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CBDとお肌のご関係 ①


 CBDの初めて使用される方のほとんどはオイル、グミ等のエディブル、もしくはベイプ製品という方が多いのではないでしょうか?

 かくいう私もオイル、ベイプから使用をはじめて今では歯磨き粉、コーヒー、シャンプーにまでCBDが侵食してきているのですが。。。

 CBDは抗炎症、抗酸化作用が非常に高い成分になり経皮(皮膚)、お肌にいいということが分かっています。私自身もスキンケアにおいてその効果実感が非常に高く、これはどなたも是非一度は試す価値ありと思い、データを集めて考察してみました。

カンナビノイドの皮膚への生理学的作用

 大麻植物成分の皮膚への局所使用についての総説論文から

• カンナビノイドの皮膚疾患(ニキビ、アレルギー性接触皮膚炎、黒色腫、乾癬など)の効果が報告されている。

• この治療機序として大麻由来のカンナビノイドと皮膚の内在性カンナビノイド系との複雑な相互作用が関係していることが考えられている。

• 化粧品への使用に関しては、CBD、CBC、THCVおよびCBDVはニキビ傾向のある皮膚のために使用できる可能性がある。

• CBGおよびCBGVは乾燥皮膚における皮脂産生の調節に有望である。
• CBNおよびCBDは日焼け止め用製材として使用できる可能性がある。
• ほとんど全てのカンナビノイドは、抗菌および抗酸化作用を持っている。 
• さらに、カンナビノイドには免疫を調節する作用があり皮膚感受性にどのように影響するか関心が持たれている。

• しかし、CBDを除いて、常用時の安全性はまだ実証されておらず、この点に関しては、さらなる研究が必要である。

• 大麻種子油は、フラボノイド、テルペン、カロテノイド、フィトステロールを含有しており、高い抗炎症作用と抗老化作用を持つ。

• さらに大麻種子油のω-6/ω-3含量割合は皮膚に理想的である。 
• また大麻種子油はクロロフィル(葉緑素)やトコフェロール(ビタミンE誘導体)を含んでいる。

• そのため大麻種子油はすべてのタイプの皮膚用の製剤へ応用することが出来、特に敏感肌用の製剤、および日焼け止め用の製剤、またアンチエイジング製剤へ利用することが出来る可能性がある。

 上記の総説論文では、CBDだけでなくほとんどのカンナビノイドは抗菌および抗酸化作用があり、様々な製品への可能性を示すものになっています。こんなに肌に対していい結果がでているなんて驚きですよね!!

ただ、現状ではカンナビノイドとの複雑な相互作用によっていろいろな効果が確認されているが、その仕組みや臨床実験はまだまだこれからというところでしょうか。

CBGやCBNなどのレアカンナビノイドもCBDとは違う効果が肌に対して期待する事ができるなんて、とても面白いですよね。

では、もう少し細かい症例に対してのデータを見てみましょう。

ニキビに対しての研究データ①

目的:ニキビに対する大麻種子抽出物クリームの効果を検討する。
対象者:20-35歳のアジア系の健康な男性11名

素材:3%の大麻種子抽出物を含んだパラフィンクリーム(右頬)
比較対象として大麻種子抽出物を含まないパラフィンクリーム(左頬)

回数/期間:1日2回朝と夜に、頬に12週間塗布する。どちらが大麻種子抽出物を含んだものかは被験者に伝えられなかった(盲検化された)。 

評価:皮膚の皮脂値および皮膚紅斑値
結果:3%大麻種子抽出物クリームの塗布によって頬の皮脂値と紅斑値が低下した。

結果:3%大麻種子抽出物クリームの塗布によって頬の皮脂値と紅斑値が低下した。 

考察:大麻種子抽出物に含まれる植物性化合物が皮脂の過剰分泌と皮膚の酸化ストレスを抑制したためと考える。

ニキビに対しての研究データ②

目的:CBD含有ニキビ薬BTX1503 の臨床試験報告

方法: 対象者:12歳以上の中等度から重度のニキビを持つオーストラリア
と米国在住の368名(1日1回5%薬、1日1回2.5%薬、1日2回5%薬、プラセボ のいずれかに割り振られた)

