浜松では出口改札を通ることはできません。全て、新幹線乗り換え改札を通り、新幹線エリアの待合室で新幹線の始発を待つことになりました。
この新幹線振り替えですが、サンライズの特急券を購入している駅までが対象となります。そのため、私の最終的な目的地は小田原で、振替の新幹線も小田原に止まるものの、熱海で降車する必要があることでした。
6:20 浜松駅発
6時20分、浜松駅始発のこだま808号は定刻通りに出発しました。
ですが、このこだま号は深夜の大雨後の一番列車ということで、徐行しての運転です。静岡駅の手前まで徐行は続き、静岡まで所定24分のところ、48分かかりました。
7:37 熱海駅
そして、7時37分、熱海駅に到着です。
この熱海到着時間は、サンライズの所定到着時間の1時間54分後です。
特急料金について、単純な遅れの場合は、所定の時間より2時間以上遅れた場合は全額払い戻しという規則があります。
新幹線に振り替えで1時間54分なので、払い戻しにはならなくなったのかなと思っていたのですが、途中駅で運転をとりやめた場合は、運転をとりやめた列車の特急料金は全額お返ししますという規則もありました。
サンライズが浜松までしか行かなかったため、それが適用されての払い戻しです。
サンライズの特急券もe5489・JR西日本のクレジットカード購入をしていたのですが、先ほどの新幹線分の払い戻しとは異なり(前日の新幹線は平常運転だった)、運休が絡む払い戻しであったため、JR東海でも払い戻しができました。
熱海駅は、JR東海の窓口は新幹線の改札のみであり、そこでクレジットカードに払い戻し処理を行います。
またもちろん、この払い戻しに手数料はかからないため、3290円が払い戻されました。
そして熱海駅から東海道線に乗車。8時16分、小田原駅に到着となりました。
当初の計画では、小田原着が前日の22時53分でしたので、実に9時間23分遅れての帰着。6時間弱で戻ってくる計画は、およそ16時間かかる在来線のみの長旅となりました。
結局収支はどうだったのか?
最終的にかかった金額は、当初のきっぷだと18110円のところ、17320円となって、790円浮いた形となりました。
ただし、新幹線特急券および小田原~新横浜の乗車券分はまだ払い戻せていないため、現状はまだ少し預けられているという状態となります。
まとめると
・通常時と運休時とで大きく取り扱いが変わる
・運休時点での乗車券は無手数料で払い戻し可
・運休、2時間以上遅れ、途中駅で運転打ち切りの特急券は全額払い戻し
・クレジット購入きっぷは払い戻しか所の制約に注意
・東京か大阪まで行けば 、行動の選択肢が大きく広がる
このような原則があることを頭に入れつつ、考えていく必要がありますね。
ただ、これまでも何か所かリンクを貼ったように、JRのきっぷの取り扱いの結局の原則は、JR各社が定める旅客営業規則です。これを隅々まで読んでいくと…さらに深い今回の取り扱いとなった理由とか、いやいやその取り扱いは間違いではないだろうかというところが何点かあるようです。次回の記事ではさらに掘り下げていきます。