見出し画像

これからVRChatを始める方へ

 様々な配信や動画、あるいはSNSでVRChatを知って「これから始めたい」と思った方向けに、VRChatを始める際に気を付けた方が良いかなと思うことを、お伝えしたいと思います。

要点としては
・荒らしと思われるような名前は避けましょう
・周りが不快になるようなアバターは避けましょう
・アバターはsampleのものを使うと安心です
・相手はNPCやBOTではなく、そこに居る「人」だということを忘れずに
・現実社会でも迷惑とされるような行為はしないように
・身を守るための方法を知っておきましょう

となります

それでは細かく説明していきましょう。


名前に気を付けましょう

 VRChatをやってみようかなと思い立ったとき、「とりあえず始めたい」「様子を見たいだけ」と考える方も少なく無いと思います。
そうした時、ついつい「適当に名前を付けて、後で変更すればいいや」と思うかもしれませんが、VRChat内での名前というのは、改名するのに90日の間隔を空ける必要があります。
 そのため、名前を変えようと思わった頃には元の名前が定着してしまい、「今更変えられない」となってしまうケースもあったり、沢山のフレンドや関係が出来てしまっていると、名前と同様【今更捨てられない人間関係】が構築されてしまうことが少なからずあります。

 そうした問題のほかにも、たとえばでたらめな文字の羅列【aajf;ewoihajgse】や【ああああああああ】だとか、卑猥な単語・下品な単語の他、政治や宗教等に関連する思想の強いキーワード、他者に対して侮蔑的なキーワードが含まれるような名前を使用すると、周りの人からパッと見で「荒らしかもしれない」と判断されてしまうことがあります。
 荒らしと判断されてしまうと声を掛けてもらえなかったり、話しかけようにも避けられてしまい交流出来なかったり、交流してもフレンドやコミュニティの仲間としては受け入れられないこともあると思います。
問題ある名前】の人物と一緒だと、自分もその仲間だと思われてしまうため、それを避けるためにも深くかかわらないという判断もあります。

 以上のような問題を避けるためにも、誰にでも呼んでもらえるような「関わって問題ない」と思われるような名前を付けるのがおすすめです。
また、音読しにくい名前(記号やアルファベットのみだったり、難読な漢字の使い方等)の場合は、プロフィールに読み方を書いておくと周りから名前を呼んでもらいやすくなるかと思います。
 名前呼びというのは友好的な人間関係を築くのにも有効な心理的効果をもたらすもの。
呼びやすい名前を選んだり、そうでない場合も読み方や呼び方を分かりやすく示すことは、良い人間関係を築く上でおすすめです。

アバターに気を付けましょう

 VRChatでは、様々なアバターに着替えることが出来ます。
男性だったり女性だったり、動物だったり機械だったり、その他画像だけのアバターや無機物など多種多様なアバターが存在します。
アバターは【自由に姿を選べるもの】であり【なりたい姿になれるもの】であり、誰もが【システム上許可されている姿】に変わることが出来ます。
しかし、自由に姿を選べるのと同様に周りの人もまた【その姿に対する評価】を自由に抱くことが出来ます。
 例えばあなたが、周囲の人やグループにとって不適切なアバターを常用するのであれば、その人たちはあなたに対して注意や警告、場合によっては退出を求めたり、権限によっては強制退出を行うこともあります。

 上記のような観点から【何にでもなれる】といっても、周囲を不快にさせるようなアバターや、その可能性が高いものは避けておくのが賢明だと思います。
それには例として以下のようなアバターが含まれます。
・グロテスクなアバター
・視界を遮るような大きなアバター
・虫などの多くの人が苦手とするアバター
ネットミーム画像系のアバター
・実写系アバター
 以上のアバターは避けられることが多かったり、場合によってはブロックやキック(強制退出)を行われることもあるため、避けた方が無難だと言えると思います。
特にネットミーム画像系のアバターや実写系アバターをネタとして使う人は少なくありませんが、忌避されることも多いので注意が必要です。

不正なアバターは避けましょう

 VRChat内で使用が出来るアバターの中には、よくある【コラボの版権キャラスキン】とは違い、他のゲームから【抜き出したデータを不正に使用しているアバター】があります。
ゲームやアニメ、漫画をはじめとした作品のキャラクターについては、特別に【公式から販売や公開されているもの】を除き基本的には不正なものと考え、使用を避けることが推奨されます。
 また、Boothなどで販売されているアバターの多くは【購入者個人の使用】を想定されており、不特定多数が使用できる形で公開することは禁止されているものが殆どだと思います。
そうした公開禁止されたアバターであっても、不正にクローン(コピー)可能な状態で配布したり、クローンさせたりするワールドやプレイヤーが存在しているため、そうした場面に出会った時には受け取ったり使用しないようにするのが望ましいでしょう。

 これらの不正なアバターを使用していると、あなた自身が【不正なアバターを使うようなプレイヤー】と認識される可能性があり、不誠実なプレイヤーあるいは権利侵害するようなプレイヤーとして避けられてしまうこともあります。
 そうしたリスクを避けるためにも最初の内は、アバター制作者本人が公開しているサンプルアバターのほか。
Himiko Avatar World
Avatar Museum
男性アバター試着ワールド MEN'S AVATAR PEDESTALS
といったサンプル展示ワールドのサンプルアバターを利用したり、あるいは、PolygonloadingAvatarNowといった着替えることの出来るギミックに登録されたサンプルアバターを使用するのがおすすめです。

相手は【人】ということを忘れないように

 昨今、配信や動画などからVRChatを知って始める方は少なくありません。
そうした方の中には残念ながら、配信や動画などのイメージからVRChatの中に居る人たちを一種の【コンテンツ】のように扱ったりする人も、少なからず存在します。
しかし、SNSやオンラインゲームでもよく言われることですが、そこに居る人たちは【】であって、コンテンツでも無ければNPCやBOTでもありません。
 現実社会でもそうであるように、迷惑な行為や言動をもって接すれば、当然相手は不快に感じるものです。
他人の邪魔をしたり、嫌がらせをしたり、周りに対して攻撃的だったり侮蔑的な言動をとったりすれば当然疎まれて避けられたり、時にはブロックやキック(強制退出)などをされることになるでしょう。

 また、相手が望んでいないのに必要以上に近づきすぎたり、下着や身体を見ようとするなどの行為や、性的だったり過激だったりというセンシティブな話題を執拗に行うことは、現実と同様ハラスメントとして相手が感じることも多いので、初対面はもちろん親しい間柄であっても相手の許可や同意を得ることが重要です。
 この記事のような注意喚起の文章等を確認される方は大丈夫だとは思いますが、相手は【】であることを、忘れずに交流することが大切です。

基本的にはやさしい世界です

 前述のような名前・アバター・立ち振る舞いなどさえ問題なければ、基本的にはやさしい世界かなと思います。
特に始めたばかりの方は【Visitor】というプレイヤーのランクが割り当てられますが、VRChatの中でも日本人同士で集まるようなワールドでは、そうしたvisitorの方に対して案内したがる方が多いのではないかと思います。
なにか分からないことがあれば、周りの方に聞いてみると快く説明してくれたり、「案内しましょうか?」と案内役を買ってくれる方も沢山いるので、遠慮せず訊ねてみるのが良いでしょう。
 しかし、中には悪質なプレイヤーも居るため、自衛のための方法も知っておくことも重要です。

迷惑行為の被害に遭わないために

 残念ながらVRChatの中にも悪質なプレイヤーは存在するため、そうした人物と遭遇した際には以下のような方法で身を守るのが良いと思います。
・アバターの非表示
・ユーザーをミュート
・ユーザーをブロック
・キック投票
・インスタンスを移動
・ホームへ戻る(あるいはアプリを落とす)

・アバターの非表示

 VRChatでは、プレイヤーごとに対応できるアクションがあります。
その中には様々なものがありますが、不快なアバターに対して有効なのが【アバターの非表示】となります。
プレイヤーを選択した際に【アバターの表示】という項目があり、その中の【目に斜線の入ったアイコン】を選択することで出来ます。
相手のアバターがロボットのような簡易な姿となり、不快な姿を見ずに済むようになります。
 ただし、大きさまでは変わらないため、視界全体を覆うような大きさで迷惑な場合はブロックやキック投票などが有効です。