素材:CBD含有ニキビ薬BTX1503 
回数/期間:1日1回もしくは2回を12週間 
評価:12週間でのニキビの変化(絶対数の変化および比率変化) 


• オーストラリアの患者では、BTX 1503 1日1回5% とベース素材のみのクリームとの明確な違いが示された。(炎症性病変で40.8% vs 26.4%、非炎症 性病変では38.1% vs 5.1%で改善効果)。

• 米国の患者では効果にばらつきが見られ明確な効果が見られなかった。

 アメリカではあまり結果の違いが出ていないのは、製造工程が完全に同一ではなかった事が考えられた。と考察されていますが、CBDを含むニキビ薬の臨床評価上、有用であると結論付けられています。

 ニキビに関しても有用性が認められているということで、CBDやカンナビノイドの基本的な肌や経皮への効果は良好と言えると思いますが、ただのニキビに効果ありとだけでは話しは進みません。

いつも気になるのは合法国はどうなっているのか?ということですね。調べてみました。ただし、違法な成分が入っている事がありますので合法国からのお土産には気を付けてくださいね。

カナダ、欧州、米国での大麻の膚科関連用途

大麻製品が合法国ではどのように販売されているのか調査してみました。

内容:カナダ、欧州、米国での大麻の皮膚科関連用途について調査した。

• インターネット広告をもとにどのような用途に使用するよう推奨されているのか、また政府公式の適応症についても国別、州別に調査した。

• 公式に認められた適応症としては、カナダでは、疼痛、乾癬、皮膚炎、そう痒症、慢性疾患に伴う不眠症および抑うつ気分がある。

• また米国では(州による違いはあるが)、公式の適応症として、疼痛、ループス、爪-膝蓋骨症候群、乾癬、エーラス-ダンロー症候群、ライム病、神 経線維腫症、シェーグレン症候群が認められている。

• 同じく欧州では、疼痛が適応症として認められている。
• 臨床研究は実際はほとんど進んではおらず、その実際の効果についての信頼性は現状十分ではない。

• インターネット商業広告における大麻の局所使用による皮膚科関連用途は炎症や痛み、乾燥肌などが多い。以下にカナダを例に示す

 上記データからわかる通り、カナダでは関節炎や炎症、痛み、湿疹と皮膚に対しての効果をうたった広告が多い事がわかります。

 日本においては薬機法の縛りがあり、効果をうたった宣伝やPRは基本的には違法になってしまいますが、合法国でこのように宣伝されているというのは我々の環境との違いがとても面白く、興味深いことだと思います。

まとめ

 さて、ここまでCBDの経皮・皮膚への効果というところでデータを探ってきてみましたが大枠としてニキビや経皮、皮膚への抗酸化作用、抗炎症作用などポジティブな効果があり、合法国では広く宣伝されており、一定の認知の中で大きな商圏となっている事がわかります。

 某CBDショップでは海外からのお客様で『CBDは塗ってなんぼじゃ』とすごまれたという話があるくらい海外では経皮摂取は当たり前になっているようです。(価格的にも条件が違うと思いますが。)

 私も現在、スキンケアとして石鹸、セラム、クリームを使用していますが肌の炎症や、赤みやかゆみ等に非常に効果的で、柔らかくてスムーズな肌質になってきたように感じますし、塗った直後に肌のキメが整い、赤みが落ち着く感覚があります。

 また少し濃度の高いCBDバームは虫刺されや傷のかゆみ、痛みと共に跡に残りにくく、傷の治癒にも一役かってくれています。

 CBDを日常的に使用してきた体感、また様々な文献や資料を調べてきた中で言える事は、継続的に使用する事によってしっかりとCBDの効果を得られる事が多く、単回使用で沢山つかうより継続して使用することでCB1、CB2受容体、内因性カンナビノイドと結合し、エンドカンナビノイドシステムにより、恒常性を調整する働きを得られると考察されます。

 今回は前半として、次回は乾癬の症例、表皮水疱症に対しての症例も併せて、CBD製品がどのような働きを期待することが出来るのか結論づけて参りたいと思います。

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