OMC203 参加記
こんばんは。
本記事では2024/1/29に開催されたOMC203 (for beginners)の感想などを書いていきます。
少し定着してきた、8問の4bです!(ちなみに次回の4bは6問のようです)
今回はぎりぎりまで参加できるかどうかわからない状態だったうえに、おなかの調子がそこまで良くない中での参加になりました。体調管理難しいです。また、今回も問題数=作問者数なので、問題ごとにバラバラのようです。(ところで、共作問題という概念はOMCにはないみたいですね)
チーム戦の方は、最終戦です。普段あまりチーム戦に参加されてなさそうな方と組んだので、かなり新鮮な気持ちです。前回まで5,6,7位での接戦で、4位以上とは大差をつけられてしまっていたので、ひとまず5位になりたいという目標です。
節を一つ消したので、代わりのものを入れたいけども、なかなか案が思い浮かばないです。
問題ページは以下です。
参加時の動き
配点は1-1-2-2-3-3-3-3 今までの8問4bの中では難易度高めに寄っている出題。普通の構成であれば、後半4問は全分野バラけてそうと思い、幾何以外は先に拾っておきたいなと意識。
始まってから300点を四問開いて、Eの雰囲気をつかんだ後、作業+スピードでも争えそうなタイプの整数の問題Gへ
G

まず、a,bの偶奇は一致。奇数xに対してx^2=1 mod 8 なので、x^奇数=x mod 8 となるため、a=b mod 8が必要十分。
偶数の時は、ある程度大きければ8で割り切れる。きちんと書くと、どちらも4以上なら0になるので計上対象。片方が2(a<bよりa=2となる)のとき、もう片方が4の倍数であることが必要となる。これらをそれぞれ足す。
Eを読んだり、a=bを途中まで含めていたりしたこともあってか、FAには及ばず。確認したら3番目でした。
E

実はGをカウントしている途中に漸化式に気づいたので、Gを解いた後即座に解いた問題。後ろ一個の状態に依存しているので、いわゆる「手動DP」で、今回は9項だけなので、落ち着いて手計算。ちょっと典型すぎるけど、4bなのでまあ。
ここでFが幾何でHがぱっと見だと難しそうな代数。A~Dを拾うこともかんがえるも、どうせFかHはやる羽目になるので、まずは幾何から。
F

まさかの角度の問題。図を正確にきれいに書くだけでもかなりプラスになりそう。また、BCAの数値に依存した情報ではなさそう。また、最悪の場合でも三角関数をこねくり回せば計算できそう。
図を正確に書くための情報整理ができなかったので、しばらく角度を追ったり、長さの考察を行う。DE=2BDなので、DEの中点を取って二等辺三角形を作りたくなる。個の中点をMとすると、∠EAD=90°なので、MはEADの外心で、AM=DE ABとED平行なので、ABMDが等脚台形とわかる。あとは角度追跡。
Hを後回しにすることも考えたけど、ちょうど開いていたのと、少し考察して厳しそうだったらでいいやという判断でHへ。
H

前回のOMCのように1110,11,10を使った問題。こういうのどうやって作ってるんでしょう。
この問題、多分1110.11,10を使ってなくてもShota_1110さんの問題ってわかった気がします。それぐらい問題に癖が出ているように思います。(直感なので理由を説明しづらいですが、おそらく
・ガウス記号
・「ある変数に対して別の変数がちょうど○個存在」
・二次式
みたいなところだろうと思います)
一瞬よくわかりませんが、左辺をf(m)としたときに、
f(m)=f(m+n)=11
という条件になるため、f(m)=11なるmを列挙する。これは二次方程式の整数解をもとめて列挙するだけで、10~12,1233~1254 となる。ここまでなら割と普通でちょっと難しめの入試問題にありそうな感じですが、mがちょうど一つ、という条件の調査がちょっとひっかけクイズ的な感じで面白い。問題としてもうまくできていて凄い。

Fで少し詰まった以外はかなりスムーズに進行していたので、ちょっとスピードを意識しながらA~Dを着手
A

AC=AD=DCなのでこの部分は正三角形。ACB=18°となる点はACに対してDと同じ側か別側かで二通り。それぞれで角度を求める。片方で点の位置を間違えてしまい150*132を答えてしまった。100にしては難しいと思ったけどdifficultyは茶色にとどまっていた。
B

一瞬とても難しい問題にみえたが、100点というネタバレがあるので落ち着けた。まず面積を考えるといい長方形は奇数個。一方で、1*7と6*7に分割して、1*7の方をA,6*7の方をBとしたときに、まず1*1に細かく分割すると49個で、Bの方を2*1で結合していくことで、7~49個の奇数個は構成でき、Aの方を同様に結合していくことですべての奇数個を構成できる。2k-1の和はk^2であることを使えば計算も楽。100にしては難しいかもしれないけど、面積の評価は割と典型というか最初にやる評価かなと思ったので点数含めて教育的でいいかもしれない。
C

9の剰余は各位の和と同じ。2^nまでの和(=2^(n+1)-2)のmod9と一致する。
2^(n+1)=5,8 mod 9 ⇔n=2,4 mod 6
和は6k-4+6k-2 = 12k-6 = 6(2k-1) をk=1~167まで足すので、Bの和の計算と同様、奇数の和は平方数というのを使えば6*167^2とすぐに計算できる。
D

似たような名前の方はたくさんいますが、この方は初めて見るなとおもったら初出題の方でした。OMCをやりすぎているかもしれません…
というのは置いといて、なかなか面白い設定の問題。
和は一定なので、差に着目。式を立てると、(2i-1)/(2i+1)倍になっているので、40回までに1/81倍。あとは和差算。
感想と反省
8問正解28分8秒1ペナでなんと1位でした!!!
昨年末に書いた目標の一つである、公式回での1位を達成できてうれしいです。2位8回と思うとわざとなのではというぐらいかかってしまいました。
ただし、今回は現環境の四強(bangiiさん、simasimaさん、kkkaaaさん、Highspeedさん)は誰も参加しておらず、4b最強と言ってもいいKBTITさんはちょっとした計算ミス(一気に答えを出す戦法であることを考慮すると、時間的に自分より速く解いている)、2位のlocker_kunさんはノーペナルティで、ペナルティが5分だったら負けている計算になり、他にも有力候補が不在ということで、インチキ気味の結果かもしれませんが、2位をたくさん取っていた分素直に嬉しいです。
スピードがいるタイプの8問4bで優勝できるとは思っていなかったのでちょっと驚いています。問題が多い分オールラウンダーなのが活きるのかもしれません。

今回のセットはA,Bがそこそこ難しく思いましたが、これでもdifficulty600程度にとどまるのはちょっと意外です。この難易度帯の評価は難しい…
また、やはり問題番号が大きい方が凝ってるものが多いなと感じます。実際Hは番号がダントツで大きいですし。
チーム戦の方は、203単体で見る他チームメイトも結果を出したこともあって1位で、合計では結構な点差をまくって4位にまで伸ばせました。最後貢献できたのは嬉しかったです。