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外資系CA時代に言われた…「日本のおもてなしはユニークだよ」《エアライン受験》

サービスがひと段落しお客様が寝静まると、キャビンが静かになることがあります。

長時間フライトではとくによくある光景です。

そんなときに、眠れないお客様がギャレー(機内のキッチンのような場所)にいらっしゃり、「飲み物ください」と言われたことがきっかけとなり、話が弾むこともよくあります。

私が勤めていた外資系エアラインでも、暇な時間にはいくらでもお客様とお話ししてOKだったので、フライトタイムが長いときはよくお客様との会話を楽しんでいました。

ある日本発のフライトでの出来事。

その日のフライトも、飲み物をもらいにやってきたアメリカ人のお客様といつものように談笑していました。

そのお客様は、私が日本人クルーだと気がついて「日本は最高だったよ。食べ物も美味しいし、インフラが完璧だね。困ったことがあるとみんな日本人は親切に助けてくれたよ!」などと日本を褒めちぎってくださいました。

ところが最後に、「ただ、日本の『おもてなし』はとてもユニークだよ…」と、少し言葉を選びながら告げたのです。

私は彼の話をさらに詳しく聞きたくて、質問しました。「ユニークとはどういう意味?」と。

彼が言うには「日本人の接客は丁寧だけど、どこかロボットみたい」だと。

なんと…!

お恥ずかしながら、私はまた褒めてもらえるとばかり思っていたので、驚きました。

さらに詳しく話を聞くと、

  • 日本の接客には臨機応変さが足りず柔軟性がない

  • 丁寧ではあるが「フレンドリーさ」に欠けている

  • マニュアル通りすぎるからAIに対応されているよう

というのです。

彼は1ヶ月ほど日本全国を旅して、できるだけ日本文化に触れるよう試みたと言います。

「日本のおもてなしは最高!」と言われるとばかり思っていた私にはまさに、青天の霹靂。

彼とのその会話は、日本の接客やサービス、国籍が違うお客様に対してどういった対応をするべきなのか、1人1人が求めていらっしゃるサービスについて考え直す、とてもよいきっかけになりました。

自分は「よい」と考えていることであっても、物事をポジティブな面と、ネガティブな面の両面から考えてみることはとても大切ですね。

✈︎

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