夢
2回目の保護。しあわせだった。
指導員さん達はみんな優しくて、集団生活はトラブルもあったけど友達とお泊まりしてる感覚で、とにかく暖かった。
家ではいつも独りぼっちだった。
お母さんに甘えたことがなかった。
甘えたかった。
寂しかった。
保護所での私は今までの私だったら考えられないほど素直で、甘えん坊だった。
先生に抱きつきにいった。受け止めてくれた。
沢山撫でてくれた。慰めてくれた。甘えさせてくれた。
夜中、鬱の発作が出た。
先生に助けを求めに行った。
落ち着くまでずっと抱きしめてくれた。
寝付くまで隣で添い寝してくれた。
" 高校生なのに情けないね "
私がそう言うと先生は
" 情けなくない。甘えていいんだよ "
と言ってくれた。
余計に涙が溢れてきた。優しくて。暖かくて。
あぁ、やっぱりここは私の居場所なんだ。
こんな優しさ今まで貰ったことなかった。
先生達が大好きになった。
みんなで食卓を囲む。楽しそうに話す。
朝寝坊して怒られるのも、余暇時間に先生達と触れ合うのも、勉強時間に一緒に問題考えてもらうのも
全部全部経験したことなくて
暖かくて。
児童指導員になりたいと思った。
あの人達みたいに素敵な大人になりたいと思った。
あの人達が私にしてくれたように
私も子供に少しでも手を差し伸べてあげたいと思った。
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