お仕事遍歴(1)
前の記事で仕事道具の悩み?を書いたので今回は職歴を思い出してみることにします。昔はこんな風に作っていたんだ!と驚いてもらえたら嬉しいです。
広告代理店
大学卒業後、就職したのは地方の広告代理店。
古のデザイナーなので働き始めた頃にMacintoshなんてなかった。
主な仕事はショッピングセンターのチラシ。
バブルの名残りがあり、チラシごとにモデル呼んでの撮影もあった時代です。
(現在活躍中の俳優さんの姿も数名ありました)
金曜日が物撮り、土曜日がモデル撮影(ロケあり)で休日出勤も多かった。
B3やB2の実物大の用紙に、ライトデスクでポジフィルムからあたりを取り、
コピー機でそれを拡大・縮小して実際の大きさにし、貼り付ける。
値書きも実際の大きさにペンで書いて、貼り付ける。
チラシに使う大きなキャッチコピーだけは、
プランニングや店舗設計などを行なっていた部署に
PC(NEC PC9801とかだった気がする)使わせてもらい
プリントしたものを貼り付け(手書きの場合もあり)。
全体のレイアウトが決まったら、さらにコピーを取って色指定をし、
それを印刷屋に渡す。全て頭の中で色をイメージして作るんだから
恐ろしい世界よね。
チラシの仕事は大手印刷会社だったのでそれでOK。
小さめの仕事だとそうはいかず、写植を写植屋に頼み自分で版下を作り、
それを製版屋に持ち込む、または印刷会社へ渡す。
私はデザイン学校出身ではないので
ロットリングとか社会人になって初めて触って即実践よ。
無謀だったなー、
トンボ描くのに数時間かかったりして
(トンボシールの存在を知り嬉しさで飛び上がったくらい)。
罫線なんかも自分の手で描くのです。
文字や色が間違っていると製版代が余計にかかるので上司に怒られる。
今思えば、なんという手間なことを…
こんな状態で約3年間働いていた頃、
東京の方ではMacintoshというPCを使ってデザインしているらしい…
という噂がちらほら聞かれるようになる。
そこで上司と共に東京のいずみや(TOO)へ現物を見に行き、
見積もり等をもらうもMacintosh一式で100万円超えは当たり前。
しかも直に印刷なんてまだまだ地方では未来のお話。
結局、勤め先での導入は時期早々という結論に。
印刷会社へ転職
でもこの先は絶対にPCでデザインの世界だよねぇ…
ってことで地元でMacintoshを取り入れたという印刷会社へ転職。
ここは広告代理店で同僚だった人がひと足先に転職していて、
その同僚が今度は東京で働くというので
その後釜としてすんなり入れてもらえました。
初めて触ったのは多分「Macintosh IIcx」で
Illustrator (バージョン 1.9)だったと思う。
それがカラーコピー機と接続されていて、
カンプを作るためにだけに使っていた。
カンプをもとに写植を外注し、版下作って製版屋に流し、
自社で印刷…だったかな?
そこらへんの流れはあまり覚えていないけれど、
ダイレクト印刷まではまだまだ遠い道のりでした。
この頃になると他のデザイン事務所も次々とMacintoshを導入し始め
「◯◯さんQuadra買ったんだって」「羨ましい〜」
などの会話が聞かれるようになる。
関東地方へ引越し
印刷会社で3年ほど働いた後、家庭の事情で関東地方へ引越が決まる。
地元へ残るか、一緒に引越すか…で悩むも
先のことを考えると関東の方がいいか!ということで
30歳手前で知人のいない場所へ引越ました。