読書会第115回 フローベール『ボヴァリー夫人』
本日開催の読書会レポートです。
世界の十大小説シリーズ第3弾
モーム『世界の十大小説』を2年かけて読む企画の今回は3回目。
今回はフランス近代文学の傑作の呼び声高い『ボヴァリー夫人』を選んだ。
参加者が読んだ翻訳
本日の参加者が読んだ翻訳は新潮文庫の芳川泰久氏の新訳。
ひとりの参加者は芳川訳を読んだ後、同じ新潮文庫の生島遼一氏の訳で再読された。
話されたこと
独特の文体で読み進めるのが私には困難で、一気に読んだせいか内容に関して細かい所は抜け落ちている。
ただ、筋としては、恋愛小説の世界に憧れるエンマ(ボヴァリー夫人)が 田舎医師シャルル(ボヴァリー)との結婚生活に飽き、数々の不倫に走った挙句、浪費から多額の借金で追い詰められ、服毒死に至るというわかりやすいものなので、読書会で語るには筋さえ頭に入っていれば充分と考えた。
話題の主たるもの
奔放な女性についてどう思ったか?
同種の作品は他にあるか?
独特の文体は読みにくかったか?
主要キャラクター以外に気になった人はいるか?
他に話題に挙がった作品
有島武郎『或る女』
谷崎潤一郎『痴人の愛』
モーム『人間の絆』
三島由紀夫『夏子の冒険』
熊野大学夏季セミナー「没後30年の中上健次」
先週と同様、熊野大学に参加した感想をお話しさせていただいた。
来年「秋幸三部作」の『枯木灘』と『地の果て至上の時』の読書会を開催することを予告した。
今後の読書会の課題本について
来年の夏くらいまで、偶数月の課題本はある程度決まっている。
作家名は決まっていても、作品は決まっていない回はいくつかあったので、
参加者の方に相談して決定した。
10月のオンライン読書会日程(全て土曜日9:00~11:00)
1日日本近代文学研究、文芸評論(ドナルド・キーン、サイデンステッカー、柄谷行人を中心に)残席2
8日ヴァージニア・ウルフ『ダロウェイ夫人』又は『自分ひとりの部屋』残席1
15日ブロンテ『嵐が丘』残席2
29日古井由吉『杳子・妻隠』残席2
12月のオンライン読書会日程(全て土曜日9:00~11:00)
3日 バルザック『ゴリオ爺さん』残席3
10日 坂口安吾『堕落論』 残席2
17日 大江健三郎『芽むしり仔撃ち』残席2
24日「名刺代りの小説10選」 残席3
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