理想論 【ショートショート:約1400字】
てる子さんの記事から生まれた作品です。
「俺、デスノート好きなんだよね」
恋人の翠朗が言った。
「なんで」
アタシは問い返す。
「だってすごくない、あの発想。書いたら嫌いな奴ら殺せるノートって。マジあったら名前書きまくると思うわ」
翠朗が嬉々として言う。
「アタシはあんまり」
そう言うと、翠朗は不思議そうな顔でアタシを見つめた。
「だって、そんなノートを本当に手にしたら、きっと気が狂っちゃう。夜神月がそうだったみたいに」
「ふふっ、そんなガチで考えなくても」
小バカにするよ