【与太話】二段ベッドの怪
ビジネスモデルとは関係ない与太話です。
なぜこんなものを載せているのかの理由は、こちらを参照してください。
二段ベッドの怪
子供時代、弟と部屋を共有していました。
弟をうらやましいと思っていた点の1つは彼が熟睡タイプだったことです。
いちど眠りに落ちると、ちょっとやそっとでは目覚めません。
いっぽう兄である僕は寝つきも悪いし眠りも浅くて。
熟睡のおかげでしょうか、弟はすくすくと成長し、今では僕よりぜんぜんデカイです。
ただし弟は寝相に特徴がありました。
寝ているあいだに体が1回転するんです。
体の方向が時計みたいに1回転します。
なので、弟がどの方角に頭をむけているかをみれば、いま何時かがなんとなくわかりました。
部屋を共有してたころ、2段ベッドがあり、僕は上、弟は下で寝ていました。
夜中にしばしば目を覚ましていた僕は、下をのぞきこみ、弟の「方角」をみて
「ああ、まだ3時ごろか」
みたいに、時刻を推定していましたね。
さて、その2段ベッドですが、それが家に来た当初、兄と弟、どっちが上で寝るかでひと悶着ありまして。
当時は僕のほうが体が大きかったので、弟に有無をいわせず、自分が上を選びました。
今にして思えば、兄ならそのくらい、弟に譲ってやればよかったです。
ですが、
「もしかすると僕が上の段で結果的によかったかもしれない」
と思わせる事件があったのも確かです。
その事件とは…。
▽
その事件とは…。
なんて思わせぶりな書きかたをしましたが、要するに、僕は2段ベッドから落ちました。
あれは、小学校6年生の夏だったかな。
2段ベッドには落下防止のための「支え」みたいなボードがついていました。
「ベッドガード」っていうんですかね。
ベッドガードは着脱可能で、サイズも小さなものでした。
その着脱する部分は金具でしたが、いつのまにか緩んでいたようです。
その夜、暑かったせいでしょうか、僕は寝苦しさのあまり、どうやらベッドガードを夢うつつに蹴り落としたらしい。
で、しばらくして「ドカーン」と音がし、気がつくと僕は床に落ちていました。
いやそれが、幸運にも足からでした。
頭からじゃなかった。
「ん?オレいま誰かにプロポーズしてる?」
みたいな体勢で着地していたんです。
膝は痛かったけど、あとは無傷でした。
ちなみに、家族はこのことを知りません。
まず、こんなことでは弟は目覚めなかった。
彼らしいというか。
次に、あれだけ「ドカーン」といったにもかかわらず、親は起きてこなかった。
僕はそのあとベッドに戻らず床に寝ました。
家族はこのことを知らないと述べましたが、僕も家族にこの話をしていません。
というのは、そのとき
天井から顔みたいなのが浮き出てきて、そう言われた記憶があるからです。
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