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pulse everywhere day1/Building Accountability Through Healthscores, KPIs and Processes

それでは3つ目の記事です。
記事本編に入る前に、わたしがこれを書いている理由を少しお話しさせてください。
実はリアルタイムでもPulseを見ていたのですが、英語力が乏しくて半分も理解できていないのでは?と感じました。絶対にいいことを言っているはずなのに一発で聞こえる範囲(=わたしでも想像ができる範囲)しか理解できないのはもったいないと思ったため、時間をかけてでも理解したいと思いました。
そして、せっかく時間をかけるのだからきちんと何かに残そうとnoteに記録することとしました。だってもし忘れちゃった時に思い出すためにまた時間かけて見るのはしんどいもの…。
という思いで書いているため、一部自分の考えも書いていますがセッションで言っていることのなかで大事なところはかなり忠実に残しています。
35分のセッションをわたしが2〜3時間かけて訳して理解して分かりやすい言葉に直して、5〜10分で読めるくらいにしています。
自分が見返すものとして、本当に使えるものにしているので是非ご覧ください。
では、長くなりましたが本題へ。

Pulseって何?という方はまずはこちらから。どうぞ。

Accountability Through Healthscores, KPIs and Processes

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ヘルスケア×テクノロジーという業界・Flatironという企業の特徴としては、

・お客様はお医者さん
・Flatironのサービスで処方箋からメモから何から何まで管理できる、お医者さんにとって不可欠なサービス
・それゆえchurnは頻繁には起こらないが、予想も難しく突発的に発生する
・ゴールは契約更新

churn rateは低いものの、予想ができないためchurnの可能性をしっかりと追跡したい。そのためにヘルススコアを管理するということです。

ヘルススコアの設計(失敗)

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目的:時間の経過とともにサービスを使い続けてくれる可能性はどれくらいあるのか測るため
戦術:顧客対応チームから得た洞察とデータとを組み合わせる
方法:Gainsightを使う

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こんな感じでGainsightを使って管理していたようです。あまり説明はなかったけれども人型のマークが顧客対応チームから得た洞察(経営者のお気持ちとか)、四角いマークがデータ(NPSとか)の模様。
これらを合わせてヘルススコアを算出していました。

一見凄くいい感じなのですが、これだけではやはりうまくいきませんでした。その理由としては2つ。

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低い定着率と陳腐化したデータ。どちらも社内的な問題でした。
前者については、ヘルススコアと評価制度(ここではOKR)が結びついていなかったということや、(後者にも関連しますが、)ヘルススコアが顧客にとってどれほど重要であるかをアカウントマネージャに理解してもらえなかった。つまり、ヘルススコアに対して何の責任もありませんでした。
こんな状態なので、ただでさえ忙しいアカウントマネージャに手動入力を依頼することも難しかった。
そして結局、ヘルススコア30と40はリスクレベルがどう違うのか、60と70はどう違うのかといった数字の意味も不明確だったことが分かりました。
つまりちゃんと更新してても使えるものではなかったということです。

ヘルススコアの刷新

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目的:全体のリスクと市場のトレンドを理解しつつ、時間の経過とともにサービスを使い続けてくれる可能性はどれくらいあるのか測るため
戦術:リスクが表面化するような行動データをタイムリーに収集する
方法:Gainsightを使う

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次に、組織の理解を得るために行ったこと。
端的にいうと、ヘルススコアはカスタマーサクセスチームのためだけに存在するものではないということを全社的に理解してもらい、全社的な目標達成のために有効であることを示して評価にも繋げる。
リスクレベルを数字ではなく高・中・低・安定にしてユーザーのセグメントを容易にするなどの工夫も行いました。

そして、管理する定性データとして特徴なのは「アカウントマネージャの気持ち」をタイムラインとして残すこと。アカウントマネージャの気持ちが契約更新に大きな影響を与えることがわかったらしい。
ただし、単純なスコア形式だと人によってばらつきが出るので30点はこんな感情、10点はこんな感情というのを補助的にテキストで示している。
そしてこれが新しいスコア表。

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市場のトレンド部分にかなり重きを置いているようで、競合やパートナーの動きなんかをスコア化したものだそう。もう一つ重要なものとしてはNPS。メール調査したものをここに直に取り込めるらしい。スコアとしても出ているけれどもこれらを高・中・低・安定という風にして意味のあるものとした。
こうして取り込んだものからアクションプランまでGainsightで出力できるからすごいですね。
これらの取り組みによって、ハイリスクユーザーの多くはミドルリスクになり、churn rateも目標を達成したようです。

まとめ

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大事なポイントとしては
・タイムリーで実行できる(誰でも入力できる)データであること
・意味のあるスコア(30点とか40点といった数字には意味がない)
・組織全体で取り組む(ここでは評価に結びつけて責任にも繋げた)
・ビジネスを形成するゴール(この場合は会社としてchurn rateを下げるがあった)をゴールとすること

そして、将来的にはリアクティブな活動よりももっとプロアクティブに重きを置けるようになること、広く市場全体を見て個々のクライアントにより適応していくこと、例えば今のコロナのような危機的状況にあってもしっかりとしたサポートを提供したり適切な事例などを用いれるように順応していきたいとのことでした。

ヘルススコアの数字に意味があるのかという問題、データ入力面倒臭い問題、全社を巻き込めない問題というのはカスタマーサクセスあるあるな気がして大変親近感を持てる話だった。ヘルススコアに市場を混ぜ込むところの話はこれまであまり聞いたことがなかったのでもう少し詳細がきになるところ。
1つ前のセッションにも共通しているけれども、設計の部分にめちゃくちゃ頭を使ってそのあとは誰がやってもある程度正確になる(究極の平準化)というのがアメリカの今のトレンドであるというのはこのセッションからも伝わってきた。このスタイルがどこまで日本でできるのか(通用するか)というのは未知な部分もあるけれども無限のリソースがあるわけでもないのでこうした方にシフトさせていく意識は早めに持つ必要があるように思いました。

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