目が悪いかもしれない話
なんだか悲しい話だけど いつからだろうか、景色や風景、美術みたいな、視覚的に影響を与えるものに感動が出来ない自分がいる事に気付いた。と言っても、それらが「綺麗」「美しい」と形容されている事に疑問を持つ訳ではないし、「綺麗なんだろうな」とは感じている。
中学生の頃、冬に好きだった子とイルミネーションを見に行った。連なった電球の装飾を目の前にしても、それより繋いだ左手の手汗が気になる。「綺麗」と呟く彼女の横顔にドキドキする。この後は家まで送った方がやはり良いかななんて思考を巡ら