Hadzic's 超音波ガイド下末梢神経ブロックと解剖
おすすめ度:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
レベル:⭐️⭐️⭐️⭐️☆(麻酔科専門研修〜麻酔科専門医)
私的には一番ぐっときた教科書
数多ある超音波ガイド下末梢神経ブロックの教科書.参考書マニアの私はブロックが流行り始めた10年ちょっと前ごろより新しい関連本が出るたびにとりあえず購入してきました.
イラストチックな本,Q&A形式の本,ケーススタディ系の本,献体されたご遺体を使用したものetc….基本的にハズレという本はありませんでしたが,一番はこのHadzic's 超音波ガイド下末梢神経ブロックと解剖でした.
元になった原著は2021年に発売されており,学会の洋書コーナーでも見かけて気にはなっていたものの,洋書は何度も挫折していたので(笑)および腰でした.今年5月に待望の邦訳版が出たので秒で購入しました!
高いが,コスパが悪いとはとても思えない
Millerほどでないものの,いかにも医学書といった値段ではありますが,内容は素晴らしい🤗.
基礎的な項目
そのブロックの基礎的な内容,限界,リスクから簡潔にかつしっかり述べられています.
解剖:とにかく絵が素晴らしい
文章による解剖の説明に加え,そのブロックに関するマクロな図とミクロな図が美しいイラストで書かれています.
また,超音波画像も単なる画像と部位の名前の記載だけでなく,どこにプローブを当てて描出しているか,またその超音波画像を理想的なイラストで描くとどうなっているか,針先は具体的にどこまで達していてどこに薬液が広がっていくか,うまくいかないときのフローチャートまで完備されています.
高価な医学書は確かに素晴らしいものも多いのですが,コスパが悪いと感じる事もあります.しかし,この本に限っては自信をもって「むしろコスパがいい」と断言できます(好みはあるから合わなかったらごめんなさい😅).
アプリ版もある
Androidは知りませんが,iOSではアプリ版もあります(ただし英語な上,教科書よりさらに高い!).アプリ版のサンプル画像には超音波画像やブロックの解剖イラストが載っていないのですが,雰囲気はありますので見てみてください.
とにかくオススメ🤗
神経ブロックを全くしない!大嫌い!という人は要らないかもしれませんが,基本的なブロックに関しても再発見や理解が深まる部分もありますし,新しいブロックまで紹介されています.
中途半端に飲みに行って愚痴を言いあうよりもずっと高コスパなので是非購入して明日からの臨床に活かしましょう!!
↓こっちは元祖の英語版.原著の方が高い.