メロディのある音楽はダサい!?洋楽最前線とJPOPの乖離とは?(C.I.T.Y.インディーチャート 2014年10月号)
日本に存在しなくなったカレッジチャートを復権すべく4月から始動した当チャート。R&BやEDMは意識的に排除した上で(現行の音楽メインFMのチャートがそっち中心だからね!)最新のポップス、ロックの流行に着目しております。
4月から10月までの流れの中で見えてきたのは、カントリー&ロックンロール色の復権、ハイスクール〜カレッジ的なフレッシュ感覚(or 悪ふざけ)の増加(Gleeの影響か?)、ピアノとアコギを中心とした“空気感を含んだ”ふくよかなサウンドの流行。これらを総称して我々はデニムロックと呼んでおります。さらには、その流れを汲みつつ、ケイティ・ペリーやカーリー・レイ・ジェプセン風の売れるポップスに落とし込むアーティストも現れてきました。10月以降、訪れる冬の中でこのサウンドがどう変化していくのか?その片鱗が見えてくるチャートとなりました。
今月も音声解説版、C.I.T.Y.インディーチャートRADIOとともにお楽しみください。
1.MisterWives - Reflections
まだほとんど日本には紹介されていない(本国アメリカでの記事も少ない)のですが、確実に売れます。来年春には各局でパワープレイだ!FROM NY。
2.Southern - Shout It
リヴァプールを拠点に活動する兄妹デュオ。The La'sのカヴァーも!
3.Peppertones - CAMPUS COUPLE (with Okdal)
インディーシーンがなかなかにキビシいという韓国において、孤軍奮闘、毎回良質なポップスをドロップしてくる彼ら。ちょいダサな部分も愛くるしい。
4.Snow Wite - Sweet Black Angel
どうやら3人組?のようですがフロントマンAndreas Caryのキャラクターに尽きます。このビジュアルでこの音。2014年じゃないと受け入れられなかった。FROM LA。
5.Christopher Owens - Never Wanna See That Look Again
元Girls。前曲も最高なロックンロールだったのでアルバムが楽しみでなりません。そういえば前項のSnow Witeには元Girlsのギターが関わっているとか。
6.THE LEMONS - CHUBBY CHECKER
日本のパワーポップバンドTeen Runningsともスプリットをリリースしていた彼らの最新作から。ほぼほぼ全曲1分前後で終わるという最高なアルバム「Hello, We're The Lemons」より。今最も注目すべきレーベル・バーガーレコーズ界隈。
7.Ward Thomas - Push For The Stride
日本でいう演歌・歌謡の世界はUSでいうカントリー。おそらくこれクラスの良曲がゴロゴロしているはず。来るか!?20年に一度のカントリームーブメント。
8.Yacht Club - Cold Wind From Fools
フロム カナダ・トロント。トロントは今、本当に良質なポップスの生産工場となりつつあります。
9.VULFPECK - 1612
こういう系統には珍しく、おふざけ感覚(=vapor feeling)をもったバンド。とりあえず公式HPを見てみよう→ http://vulfpeck.com/
10.Tennis - Bad Girls
フロム・アメリカ デンバー。プロデュースはThe Black Keysの人とSpoonの人とThe Shinsの人。まじか!
11.THE PRIMITIVES - Turn Off The Moon
伝説の詳細についてはこちら(http://sitebbiw.jugem.jp/)。
12.Benjamin Booker - Violent Shiver
22歳だぜ!アラバマ・シェイクスと同じくイギリスは<ラフ・トレード>、アメリカは<ATO>と契約してるぜ!グラミーだ!
13. Needle Points - Biting at the Rose
Needle Pointsがバンド名でした。フロム・フィラデルフィア。
14.Stephen Steinbrink - Trust
P-VINEから日本盤出てます(http://p-vine.jp/news/20140820-161109)
15.Lake Street Dive - Faith
9月期1位だったバンドからジョージ・マイケルのカヴァーがドロップ!
16.うどん兄弟 - ママが歌うアイドルの歌
鈴木慶一やカーネーション直江、カメラ=万年筆が絡むアイドル。ゆるめるモ!もそうだけど、なんでそんな人脈引っ張ってこれんの。
17.PSYCHIC MIRRORS - Midnight Special | Modern Boogie
Vaporwave枠。しかし、もはやVaporwaveというよりは別の何かなので、便宜上今後はcocktailpopoとさせてください。
18.Lip’s - Splendid love
恒例のアイドル枠。今回は渡辺デニムの掘り出し物で。wikiが結構、詳細w!
特.町あかり - のっぴきならない事情
ヒャダインのTV番組で注目され電気グルーヴの前座に出演って謎すぎ。最高の14年版ナンセンス歌謡エレポップアイドル。
【次点のご紹介】
PeaceやTemplesみたいなメジャー感のあるバンドがサイケだったりブリットだったりな楽曲をドロップする一方で、バッドテイストなSKATERSやThe Abigailsといったバンドがインディーからカウンターを当ててくるという群雄割拠!非常に面白いことになっております。
そのなかでキラリと光る脱サラおっさんパワーポップ・Linus Of Hollywood。最THE高。
RKBラジオで放送中のドリンクバー凡人会議もよろしくね!ポッドキャストもあるよ!