【朗読】太宰治『朝』 3 朗読ノオト 2019年11月3日 16:26 朗読、今日は太宰治の『朝』この一本のロウソクが消えたら、私は何を仕出かすか分からない…友人の娘の暮らす家。その娘が仕事で外出中の間、そこを仕事場に使わせてもらう「私」だが、ある、しこたま酔っ払った日の帰り、「泊めてくれ」と転がり込んでしまう。娘と、深夜、二人きり。停電で、灯りはロウソク一本。酒。私と私が、消え入りそうなロウソクの灯りの中、必死の闘いを繰り広げる短篇です。お楽しみ下さいませ。「朝」という待ち望む時間とは裏腹に、闇と、静けさの緊張感が漂う感じが好きです。お前、しっかりしろよ!というレベルのどうでもいい事を、ここまでどうでもいい緊迫感のあるドラマに仕立てている感じ。太宰君。朝を求めるように待つ感じと、誘惑に簡単に負けそうになる感じの、太宰VS太宰の感じがとても面白く、また、娘・キクちゃんの言動が、無邪気にも意味ありげにも聞こえる罠。静寂と、緊張感と、闇、をテーマに、いつもよりも「間」の間にどんな行動があるのか、どんな気持ちの動きがあるのか、という事に気を配って作りました。キクちゃんの体につまずいて転んだ、とかも、間抜けなようでいて、実はすごくセクシーな描写なのかもしれませんね。声にしてみて気づく色々な事。 #朗読 #太宰治 #オーディオブック #文豪 3 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート