Sin clockを見た感想
映画は見てるアニメの映画版を見に行く程度でそこまで関心はなかった。
しかし、教養としての映画を学ぶ本を読んでから映画に対する考え方が変わった。
映画を見ることは本を読むことと同じ様に人生を豊かにし、見識を深めてくれるものである事を認識した。
そこで初めて見に行った映画がこのSin clockだった。
理由は窪塚洋介さんがやんわりと雰囲気が好きで、その窪塚さんが数年ぶりに主演で映画を撮った事を知ったからだ。
幼い頃から行っていたようなメジャーな映画館では放映しておらず、少しニッチな所にまで足を運んだ。
懐かしい映画館の雰囲気や新しい地に踏み入っていることに少し高揚感を感じていた。
いざ映画が始まると、新体験の嵐だった。
普段の日常生活では知る由もないブラックな世界から始まり、ごく一般的なサラリーマンのありがちであろう仕事上での理不尽な仕打ち、人生が思うようにいかず、何か大きな力に打ち砕かれそうになっている主人公に魅入られる。窪塚さんの大胆な佇まいから感じられる役のオーラはもちろん、細かい些細な、視線の動き一つで感情の全てを伝えられる演技は輝いていた。
ストーリーに関しても、何十個か隣の世界には存在していそうなくらい、都合が良すぎる事もなく、都合が悪い事も人生を這い上がるために暴力性で乗り越えようとする事まで人間味があった。
最後のアナウンスまで抜かりがなかった。
僕はこの映画を観てから、自分の人生に起こる事を全て奇跡であるかのように思うようになった。
僕はこれが自分の人生にシンクロニシティを引き起こすことを確信した。