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木の棒を振り回すのは子どものすることであり、同様に言葉を振り回すのは大人になりきれていないことの証明である。

こんにちは、役者の石原瑞葵です。
自己を紹介するように仰せつかりましたので、ちょっとだけ自分の話をしようと思います。とはいえ私とは、今まで触れてきた何かの継ぎ接ぎであり、それを全て明らかにすることってとても難しいんじゃないかと思います。私は自己紹介が苦手なのですが、きっとすぐそんなようなことを考えるから苦手なんですね。本当は模様の組み合わせとか継ぎ接ぎ方に個性が出るのだと思うのですけれど、まずは模様を1つ、皆様に差し出すところから始めてみようと思います。

とはいえ最初に差し出す模様はいつだって決まっています。私、本を読むことが好きなんです。読書というのは、どんな価値観の持ち主であろうと基本的に否定することの難しい趣味であり、かつ読書が好きだと聞いただけではその人がどんな人間であるかちっとも見えてこない、いわば安牌な一手なのです。ジャブですらない。何も起こってないに等しい、本当に。ですが、好きな本の内容とか、どうして好きなのか、まで語り出すと少し違ってきます。その本の内容を知っている人間限定で、自己を僅かに開示することが出来るのです。つまり踏み絵ですね。この一見さんお断りシステムが私は結構好きです。誰しもが知ってるわけでは無い情報はそれだけ価値が上がりますから。どうせなら上げたいですよね、情報価値。いえ、正直に申し上げますと単に臆病だからマインドをオープンにできないだけなのですけれど。私の心は常にクローズドです。いったい私は何に怯えているのでしょうか。世界か?世界なのか?

閑話休題。この閑話休題という言葉便利すぎて多用してしまいがちです。もっと語彙が欲しい。ただでさえヒトという生物はバイアスによる思考の偏りを排除できないのだから、せめて語彙くらいは豊かでありたいと願います。小さい頃の私は知らない言葉を辞書で引く度に付箋を張っていたというのに、全く今の私は怠惰なものです。新たな語彙を吸収しようという気概が感じられない。そんなだから憂鬱の鬱の字は書けても諫めるという字は書けないんです。読めるけど書けないは、だいたいインプットはしててもアウトプットをしてないことを、努力はしてるよみたいな顔をするためにポジティブに言い替えた言葉なんじゃないかと思います。私はそういう顔を堂々としてくれる人を見る度に嬉しくなります。やっぱり格好はつけておくに超したことないよね、みたいな気持ちになります。いつか格好良い大人になりたいです。

結局本を読むのが好きという情報しか落としていないのになんだかんだ文章が増えています。いい加減私は私を明らかにしなければなりません。胸を逸らして深呼吸、それからせーのでいってみます。私は西尾維新の著作、「少女不十分」という小説が好きです。以上で自己紹介を終わります。主題に辿り着くまでこんなに寄り道してしまうような私ですが、役の気持ちは見てくださる方にまっすぐ伝えられるように精一杯頑張ります。最後に、もしこれを読むためにお時間を割いてくださった人がいらしたなら、ありがとうございます。

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中央大学第二演劇研究会
 2024年度秋公演『宙浮くカルト』

👼🏻脚本・演出:吉田トモ弘

🪽日時:
11/14(木) 18:00~
11/15(金) 18:00~
11/16(土) 13:00~/18:00~
11/17(日) 12:00~/ 16:00~

🛸会場:シアターバビロンの流れのほとりにて
東京都北区豊島7-26-19
(東京メトロ南北線「王子神谷駅」から徒歩12分)

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