・ユーザーをミュート

 中には大声で叫んだり攻撃的あるいは侮蔑的な言葉を投げつけるプレイヤーや、音楽を大音量で流したりするプレイヤーが存在します。
そんな時、プレイヤーを選択して【ユーザーの声】という項目を選択して【マイクに斜線の入ったアイコン】に切り替えると、該当するプレイヤーによるマイクからの音声をミュートすることが出来ます。
 ただし、相手にもミュートは伝わるため、嫌がらせ目的であれば周囲をうろつかれたりすることがあったり、かえってそうした付きまといが悪化するケースもあります。
そのため、どちらかというとアクションの画面上部にある【マイクレベル】というメーターを0%にした方が、気付かれずに対応するのに適しています。
 また、マイクからでは無くアバターに仕込んだ音には効果が無いため、マイク音量を消しても聞こえてくる場合には、ブロックやキック投票などが有効です。

・ユーザーをブロック

 上記のような対応では対処しきれない場合や、相手から自分を見つけられないようにしたい場合、ブロック機能が有効です。
プレイヤーを選択し、【ユーザーをブロック】という項目を選ぶことでブロックは簡単に可能です。
 ブロックをする(される)と、お互いの姿も声もアバターの音やパーティクルという視覚的な演出も見えなくなります。
一言で言えば「そこに存在しないもの」になるため、嫌がらせを受けたり、無断で悪質な配信を行う人から身を守りたいときには非常に有効な対処となります。
 ブロック関係になったプレイヤー同士は、基本的に干渉できなくなるため、個人間での自衛としては最も有効な方法だと思います。
(※ただし、フレンド間や同じ仲間のコミュニティ内で行うと、自分と相手だけがお互いを認識できず、周囲は両方が見える状態となります。そうなった際にブロック関係になっていることが周囲にも伝わってしまうため、使用には注意が必要です)

・キック投票

 インスタンス(※【インスタンスを移動】の項目で説明)内の他プレイヤーに対して、特定のプレイヤーに対するキック(強制退出)の投票を行います。
一定以上の投票が行われた場合、該当するプレイヤーはインスタンスから強制的に追い出され、1時間戻ることが出来なくなります。
 ただし、投票が一定に達しない場合はキックが実行されないため、「多くの人が被害を受けている場合」でないと効果が望めないことがあります。
不特定多数に加害を行いそうな悪質プレイヤーへの対応としては効果的ですが、個人的に即時対応をしたい場合はブロックの方が確実でしょう。

・インスタンスを移動

 ワールドがホテルやカラオケの建物だとすれば、インスタンスはその中にある各部屋のようなもので、【#00000(#+5桁の数字)】で表されます。
同じワールドであってもインスタンスが違えばそこに居るメンバーは異なり、各部屋は別々の場所として扱われるため、インスタンスを超えて干渉することは出来ません。
そのため、同じインスタンス内に迷惑なプレイヤーが居る場合、他のインスタンスに移ることで逃れることが出来ます。
 ただし、インスタンス内の状況は異なるため、ゲームワールドなどで進行状態がリセットされてしまったり、内部のギミックで描いた絵や書かれた筆談などは引き継がれません。
また、相手のプレイヤーが同様にインスタンスを移動して追ってきた場合、同じインスタンスに入ってくればまた被害を受ける可能性はあります。
そうした場合はブロックでの対応が有効だと考えられます。

・ホームへ戻る(あるいはアプリを落とす)

 上記のような状況の他、急に全画面に不快な画像を表示したり、耐え難い騒音等を強制するような荒らし行為が稀にあります。
そうした場合、セーフモードという機能を使うことで一旦回避することも出来ますが、方法は各機器によって異なります(全ボタン同時押し・特定のキー同時押しなど)
 そのため、咄嗟にセーフモードで対応することが難しいのであればホームへ戻るか、あるいは最悪の場合VRChatを一旦閉じてから、再度ログインするという方法があります。
VR機器であれば、HMDを一旦外すことも有効だと思います。
 ログインし直すことで、インスタンス移動と同じくインスタンス内の進行状態等はリセットされてしまうことがあったり、満室のインスタンスであれば戻ることが出来ないこともあるかと思います。
そのため最終手段としての緊急退避として用いるのが良いかと思います。

まとめとして

 以上、長くなりましたが、簡単に言えば
・迷惑行為の加害者と思われないようにしましょう
・迷惑行為や迷惑プレイヤーから身を守りましょう
ということになります。
 そのほか細やかな操作の仕方や楽しみ方のポイントなどは、きっと中に居る「案内したがり」のやさしい方々がしてくれると思います。
まずは試しに飛び込んでみてください。
そして、広がる世界に触れてみてください。

 長い文章となってしまいましたが、最後まで読んでくださってありがとうございました。
それでは、ぜひぜひ体験や交流を楽しんでいただければ幸いです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?