No.9 及川光博『バラ色の人生』
先日、go!go!vanillas牧さんにインタビューした時、新作は90年代のいわゆる渋谷系を参考にしたという話になったので、「渋谷系は、洋楽を強烈に意識した、かなり当時の海外とも同時代性のある音楽だったけれど、go!go!vanillasとしては、今の洋楽を意識するのか?」と聞いてみたところ、ミックスやマスタリングといった意味では、海外の感覚を目指さなければいけないけれど、音楽自体では日本でやることの独自性がまだまだあるとの回答が。以下、その時の文字起こしっす。
「日本の音楽は親切だなって思う。相手のことを考えてる。海外では反復することが良かったりするけど、日本ではAメロ、Bメロ、サビまでないと面白くない!ってなっちゃう。無意識に作り手も考えているんだろうけど、そういう意味で、聴く側のことを考えてるなと。」
「きゃりーぱみゅぱみゅとかはEDMみたいな海外の要素も入っているけど、同時にメロディーに日本人独特のものが入っていて、海外から聞けば斬新。だから、日本の親切なポップスのセンスは大事にしたほうがいいと思ってる。」
(少なくとも日本人が)洋楽となんの遜色もなく聴ける邦楽アーティストがどんどん出てきている昨今。それとはまた違った、日本人にしか作れない感覚っていうのは確かにあって。特にジャパコンと呼ばれる(勝手に呼んでいるだけだけど)ブラックミュージックを歌謡曲のメロディーで解釈した曲は、JPOPにしかありえない。そのうち海外でもJ-RARE GROOVEとかいって再評価されると思ってます。例えば、ミッチーのこの曲。