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🔻 下線部からは一問一答ページにリンクしています.
🔑 KeyWords
ショック 低血圧 術中心停止 危機的出血 産科危機的出血 低酸素血症 高二酸化炭素血症 悪性高熱症 高カリウム血症 高マグネシウム血症 局所麻酔薬中毒 脂肪乳剤 アナフィラキシーショック アレルギー 敗血症 PONV 術後悪心・嘔吐 術後せん妄 覚醒時興奮 不穏 末梢神経障害 体位 アクシデント インシデント
♦️ 循環器系の異常
よく出される問題としては以下のものが挙げれます.
術前からのショック状態患者の導入(敗血症性ショック患者が最多)
危機的出血への対応と異型適合血の選択,輸血合併症
心停止(心室細動含む)への対応:側臥位のCPRの出題あり
血圧低下の鑑別と対処:出血,アナフィラキシー,AS患者,敗血症,肺血栓塞栓症
頻脈の鑑別と対処:疼痛,悪性高熱,甲状腺クリーゼ
周術期心筋虚血への対応 など
🔹 ショック状態での導入
ショック状態での出題も毎年出題されています.口頭試験で出題されているショックの原因は以下の通り.
出血(外傷によるものや産科出血など)
心筋梗塞など心原性ショック}
敗血症性ショック:※近年では最多
基本的に麻酔導入で気をつけることには限りがありますので,回答のバリエーションがあまりないとも言えます.
輸液・輸血用の太いルートをとっておく
局所麻酔下で動脈ラインをとっておく.
麻酔薬は交感神経刺激作用のあるケタミンや,循環抑制の少ないベンゾジアゼピン系(ミダゾラムやレミマゾラム),フェンタニルを使用.
くらいでしょうか.
🔹 導入後〜術中の血圧低下
導入後の血圧低下についても4回ほど出題されていますが,その全てが弁膜症です.特にAS患者は全例で血圧低下します.ほどほどの輸液と血管収縮薬(フェニレフリン)で対応しましょう.
口頭試験における術中の突然の血圧低下の原因をランキングすると以下のようになります(原因がはっきりしている出血は除く).
アナフィラキシー:7回
腸間膜牽引症候群:3回
肺塞栓・空気塞栓:3回
敗血症手術中:1回
緊張性気胸:1回
眼球心臓反射:1回
だんとつでアナフィラキシーショックです.そのうち約半分で腸間膜牽引症候群との鑑別が問われています.この鑑別で1問できるので出題しやすいんでしょうね.あとのはそうそう起きそうにないことですし.
なお,術後の血圧低下の主な原因は循環血液量減少(輸液不足)や出血,脊髄くも膜下麻酔・硬膜外麻酔の影響などが出題されています.
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