現実と情報のすき間
ぼくが編集長をやっている月刊ウェブマガジン『地域医療ジャーナル』。
2021年5月号はこんなタイトルになりました。
写真は有名なサグラダ・ファミリアのらせん階段です。
今回も、巻頭言と編集後記をご紹介します。
尚、原文は2021年4月末に書いています。
情報が錯綜するのはパンデミックのせい?
情報は膨大になり、拡散し、氾濫し、ひとり歩きして、情報にふりまわされる毎日です。
情報は現実に、生かされているのでしょうか。
「パンデミックだから仕方ない。」
情報が錯綜しているのは、本当にパンデミックのせいなのでしょうか。
言い訳にしていないでしょうか。
情報が膨大になった今だからこそ、現実と情報のすき間を埋めていきたいものです。
パンデミック、第二幕へ
新型コロナウイルスの猛威は、変異株の登場でまだまだ収まる兆しがみえません。国内ではいわゆる「第4波」が波及し、東京・大阪・兵庫・京都の4都府県で3度目の緊急事態宣言が発出されました。
対策慣れしつつある医療現場。新しい生活様式と自粛疲れ。
まるで螺旋階段のように、同じところをぐるぐる回っているようですが、いつか明るい空が見えるのでしょうか。
仕方ない、そう言っていられない現実があります。
ワクチン接種も始まり、人類のウイルスとの戦いは第二幕を迎えています。
この難局を、なんとか乗り越えたいものです。
だからこそはじめよう
診察室などの医療現場には、たくさんの情報が流れてきます。
限られた時間で、膨大な情報から適切な情報を取捨選択することには、大きな労力が必要です。
さらにその情報を、日々の実践という現実にどのように落とし込むか。ここにもさらに大きな労力が必要となります。
新型コロナワクチンについても、まさしくその力が問われています。
迅速に、安全に、早く接種するには、どうしたらよいのか。
適切な情報を実践に生かすことと、実践から得られた知見を集積して情報にすること。
情報に現実のすき間をどう埋めていくのか、医療業界全体で解決できるよう、前向きに取り組んでいきたいと思います。
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